アモス書 1章
数日ぶりに帰宅すると、近くの地下鉄(自宅付近は地上を走っていますが…)の線路や架線が取り払われていて、もしかしたら廃線か……と一瞬思いましたが、月曜日から11月30日まで、大規模な工事ゆえの運休とのことでした。
アモス書は、イスラエルが北王国(イスラエル)と南王国(ユダ)に分裂していた紀元前750年頃に、神が牧者アモスを預言者として立てて、北王国にご自分のことばを届けさせたものです。
1章は、紀元前750年頃のイスラエルの周辺諸国に神が届けられたことばが置かれています。主は「シオンからほえ」と2節にあります。主が「ほえる」ということばは、アモス書だけでなく、ホセア書やヨエル書という預言書にも見られます。
アモス書と同時代のホセア書では、11章10節に「主は獅子のようにほえる」とあります。またヨエル書3章16節には「主はシオンからほえ、エルサレムから声をあげられる 」とあります。神が臨在を約束されたエルサレム、シオンから、獅子のようにほえられるのです。それは、国全体を揺るがすほどのもので、牧場は乾き、雪をいただくほどのカルメルの頂は枯れます。神のことばが恐ろしいほどの力を持っていることを描写しています。
神のことばは、まず周辺の諸国に響き渡ります。 周辺諸国を神はどのような視点から裁かれるのかというと、神が選ばれた民に悪と行ったということです。神はそれらをさばかれるのです。
ダマスコ、ペリシテ、ツロ、エドム、アンモン人とイスラエルから見たら北東、南西、北西、南、東という位置関係ですが、2章にモアブ、ユダ、そしてイスラエルと続きますので、神のことばの焦点が次第に北王国イスラエルに絞られていくことが分かります。
ガザやアシュケロンなどの地名はここ数日の報道に頻繁に登場します。 しかし、ここでの預言と現在起こっていることとは時代的な背景が異なります。同時に神は、すべての人々をご覧になり、思いや行いに応じて正しいさばきを行われるお方です。キリストの福音はすべての人に届けられるべきわけが、ここにあると考えます。