魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

通し番号

2022年04月13日 | 占いばなし

「チコちゃんに叱られる」で、カレンダーに六耀が記載されることになった経緯を紹介していた。明治政府の開明政策で暦註を禁止した結果、潜りのカレンダーが出回り暦註を何でも載せて六耀まで載るようになった。戦後、暦の規制は無くなったが、葬祭ビジネスに利用され、結果的に最も単純な六耀だけが残った。

宝くじ売り場に「本日大安」と書いてあるが、書く人も読む人も、どう思っているのだろう。「大安」なら当たる!確率が高くなる!と思うのだろうか。自分だけ!?
こんな、誰が考えても解りそうなことでも、結構それを気にする人がいる。
占いの立場からすれば、六耀ほど迷惑なものはない。
占うための何の指標でもないことが暦に書かれ、載ってもおかしくない干支が無い。
カレンダー業者も時計屋さんも、社会に害毒を振りまく六耀を止めて、干支に置き換えて欲しい。

干支を常識に
毎日の干支はそれ自体に吉凶はなく、しかも、西暦も和暦も超越する「古代からの通し番号」だ。昔の日記などは日付の代わりに日干支が記されている。
太陰暦の場合、閏月もあるから月日が定まらないが、日干支なら簡単に特定できる。
政治的事情で暦は何度も変わっているが、何暦であろうが、60日サイクルの日干支で歴史を遡ることができる。
通し番号の七曜は一週間として当たり前に記載されるが、2ヶ月60干支は憶えるには多く、東洋限定ということもあり、全く無視されている。

六耀は葬祭ビジネスが広めた害毒だが、冠婚葬祭に対する意識も変わってきた。
もう、世の中に六耀は必要ない。カレンダー業者や時計屋さんは、今後も何か入れなければ寂しいのであれば、是非、六耀に替えて干支を記載して欲しい。
あまり利用価値がないように思われるかも知れないが、見慣れてくると、一年の現在地点が理解しやすくなる。

2022年、正月元日が甲寅(51)だった場合、次の癸丑(50)が60日目で、カレンダーを一目すれば、3月1日とすぐわかる。次の癸丑4月30日は120日目だ。
また、10日単位の計算も、起算の日の干で見ればすぐわかる。1日が甲なら癸の日が10日。
あくまで、見慣れてくればだが、カレンダーにも時計にも記載してあれば、常識になる。暦は大小の月や閏年など不規則だが、干支配列は不変であり、暦を実質的に把握するには欠かせない。義務教育に入れても良いぐらいだ。
暦の信用を汚す六耀を一刻も早く廃止し、合理的で、しかも雅な干支を是非、定番にして欲しい。


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