魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

変わる?

2011年04月29日 | 日記・エッセイ・コラム

各社、節電のために輪番休業や、サマータイムを実施するそうだ。
この場合のサマータイムとは、いつも反対する、国全体の時計をずらす、元来の意味のサマータイムではない。
いわば、企業別フレックスタイムだ。

また、輪番休業は、景気浮揚策として、提示されていた「地域別休暇分散化」を、事実上実現してしまった。

いずれも企業が反対していたことが、恵まれた環境が失われることで、かえって、実現した。省エネ環境も本格的に進むだろう。

日本は財官の癒着した、巨大工場システムになっているから、そこにぬくぬくと巣くっていた企業は、制度変更には抵抗してきた。
だが、その温床が崩壊危機になると、本気を出して、対応しようとするし、実際「やれば出来る」のだ。

その結果、長年変わることの無かった旧弊が、アッサリ変化する。
だから、ショックがあるたびに、日本の社会も企業も改善される。
この、20年、起こらなかった変革が、この大災害ショックで、簡単に始まった。一括採用なども、変わらざるを得ないだろう。

当然、変わるのは企業だけではない、社会環境が変われば個人も変わる。さまざまな社会問題が、個人レベルでも変わるだろう。

終戦直後、鬱病が激減したという。みんな気合いが入って、それどころではなかったからだろう。
同様のことで、例えば、最近の子供の汗腺が少ないと言った、贅沢による進化?や、アレルギー、心的病気から、花粉症に至る迄、減少するかも知れない。食糧難時代にダイエットする人はいなかった。

本当に変わるのか
エネルギーの垂れ流しで成長してきた日本経済は、「省エネは絞るだけ絞った」と言うが、いまや、絞るより、別のタオルに替える時が来たのだ。
エネルギー政策そのものを抜本的に変える、ラストチャンスだ。

智恵もアイデアも技術も、いくらでもあったが、政財官がべったり癒着した、日本の状況を変えることはできなかった。
しかし、これだけの大ショックを受けたら、変わるかも知れない。

いまだに、「原発は大人の智恵」みたいに思っている人が、日本には6割もいる。一端、始めた戦争を止められない、日本人の習性だ。一度、洗脳されたら何があっても信じ込む。
しかし、良く考えれば、日本の原発依存は現在、たった3割だ。
まだ、方向転換ができる。原発でなければならない理由はない。

何度も言うが、脱原発の方が、将来性においてソロバンが合うのだ。有形無形の、この大損失を見れば議論の余地はないだろう。
日本が21世紀、成功するか否かは、
一極集中解体新エネルギー産業の創出文化学術の振興に懸かっている。