m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

京都を歩く会【大徳寺高桐院】

2017-05-21 | 建築巡り・街歩き【京都】

お昼ご飯の後は、一応この日のメインの大徳寺高桐院へやってきた。

ここも学生時代に皆で来たことがあって、20数年ぶり・・

その時はたしか季節は冬だったはずなので、この参道の新緑を楽しみにしてた。

 

 

竹林と楓、そして苔の緑に囲まれた参道はやっぱり美しかった!

陽射しを遮るくらいに楓や竹が密集してるので、しっとりと落ち着いた風情のある石畳の参道を歩く。

 

 

上を見上げると楓の葉が密集していて、光のスポットに照らされた葉が輝く~

 

 

紅葉の時期も相当きれいだろうなあ。

「そうだ、京都へ行こう」のポスターにもなったことあるようだし。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本堂へ。

 

 

 

 

 

本堂の目の前に広がる南庭

竹林を背景に苔が広がり、楓がぽつぽつと植わり、燈篭が真ん中に一つ。

豪華な造り込んだ庭とは違って、自然体の静けさの漂う庭だった。

 

 

最近、新潟で池泉回遊式の豪華な庭園ばかり見てきたので、ちょっと拍子抜けはしてしまったけど、

ここは利休の弟子であった戦国武将の細川忠興が作ったということなので

わびさびの世界が表現された庭なんだろう

 

 

本堂と南庭をトイレへ向かう渡り廊下から

 

 

 

 

露地風の造りになっている西庭へ。

緑と混じって赤い楓もきれいな色を放っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この門の先には細川忠興と妻ガラシャ夫人のお墓がある。

 

 

降りつくばいといって地面に埋め込まれた形の大きなつくばいもあり、

この手水鉢は朝鮮の王城の礎石を持ち帰ったものだとか。

 

 

南庭とは違って、力強い枝ぶりの楓

 

 

 

 

葉の透明感が最高~

 

 

 

 

 

青空とのコントラストも最高!

 

 

日陰ではしっとりとした苔と楓のコラボも風情があっていいなあ。

 

 

こちらの書院は千利休の邸宅を移築したという「意北軒」

 

 

「意北軒」とても簡素な造りで、全体的なトーンも暗め

 

 

そして更に奥には忠興が造ったとされる二畳台目の茶室「松向軒」がある。

黒壁が特徴的で、天井や窓など趣向が凝らされている。

 

 

大徳寺の高桐院をゆっくり堪能できた。

もう一つ気になったのは大徳寺を囲む塀。

瓦が埋め込まれた瓦塀といわれるもの。

普通の瓦だけでなく、鬼瓦や般若が埋め込まれていたり、上の写真には恵比寿さんが埋め込まれてた

(写真が小さくて見えないけど)

 

 

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京都を歩く会【西陣を歩く】

2017-05-20 | 建築巡り・街歩き【京都】

去年の秋以来の「京都を歩く会」、気候のいい間に行っておこうと、

今回はAちゃんリクエストで西陣の方へ行くことになった。

西陣織物会館からスタート。

大きな機織り機が展示されたロビー

 

 

ちょうど着物ショーが始まるというので、3階のステージへ。

約10分ほどのショーは外国人観光客に人気のようで、平日ながらお客さんでいっぱい。

 

 

西陣織の展示コーナーなどをさらっと見学して町歩きへ

 

  

写真のギャラリーと町屋の見学ができるという町屋写真館へやって来たけど・・

閉まってた。

なんと事前予約制だった~

 

仁丹のホーロー看板がいい感じ

 

 

町屋写真館近くには町屋を改装した紅茶のカフェ卯晴や、

 

 

 

 

同じく町屋を改装したパンケーキの店「ラインベック」、

 

 

いろんな町屋体験ができるという富田屋などもある。

 

 

魅力的な路地もいろいろ

 

 

陶板の取っ手がかわいいドア

 

 

面白いデザインの面格子

 

 

この路地にはちみつのお店があるとやって来たけど、

 

 

なんとそのお店も木曜定休で休み;

 

 

その路地にあったすごく大きな甕。

 

 

お昼は鳥岩楼の親子丼をと思って来たが、なんとここも休み;

木曜定休が多すぎるこの界隈・・

 

 

防火水槽の中に、鯉が泳いでると思ったら、陶器の置物だった。

 

 

いい色合いのタイルが貼り巡らされた建物。

 

 

お昼は結局、こちらのポンジーズテーブルというお店でタコライスのセットを食べた。

食事の後はきれいな新緑が見れるという大徳寺高桐院へ向かった。

 

 

 

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新潟の旅2017【松籟閣】

2017-05-19 | 新潟の旅2017

サフラン酒本舗から、この日最後の見学場所、松籟閣へやって来た。

なんとか閉館時間前に到着・・

松籟閣は昭和9年に朝日酒造の創立者、平澤輿之助が建てた邸宅。

直前に見た、驚くような派手さのあるサフラン酒本舗とまたうって変わって、時代も少し新しいのだけど、

洗練され、落ち着いた美しい住宅を堪能することができた。

 

  

和風の主屋棟に洋館の応接棟がつく

 

 

洋館はハーフティンバーで部分的にタイルがあしらわれ、とても可愛らしい雰囲気。

 

 

表玄関は総けやき造りの車寄せがついている

 

 

繊細な格子と松葉崩しの模様が入った火頭窓

 

 

廊下にはけやきの長材が床板に用いられていて、富士山やひょうたん型など節の跡に入れられた節袴も見られる。

 

 

入口となってる内玄関を入ると右手にある小座敷。

障子や欄間の桟のデザインが細やかでバラエティに富む。

 

 

 

 

表玄関に続く寄付室の扉の意匠

 

 

メインの松籟の間の床の間

 

 

床柱は珍しくヤシ材なのだそう。

 

 

建具の細工がそれぞれとても細やかで繊細

 

 

隣の仏間との境の欄間

この欄間は松と雲がデフォルメされたような透かし彫りにこうもりのような生き物もいて

風変わりなデザインに。

 

 

繊細な螺鈿細工が見られる仏壇扉

 

 

仏壇の扉にはとても細やかな細工がされていた。

 

 

仏壇の上には神棚が

こちらの装飾も凝っている。

 

 

下座敷の床の間。

 

 

地袋の扉はゆるくカーブを描いている。

この棚のカーブに沿った扉を作るのはかなり難易度の高い職人技なのだそう。

 

 

入口の障子の桟もゆるやかなカーブをつけられていて、

曲線が多用されたこの部屋はやわらかく優しい雰囲気。

 

 

裏の桟の模様が映り込む障子

 

 

並んだ千鳥がかわいい欄間

 

  

廊下のガラスに入れられた押さえのデザインも素敵だなあ。

 

 

花模様がかわいい

 

 

 

 

 

 

庭の手水鉢のデザインがモダンで斬新。

 

 

洋風寝室となっている部屋には、この日イベントでやっていた

和紙の作品の展示があり、和紙で作られたというウェディングドレスも展示されていた。

実際にこのドレスで式を挙げた人も何人かいるのだそう。

和紙といっても耐久性がかなりあるそうで、かばんに加工されたものも販売されてた。

 

 

この寝室には丸窓のステンドグラスがあって、カラフルな色彩を放ってた。

 

 

隣の書斎となってる朝日の間ではイベントのワークショップが行われてて、

ちょっとお邪魔して写真だけ撮らせていただいた。

 

 

床の間

 

 

天井はちょっとアジアな雰囲気の素材の網代模様との組み合わせ

 

 

欄間もまたまた細かい

 

 

廊下にはこんな物入れもあって、寄木細工の素敵な意匠に彩られていた。

 

 

そして応接棟の洋館へと続く廊下

突き当りを右に折れると

 

 

洋風の応接間が現れる。

 

 

 

 

暖炉を挟んで左右対称に入れられたステンドグラス

 

 

大理石とタイル貼りの暖炉

 

 

天井を見上げると、ほんとに細かい漆喰装飾が。

 

 

部屋の四隅に付く換気口のグリルもとても美しい。

 

 

入口扉上部の装飾。

 

どのお部屋もさりげなく細やかで凝った意匠が散りばめられたとても美しい館だった。

 

 

 

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新潟の旅2017【機那サフラン酒本舗その二】

2017-05-17 | 新潟の旅2017

サフラン酒本舗の離れ座敷にやって来た。

 木造二階建て和風建築で、数寄屋風の座敷が並ぶ。

全国から取り寄せたという銘木がふんだんに使われ、凝った細工、あっと驚くような大胆なデザインなど

見どころがいっぱいの建物だった。

 

唐破風の玄関

 

 

1階、2階とも廊下はケヤキの一枚板が使われ、

こちらの1階廊下天井を支える桁は長さ18mの杉丸太が使われているという。

 

 

立派な木目が浮かび上がる廊下

 

 

1階部屋と廊下との境に入れられた欄間は貴重な黒柿を透かし彫りしたもの。

ところどころに煤けたような黒い模様が入る。

とても硬い素材なので加工も困難なのだそう。

 

 

ほぼすべての部屋には床の間がついていて、それぞれに趣向が凝らされている。

 

 

複雑な松をデザインした透かし彫りの欄間

 

 

この部屋の床の間は特にすごかった・・

 

 

落し掛けにはギョっとするような岩みたいな木が使われ、

 

 

床柱は節だらけのうねりを効かせた木と流木のようなものも入れられている。 

すごい迫力・・

鏝絵の蔵もそうだけど、訪れたお客さんをアッと驚かせようとしたのだろうか~

 

 

書院の障子や欄間もそれぞれ繊細な加工が

 

 

この仕切りの壁も風変わりな雰囲気

 

 

二階の廊下もケヤキの板が敷かれ、欄干が巡らされている。

 

 

お寺のよう擬宝珠を模した飾りが。

 

 

ガラス戸の桟も飾りが凝っているなあ 

 

 

二階のお部屋へ。

こちらの部屋は天井が折り上げ格天井に。

 

 

 

 

 

 

ここの書院の障子は今まで見た中でも最も細かそう。

ボランティアガイドさんが大掃除の際、埃を取るのが大変だったと言われてた。

 

 

これが拡大。

 

 

 

 

この扇子の模様の欄間は一枚板から浮彫を施したものだそう。

手がかかってるなあ。

 

 

風呂場の天井

 

 

千鳥模様の染付便器もあった。

 

 

写実的な松が描かれた杉戸絵

 

 

これは洋風な、帽子スタンド。

 2時過ぎまでにもう1軒行かねばならなかったので、この後慌てて退散・・

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箕面の滝・新緑ウォーキング

2017-05-16 | 季節の花・自然

箕面の滝へ新緑ウォーキングにEさんと繰り出した。

 

 

今日はウォーキング日和。

新緑が太陽の光に照らされて、ますますグリーン度が増してる~

 

 

ため息がでるくらい緑がきれいで、久しぶりに歩く滝道に感動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日はやってなかったけど週末は川床料理が頂けるお店も。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真っすぐのびる杉木立

 

明るい緑、深みのある緑、変化に富んだ山の緑を楽しみながら滝までやってきた。

 

 

今日の滝はいつもより水量多め?

滝で更にマイナスイオンを浴びて、もと来た道を引き返した。

 

 

ちょっと大きめの葉がかわいい紅葉発見。

 

 

 

 

滝道をゆっくり2時間くらいかけて歩いた後は、住宅街の中にあるカフェ、フォレストガーデンでランチした。

 

 

デザートに食べたチーズスフレケーキが美味しかった~

 

 

 

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新潟の旅2017【機那サフラン酒本舗その一】

2017-05-15 | 新潟の旅2017

 

燕市から長岡へやって来た。

長岡では大物建築2軒がひかえてる。

今井家住宅で長居してしまったせいで、3時閉館の2軒の見学がぎりぎりになって来た。

お昼ご飯は返上してまずは「機那サフラン酒本舗」へ。

この蔵屋敷はサフラン酒という薬酒の製造販売で財をなした初代吉澤仁太郎が2300坪の敷地に建てたもので、

主屋と二つの蔵、離れ座敷、庭園からなる。

 

 

やって来て、まず驚いたのはこの蔵のハデハデしさ。

サイトの写真では見ていたけど、こんなに装飾的な蔵は初めて見た。

蔵は大正15年に建てられたもの。

 

 

蔵の扉という扉の内側にはカラフルな鏝絵が描かれているのだ。

 

 

 

北面にもびっしり描かれている。

扉だけでなく軒などにも描かれていて圧巻・・

黒いなまこ塀にカラフルな色彩が映えるなあ。

鏝絵を描いたのはこの近所に住む左官の河上伊吉という人だそうで、

ガイドさんがいうには、ここの鏝絵が最初で最後の作品なのだそう。

この蔵を彩ることに生涯をささげ?て完全燃焼し尽くしたんだろか~

 

 

 

 

 

 

軒にもびっしりと描かれてる。

 

 

 

主屋入口の看板。

正面入り口部分は明治20年代に建てられたものだそう。

後ほどこの背後の大屋根部分は大正2年増築。

 

 

主屋入口へ入ると、隣の鏝絵蔵の入口があり、その扉にもびっしりと、恵比寿や大黒天、鶴亀など

縁起のいいモチーフが所狭しと描かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてこちらがサフラン酒。

現在も細々とお店で製造されてるそうで、販売していた。

試飲してみると、養命酒にもう少しクセをプラスした、いかにも体に効きそうな味ではあった。

 

 

そして主屋の左手側へ行くと、そこには衣装蔵があり、こちらもまた鏝絵がほどこされている。

こちらは大正5年の建築。

 

 

下半分がトタンに覆われていたので、トタンで修復でもしたんだろうか・・

と思ったら、ガイドさんの話によると、こちらは建築当初からこのトタンの波板が使われていて

当時は最先端の輸入品だったそう。

 

 

床下の通気口の石の扉にはサフラン酒の瓶があしらわれていて、

この瓶を取っ手として開閉できるようになってた。

瓶の形が可愛い!

 

 

当時は高級品だったんだなあ、トタン

 

 

衣装蔵の横には吉澤仁太郎自らが作庭したという庭園が広がっている。

鬼押出しから運んできたといわれる溶岩も。

 

 

 

 

佐渡の黄玉石や赤玉石など貴重な石がごろごろ転がってた。

この後は離れ座敷へ。

 

 

 

 

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新潟の旅2017【燕の建築】

2017-05-14 | 新潟の旅2017

新潟の旅、とりあえずクライマックスが終わったので、1日目の振り出しに戻る。

ぷにょさんと合流して、この日の宿泊地、松之山温泉へ行く道中にやって来たのは燕市。

長善館という建物へ。

長善館は天保4年に鈴木文臺によって粟生津村に創設された私塾で、

明治45年の閉鎖まで約80年間、北越を中心に千人以上を教育。

越後の松下村塾と言われたのだとか。

 

 

和風建築に洋館がついた建物。

隣の史料館で中を見せてください、とお願いしたら案内して頂けた。

 

 

 

 

 

大広間

現在は公民館的な建物として使用されている。

 

 

床の間

 

 

洋館内部。

二つのアーチ窓と張り出した部分にも窓が三つあって明るく、応接室として使われていたようだけど

現在は物置と化してた。

 

 

その後にやって来た今井家住宅と香林堂、そして旧今井銀行。

 

 

赤煉瓦造りの香林堂は明治期に建てられたもので、中には来客の接待や商談に使われたという洋風の応接室があるそう。

塔がついた外観もインパクトがあって、この町のシンボル的な存在となっているようだ。

ネットの写真を見ると、応接室には赤い椿を模したような天井装飾があるようで、

見たかったけど非公開のよう。

 

 

旧今井銀行は大正9年に建てられ、昭和7年まで営業した銀行の店舗として使用された後、

昭和26年以降製薬会社の工場として使用されていたそう。

赤煉瓦の香林堂といい、この銀行といい魅力的な建物だなあ。

 

 

 

 

入口のアーチ上部に顔が貼り付いてた。

大黒?布袋さん?!

ちょっと不気味

 

 

銀行らしい厳重な鉄格子

 

 

華麗な換気グリル。

換気グリルや建物の外壁にも〒マークのようなものがついてたので何か?と思ってたら

ぷにょさんが今井家の「今」だ、と。

なるほど~〒マークじゃなかったんだ。

 

 

主屋は江戸後期の建物で、建物の前には雪国で見られる雪除けの屋根である、雁木が通されている。

 

 

 

今井家の玄関に香林堂入口、と看板があったので、香林堂へここから入れるのか?!

と思わずベルを鳴らしてしまった。

中からお家の方が出て来られたので伺ってみると

やはりお屋敷は住まわれているので、特別な公開日以外は非公開とのこと。

しかし、中まで招き入れて頂き、今井家の歴史をいろいろとお話を聞かせて頂くことができた。

金融業や材木商、醸造業など様々な事業を展開し、病院も設立、

大地主であったつてを生かして置き薬事業を広く展開されたお話などなど

興味深いお話を伺え、ついつい長居してしまった・・

 

 

旧今井銀行の横にも広がる敷地。

 

 

今井家の向かいにあった和菓子屋さんへ立ち寄って、美味しそうないちご大福を買った。

あんこではなく生クリームとスポンジ入りというハイカラ?ないちご大福。

これが凄ウマだった。

お話するうちにその和菓子屋さんも今井家の親戚筋だそうで、あの煉瓦造りの洋館に入ったこともあると伺った。

裏手に回ると今井家の蔵が並んでるのも見えるというので回ってみた。

今井家ではなんとお嫁さんが来る度に新しい蔵を一つ建てたそうで、敷地内は蔵が何個もあるそう。

 

  

 

その後燕市で最後に訪れた湧井医院。

 

 

ここから長岡へ向かった。

 

 

 

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新潟の旅2017【北方文化博物館&お宝発見の第二章】

2017-05-12 | 新潟の旅2017

2日目最後の目的地、豪農の館、北方文化博物館へ最終入場時間の4時半前には着き、なんとか滑り込みセーフ?!

しかし閉館時間まで1時間を切ってる。さっさと見て回らないと~

前日にも数軒、豪農、豪商の館を回ったのだけど、新潟の豪農の館はなんかスケールが半端ない・・

建物、庭ともに圧倒される。

こちらの北方文化博物館は明治15年から8年がかりで建てられた、越後随一の大地主、伊藤家の本邸。

敷地は8800坪、建坪1200坪、部屋数65を超えるという純日本式住居。

入場口となってる土蔵門は門の左右に蔵が備えられていて相当な大きさ。

 

 

 こちらは主屋棟。

 

 

大玄関へのアプローチ

 

 

総欅造りの格調高い大玄関はまるで大寺院のよう。

お正月や冠婚葬祭、そして皇室の方が来訪された時にのみ開門されるという。

 

 

主屋棟には70坪ある台所、茶の間、囲炉裏端があり、ここでは当時は50人余の従業員が働いていたという。

 

 

一度に16人は座れるという囲炉裏端、隣には毎朝1俵もの米が炊かれていたというかまどがあり、

高い天井には煙出し窓がついている。

 

 

白いタイル貼りの流しはモダンな雰囲気で、機能性と美しさも備えている。

当時は最先端だったのだろうか~

 

 

流しの隣にはこんな深めのシンクもあって使い勝手もよさそう。

 

 

館内展示室には歴代当主のコレクションをはじめ、旧地主時代の文献や出土品などの考古資料も展示されていて

建物共に伊藤家の遺構を保存し、将来に残すという構想のもと造られた博物館なのだ。

 

大広間棟二階の展示室

 

 

 

 

枯山水の庭を挟んで大広間棟が建つ

 

 

大広間に入ると、ちょうどボランティアガイドさんの解説が行われていた。

急いでいたが、ちょっと耳を傾けているうちにその話に引き込まれ、聞き入ってしまった。

 

 

庭園は7代目の依頼により、銀閣寺ゆかりの名庭師、田中泰阿弥が昭和28年から5年の歳月をかけて完成させたもので、
 
完成を見ずして亡くなった7代目の信頼に応えて全身全霊をかけて造り上げられたものだそう。
 
 

 

庭園を造るにあたっては貧窮した農民に仕事を与えるため、庭園の石ひとつひとつを手作業で運ばせるなど

公共救農事業的な役割も担っていたという。

 

 

庭園には5つの茶室が点在していて、お茶室へ行く途中に湯殿に立ち寄り・・

という話がガイドさんの口から出た。

湯殿があったんだ~、そこは見れるんだろうか??

解説は1時間ほどあったそうだが、私たちは最後の十数分ほどしか聞けなかったので

解説が終わった後、ガイドさんへ質問などをしに行った。

湯殿の話が気になり、そこは見れるのか?と問うてみたら、残念ながら非公開とのこと。

しかし湯殿といえばタイルなので、タイルは貼られているのか?など聞いているうちに

前日の大棟山でのお宝発見の話になり、私たちのタイル&建築への熱い思い?!が伝わったのか?

ちょっと案内しましょう。という話になった。

閉館まで時間もあまりなくさっき入ったばかりの私たちだったので、この屋敷のみどころをかいつまんで案内してくれるんだろうか~と

慌てて後をついて行った。

 

 

がしかし、ガイドさんはおもむろに立ち入り禁止の扉を開け、中へ招きいれてくれたその先には・・

 

 

タイルだーー!!

な、なんと長い廊下には点々と、タイルが敷かれていたのだ。

うぉーーーっ!

ぷにょさんと私は絶句・・

これは昨日見た瀬戸の本業タイルじゃないか!

 

 

しかも、目の前に昨日見た雪輪タイルと同じ形のタイルがある。!

大棟山で見た雪輪タイルのことを話したら、その村山家とこの伊藤家は親戚筋にあたるという。

なにーーーっ!

つ、つながってるやん!

あまりのうまい話?に鳥肌がたった。

なんかもう世紀の大発見でもしたかのようにぷにょさんと私は喜び合った。

ガイドさんも私たちのあまりの反応のよさに喜んでくれたようだった。

 

 

ガイドさんは閉館間際で忙しいのでちょっとこの場を離れる間、私たちはこのタイル廊下で5分ほど自由時間をもらい

タイルの写真を撮りまくり、、

 

 

渡り廊下は途中で折れ曲がり、更にタイルは点々と続き、

 

 

行き止まりに青磁の男子用便器とスリッパが置かれ、その隣に同じく青磁の大便器が設置されていた。

すごい!すごすぎる~~

 

 

雪輪タイルはどれも手書きで描かれた繊細な動植物文様が描かれ、茶色い吹き墨がワンポイントに

掛けられている。

 

 

 

扇形のタイルはここで初めてみたけど、手書きで風流な草花、鳥の図柄や

 

 

 

ねずみが一輪車漕いでる柄などほのぼのした絵付けもあり

 

 

それぞれに味わい深い。

同じ扇型でも並べ方のバリエーションも違ってておもしろい。

 

 

これはプリントなのか?細かい模様のタイルも。 

 

 

便所の隣には座敷があると思ったら、これは脱衣所のようで、

 

 

脱衣所と風呂場の境の扉も雪輪マーク。

今まであまり見たことはなかったけど雪輪タイルもそうだけど、雪深い新潟では、雪輪文様はポピュラーな意匠なのかな。

 

 

風呂場の天井は網代でとても凝っている。

 

 

小さな床の間のようなスペースまでも。

格式高そうなお風呂だった。

ここでガイドさんが戻ってきて、お風呂場から撤退・・

夢のようなタイルパラダイスなひとときを与えてくださったガイドさん、ありがとうございました!

タイルの写真もブログ掲載OKとのことで、北方文化博物館をどんどん紹介して欲しいとのことだった。

 

 

そして、お客さんがいなくなった大広間をささっと撮らせてもらった。

約100畳ある巨大な書院造の大広間は庭園に面していて、冠婚葬祭などの特別な行事に年に数回使われたそう。

 

  

座敷の中から庭園を眺めると、最小限に抑えられた柱のおかげで庭園との一体感が感じられ、

切り取られた額縁の絵のように庭園の景色が目に飛び込んでくる。

 

 

 

 

 

 

この道〇十年の方が、目の前で26枚雨戸が入っているという分厚い戸袋から雨戸(ガラス戸)を次々に出して、

窓を閉めていく様子も見ることできた。

昔はこれは子供がする仕事やったんや~と意外にもバンバンと勢いよく扉を飛ばしてたので、この明治のガラスは大丈夫なんかな?

と心配になってしまった。

 

  

後、私たちが気になってた正三角形の建物、山楽亭へも案内して頂けるとのことで少し館内を見ながら待った。

大広間棟の二階からはちょうど中庭の藤の花が眼下に見える。

 

 

三楽亭へ行く途中、藤の花を走りながら激写

 

 

この後、藤のライトアップの入場が始まるという。

 

 

急いで三楽亭へ。

三楽亭は、本邸完成後、2年間かけ明治24に竣工したそう。

当初は六代当主の書斎として建てられたが、現在茶室としても使用されているという。

正三角形の建物なんて初めて見たけれど

 

 

室内を外から見て更に驚いた。

敷かれてる畳は三角形の建物に合わせてなんと平行四辺形になってる。

引き出しなども平行四辺形になってるそうで、苦心の末建てられたもののようだ。

 

 

 大きな丸窓なども見え、興味の尽きない建物だった。

そろそろライトアップ入場の始まる時間になったので、

お忙しい中案内してくださったガイドさんにお礼を言って北方博物館を後にした。

うーん、それにしてもすごいお宝をを見ることができた・・ 

 今回もギリギリに到着したにもかかわらず、ガイドさんの解説の残り数分の話が聞け、その中に湯殿の話が偶然出てきたこと。

その後、ガイドさんに直接話が聞けたことなどから短時間のうちに流れるようにタイルに導かれた私たち・・

大棟山に続いてまたしても・・我々に降り注ぐ大いなる宇宙の力(だんだん話が大きくなってる?!)を感じた私たちだった。

 

平行記事企画?!ぷにょさんの「まちかど逍遥」GW新潟 湯殿のタイル回廊はこちら→☆

 

 

 

 

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新潟の旅2017【美人林&十日町と新津の建築】

2017-05-11 | 新潟の旅2017

大棟山美術博物館を出た私たちは、お宝タイルを発見した興奮も冷めやらず、

次の目的地へやって来た。

せっかく十日町まで来たので、新潟県が誇る隠れ絶景スポット、「美人林」へも行っておかないと~

 

 

樹齢90年ほどのブナの木々が真っすぐ天に向かって伸びていて、

その立ち姿の美しさから「美人林」と呼ばれているのだとか。

 

 

うぉーー、マイナスイオン全開~新緑が美し過ぎるーー

 

 

光に透ける葉がまぶしい~

 

 

しかし、タイルでエキサイトしすぎてはるかに予定時間をオーバーしてたので、ここは入口付近で写真を撮って、

滞在時間約5分で切り上げ・・

 

 

でもいちおう市場はチェック。

前夜に食べたようないろんな山菜が山盛り袋詰めされてて、かなり惹かれたけれど

まだ明日もあるので保存は無理だろうと諦めた;

 

 

美人林のすぐそばには森の学校、「キョロロ」という施設がある。

建物に興味があったのでちょっと寄ってもらった。

 

 

森の学校、キョロロは手塚貴晴+手塚由比夫妻により設計され、

耐候性鋼板(コールテン鋼)という素材でできた長さ160mの建物で、蛇のようにカーブを描いてる。

建物には重さ2000tものコールテン鋼が使用されているという。

 

 

表面の赤茶けた色は錆びの色で、この錆が保護膜となり、内部まで腐食が進まないのだそう。

以前、兵庫県で見た兵庫環境自然館で使われてた素材と同じだなあ。

外部に塗料を使用しないでいいのでメンテナンスがいらないというエコ素材。

 

 

でもこの錆び色が周りの緑との相性もよさそうで自然に溶け込んでるなあ。

塔の高さは30mあって、あえて階段しかついてないのだとか。

展望台からの眺めも圧巻だそう。

 

 

急いでいたのでここもとりあえず外観だけ、

 

 

経年変化による錆び色の変化も楽しみな建物。

 

 

こちらは前日に温泉へ行く前に見た十日町の旧藤巻医院。

昭和9年建築で、今はもう使われていないようだった。

 

 

 

 

 

玄関ポーチのタイル

 

 

敷地内には藤の木があって、隣の松の木に執拗に?巻き付いていた。

ぷにょさんいわく、”藤巻”医院だからなのか?偶然なのか?

 

 

新津へ向けて車で移動中、あちこちで美しい田園風景が目に飛び込んできた。

棚田もあったし、延々と続く広大な田んぼも・・シャッターチャンスは逃してしまったが;

田園風景を眺めているとさすがに米どころ新潟なんだなと実感。

 

 

途中、道の駅渋滞?にも巻き込まれ、だいぶ車を走らせて(ぷにょさんが)

かなり遅くなったお昼を食べ終え、やって来た新津では明治44年に建てられた今井眼科医院へ。

ここは現役の医院のようだ。

 

 

 

 

ぐるりと周ってみると6角形に張り出したコーナーが、

ちらりと中を覗いてみると事務所のような感じだった。

 

 

桜の花形の換気口

 

 

そしてもう1軒、昭和5年に新潟銀行新津支店として建てられた建物。

現在は東洋館ホールとして無料休憩所となっている。 

この日は閉まっていたけど。

この後はこの日最後の目的地北方文化博物館へ向かった。

 

 

 

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おばんざいランチ?!の会

2017-05-10 | 異食文化の会

昨日は異食文化の会で外国人のFさんとTさんを連れて淡路島へ行く予定だったのだけど、

どうも天候がすぐれないという予報で、天気が悪いとせっかくの淡路島の魅力も伝わらないと思い、淡路島行は延期に。

急きょ、Kさん宅でおばんざいランチの会になり、必殺料理人Kさんがいろいろと料理を準備してくれた!

基本を押さえた王道の料理が並び、どれもこれも美味しくて、またまた食べ過ぎ・・;

 

 

長野で採って来たという山菜の天ぷらや山芋の磯部揚げ

 

 

鶏の南蛮漬け

 

 

王道のだし巻き卵、たらこ入り

 

 

餃子にひじきの煮物

 

 

切り干し大根に、卯の花(自分作)

 

 

それと私はぎゅうぎゅう焼きを用意してたけど、K家のオーブンの火力が我が家と違って強すぎて

コゲコゲになってしまうというアクシデントが~

 

 

更にミャンマーのTさんのなすと干しエビの炒め煮「カヤンディーチョー」

 

 

イラン料理のFさんの「ククサジ」

磯部揚げ?のような風貌だけど、これは緑の野菜いろいろと卵をつなぎに揚げたようなもので、

食べてみると軽い食感と不思議な風味がした。

 

 

イランのポテトサラダも

 

 

先日の新潟で買ってきた豆腐の味噌漬け。

これはチーズのような風味と固さで意外と美味しかった。

 

 

おやつは定番のラペットゥといちご、そしていちごのババロア!

いちごのババロアはいちご風味がとても効いてて、間に入ったスポンジもふわふわで虜になってしまった!

夏休みにミャンマーへ帰るTさんが何か欲しいものはないか?と聞いてくれたので、

ミャンマーのお土産を検索して、カラフルで可愛いプラカゴとか、張り子のサンタ(いい味わいのやつ)

とか好き放題言ってたのだけど、Iさんイチオシリクエストの米袋、っていうのには、TさんもFさんも首をかしげて

なんでこんなものが欲しいのか?理解できない様子。

アジアの米袋はそれをリサイクル加工して、カバンやポーチにすると柄や文字がシュールで

かなり可愛いと思うのだけど、TさんやFさんにはその価値が全く分からないようだった。

しまいにはTさんは自分が可愛くないと思ったものを買ってきたら私たちにウケるんじゃないか?と言い出す始末で・・

あらためて、価値観というのは国によっても違うんだろうし、日本人の中でも私たち(私?!)の価値観はちょっとポピュラーとはズレてる

かもしれないなあと感じた今日この頃だった。

 

 

 

 

 

 

 

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