燕市から長岡へやって来た。
長岡では大物建築2軒がひかえてる。
今井家住宅で長居してしまったせいで、3時閉館の2軒の見学がぎりぎりになって来た。
お昼ご飯は返上してまずは「機那サフラン酒本舗」へ。
この蔵屋敷はサフラン酒という薬酒の製造販売で財をなした初代吉澤仁太郎が2300坪の敷地に建てたもので、
主屋と二つの蔵、離れ座敷、庭園からなる。
やって来て、まず驚いたのはこの蔵のハデハデしさ。
サイトの写真では見ていたけど、こんなに装飾的な蔵は初めて見た。
蔵は大正15年に建てられたもの。
蔵の扉という扉の内側にはカラフルな鏝絵が描かれているのだ。
北面にもびっしり描かれている。
扉だけでなく軒などにも描かれていて圧巻・・
黒いなまこ塀にカラフルな色彩が映えるなあ。
鏝絵を描いたのはこの近所に住む左官の河上伊吉という人だそうで、
ガイドさんがいうには、ここの鏝絵が最初で最後の作品なのだそう。
この蔵を彩ることに生涯をささげ?て完全燃焼し尽くしたんだろか~
軒にもびっしりと描かれてる。
主屋入口の看板。
正面入り口部分は明治20年代に建てられたものだそう。
後ほどこの背後の大屋根部分は大正2年増築。
主屋入口へ入ると、隣の鏝絵蔵の入口があり、その扉にもびっしりと、恵比寿や大黒天、鶴亀など
縁起のいいモチーフが所狭しと描かれていた。
そしてこちらがサフラン酒。
現在も細々とお店で製造されてるそうで、販売していた。
試飲してみると、養命酒にもう少しクセをプラスした、いかにも体に効きそうな味ではあった。
そして主屋の左手側へ行くと、そこには衣装蔵があり、こちらもまた鏝絵がほどこされている。
こちらは大正5年の建築。
下半分がトタンに覆われていたので、トタンで修復でもしたんだろうか・・
と思ったら、ガイドさんの話によると、こちらは建築当初からこのトタンの波板が使われていて
当時は最先端の輸入品だったそう。
床下の通気口の石の扉にはサフラン酒の瓶があしらわれていて、
この瓶を取っ手として開閉できるようになってた。
瓶の形が可愛い!
当時は高級品だったんだなあ、トタン
衣装蔵の横には吉澤仁太郎自らが作庭したという庭園が広がっている。
鬼押出しから運んできたといわれる溶岩も。
佐渡の黄玉石や赤玉石など貴重な石がごろごろ転がってた。
この後は離れ座敷へ。