転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



昨夜は、コジマ・ムジカ・コレギア第22回定期演奏会を
聴きに行った(@アステールプラザ大ホール)。
小島秀夫 音楽塾

小島先生の活動の素晴らしいところは、
精力的なヴァイオリン指導を長年継続なさっているにとどまらず、
その成果を生徒さん達が発表する場として、
室内楽やオーケストラの規模によるコンサート形式の公演を
様々に企画し、高いレベルで実現なさっていることだ。

ヴァイオリンを習う子供達は勿論のこと、ピアノや、
各種弦楽器・打楽器などを専門に勉強している生徒さんたちが、
「弓の会」や「ジュニア・オーケストラ」、それに今回の
「コジマ・ムジカ・コレギア」などの公演に参加することにより、
各種アンサンブルや、オケと共演するソリストの立場を体験できることは、
ほかでは滅多に得られない、本当に貴重な機会となっている。
しかも、取り上げられる曲目が多種多彩で、公演としての内容も高度だ。
昨夜の場合、楽章単位の抜粋も含めると全部で7曲の協奏曲が演奏され、
様々な年代の、色とりどりの形式の楽曲が、
若いソリストを迎えて存分に披露されていた。

プログラムは、以下の通り。
1. ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第2番ヘ長調作品102(全楽章)
2. グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調作品16より第1楽章
3. ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11より第1楽章
4. ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調作品58より第1楽章
5. モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調K.218より第1楽章
6. クレストン:マリンバ小協奏曲
7. チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35より第2・3楽章

ここに登場したソリストたちは、小学生から大学生までの年齢だったが、
幼くても若くても、主張のある音楽は聴く者の心を捕らえるし、
高校生くらいになればもう、その音楽は立派な一人前の演奏として、
聴衆に訴えかけるものを備えているのだった。

私も聴きながら、いろいろなことを考えたり感じたりしたが、
特に思ったのは、才能のある子や学生さんは少なくないのだということ、
そして、才に溺れず志を曲げることなく成長し得た者だけが、
初めて演奏家としてのスタートラインに立てるのだということだった。
そして世界には、天与の才に恵まれた弾き手が、更にたくさんいる。
そうした人達に互して、大成し名をなすというのは、本人の研鑽だけでなく、
いくつもの恵まれた偶然が揃ってこそ、初めて実現することだ。
ここで演奏した前途あるソリストの方々も、どうかこの先、
損なわれることなく、大きく伸びて欲しいものだと思った。
これからの日々、このコジマ・ムジカ・コレギアで演奏した夜の思い出は、
彼女たちの原点として、きっと大きな力を発揮すると思う。


コジマ・ムジカ・コレギア定期演奏会~ふれあいチャンネルより(YouTube)

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