一昨日が歯医者の予約日だった。
やはり右下奥歯は抜歯が必要で、インプラントを埋め込むらしいが1本34万円もす
るのだという。
そしてその他2本か3本もインプラント治療が必要らしい。
なんと2本で68万円、3本なら102万円!
お金がない者は最新治療は受けられないようだ。
もっとも金利を歯医者が負担するローンもあるらしい。
そりゃありがたいが穿った見方をすればそれだけ儲かるってことだ。
1週間に1度の通院ですでに2ヶ月通っていることになるが、最初の3~4回は写真
やレントゲン撮影だけで、その後各部の歯石除去をしているところだ。
この歯石除去は若い女性の看護師(“看護婦”の方が色っぽいのに!)さんが主に
やってくれるのだが、最近ではこんなに若い女性の顔をこんなに間近に見る機会が
全くないためドキドキする…
かつての歯医者は虫歯など1本単位の治療が主だった。
あくまでも個人的な感想だがここ10年と経っていない間に、「咬み合せ」なる言
葉がよく登場するようになった。
「顎咬合」をなんて読むのか分からないが、待合室に何か資格証が掲げられてい
る。
8年前、50歳でようやく歯医者を変えてK歯科に通うようになった最初の治療は、
U歯科が施した奥歯のやり直しだった。
K歯科の先生は若く、丁寧すぎるくらいに事細かに治療内容を説明してくれる。
U歯科には一切なかったことだ。
昔先輩で歯科医を目指しているSさんが、「教わった通りに先っぽを交換して削っ
ていると商売にはならないんだよ」と言っていたが、あのグラインダー(名称不
明)の先はすぐダメになるらしい。
長年医者をしていると多分、そこらへんの手抜き加減は精通するはずで、若いほど
基本には忠実なのではないか、との思いもあって、詳しすぎるインフォームドコン
セントとの相乗効果で治療前から気に入ってはいた。
このK歯科の父親も市街地で歯科医を開業しているのだが、こちらは歳のせいで手
が震えて治療されていても気が気じゃない、と義母から聞いているので一応血筋も
良い。
かれこれ半年掛りで全ての治療が終えたのは2000年の春だったと記憶してい
る。
それ以降、例の恒例になっていた奥歯の化膿から開放され、2年前までは何事もな
い生活を送ることができたのは、歯医者を変えるという決断が成功したと心から思
ったものだ。
その間もたまに2~3日、左右どちらかの奥歯の歯茎が腫れることはあったが、す
ぐに引いてしまっていた。
2年前、快適さのあまり定期検診に行っていなかったことに気付き、久しぶりに顔
を出して言われたことは「右上の一番奥は抜いた方がいいよ」と突然のお言葉!
予想もしていなかった
あわよくば歯磨き効果を誉めてもらう下心さえあったのに…。
「歯を抜くと隣に負担が掛かりそちら根っこもダメになっていくよ」みたいなこと
を言ってたじゃないか!
どうせ抜くのなら我慢できないほど痛くなってからでいいや、と自分で勝手に判断
してその日以降、行くのをやめた。
それから2年、例の右下奥歯の歯茎が痛くなったため今回の通院となったのだ。
身元不明の遺体の捜索で、歯医者のカルテが有力情報と聞く。
35歳の頃から“歯磨き”に目覚めた動機は不純だ。
男の間には昔から「歯、目、マラの順に年老いる」との“言い伝え”がある。
若年の砌だったジージはそれをそのまま信じ「だったら歯の老いを遅らせれば目、
マラも玉突き的に遅れるはず」との結論を導き出した。
日常できる歯の管理と言えば歯磨きしかないわけで、後は定期的に歯医者に出向き
歯垢の除去を含めた定期健診をする以外にはやりようがない。
こうして目覚めた歯磨きはこの後10年掛かって完璧を極めた。
今でも夜は2本の種類の異なる歯ブラシを30分程くわえているし、毎食後必ず磨いてい
る。
今は嫁いでしまった2人の娘に、父親としてこれと言って処世訓めいたものは何一つとし
て教え込んだ記憶もないが、唯一受け継いでくれたものは「歯磨きの習慣」かもしれな
い。
姉は歯医者に「綺麗な歯だね」と写真を撮られたこともあると聞いた。
その孫達も歯磨きをイヤがらずにしているのを見ると嬉しくなる。
障害犬“ぺぺ”も子犬の頃からひっくり返して歯磨きをしているが、こちらは12年間も
やっているのにいっこうに慣れてはくれないので、全ての歯を一通り擦るのが精一杯だ。
あまり嫌がるので半年くらい止めたことがあるが、歯の根っこの方に茶色の硬い膜が付着
し出して爪で引っ掻くとぺロッとはがれる。
これはまずいと再開したらなくなった。
父親の甘い物好きが遺伝して幼少の頃から、このなく菓子パンや大福、だんごの餅菓子を
愛したものだから、歯医者は唯一のなじみの医者となっていた。
もともと「受け口」も遺伝で受け継ぎ、小学校低学年の頃には軽い矯正治療も受けたこと
があったのだ。
親の代から歯医者はU歯科と決まっていて50歳になるまで他に浮気することなくここに
通っていたのだが、年に1度、ちょうどゴールデンウィーク辺りに必ず奥歯の歯茎が炎症
を起こすようになったのは、45歳を過ぎた頃からだった。
U歯科でその奥歯を治療していた関係もあり、その都度お世話になっていたが、行く度に
治療する内容は、「これは効くよ」と薬を塗布し痛み止めの薬の処方箋をよこすだけだ。
さすがに、年に一度必ずはおかしいのでは、と思って別の歯医者に行ってみようと決断し
たのは50歳の頃だったのだ。
若先生は老先生に比べて腕が悪い、という評判を聞いていた影響もあった。
この決断がその後、ジージの歯に大きな影響を与えることとなる。