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元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

5年目のお茶

2012-01-26 | 仕事について

茶道教室の初釜がありました。

初釜はもう4回目で、お茶を習い始めて5年目になります。

今までお稽古日を間違えた1日以外は休まずに続けてきましたが、それほど熱心ではなく、何の気負いも、欲もなく自然体でやっきてしまったので、先生に申し訳ない気持ちになります。

茶道に興味を持始めたのは、実はデザインからでした。

オリジナル商品について考えることが多く、自分が良いと思うデザインの有りかた、ものの有りかたの「渋い」という概念は、千利休が確立した茶道においてはっきりと形になったと知り、今まで大河ドラマなどでちょっとクセのある人物として描かれていた千利休に興味を持ち、千利休に関連する本を読み漁りました。

良質な素材、良い作りのものを素材感をむき出しに、簡素に仕立てたもの。

ものの渋さはそれだけではないと思いますし、渋いという言葉はものだけを形容する言葉ではありませんが、そういう価値観は日本だけのもので、これを追求することが世界に通用するものを作ることなのだと思いました。

この考えは今も持っていますし、日本らしいものについて考えた時に同じように考える人は多いと思います。

話を戻すと、千利休の美学をもっと知りたいと思って、仕事の前に行くことができる茶道教室を探して通い始めましたが、利休の侘茶の精神をとても大切にしている先生に出会えたことは幸せだったと思います。

お手前はお粗末ですが、ものの姿形だけでなく、茶道の精神性、反射的な物事の対し方など、非常に影響を受けていて、それはお店をする人間にとって、活用できる考え方に溢れていることをこの4年間で知りました。