3月発売予定のオリジナル万年筆「シガー」をご案内いたします。
金キャップに黒ボディ(以下黒金)の万年筆を以前は多くのメーカーがその定番ラインナップに入れていましたが、現在では非常に少なくなってしまいましたが、当店ではそれをオリジナル万年筆として作りました。
黒金からは男の道具らしい(女性が使えないという意味ではありません)魅力があって、若かった私は何か手の届かないような、畏敬の念を抱いて見ていました。
でも私も残念ながら歳をとり、黒金を持ってもいいと思えるようになりました。
せっかく黒金を年齢的には持てるようになったのに、万年筆に限らずこういった男っぽいものが非常に少なくなっていました。
世の中の物に男女差が少なくなったと思っていて、それは多くの男性が中性的になってきたということと無関係ではないのかもしれないと思っています。
きれいでデザインの良い万年筆はたくさんあるし、そういったものが主流になっている今だからこそ、忘れられかけている男っぽいものをあえて作りたいと思いました。
この万年筆の名前「シガー」というのは、黒金のこの万年筆が示す世界観、男っぽいものを概念的に表した言葉として命名しました。
シガーはイタリアボローニヤに本社を構えるオマス社が製作しています。
オマス独特の軽く柔らかなコットンレジンのボディにスターリングシルバーに金張りのバーメイル仕上げのキャップの組み合わせのシガーを作ることができたことは、とても幸せな出会いのおかげだったと思っています。
昨年6月、ル・ボナーの松本さん、分度器ドットコムの谷本さんとともに、ボローニヤのオマス本社を訪ねました。
工房の中のほぼ全てを隠すことなく見せてくれて、撮影も許可してくれた。
会議室で私たちにオマスのこだわりを熱心に伝えようとしてくれたことにもとても感謝して、それ以来このオマスという会社に並々ならぬ縁を感じていましたので、この出会いを何とか形にしたいと思っていました。
以上の理由でオリジナル万年筆をオマスに依頼したいと思ったのはとても自然なことでしたが、当店が希望している仕様にオマスが応じてくれるかは、かなり疑わしかったし、私の知る限り最近オマスは黒金を作っていなかったので、無茶な注文だと私自身思っていました。
しかし、私たちのオマス社訪問でも尽力して下さったオマスの代理店であるインターコンチネンタル商事のK女史が、オマスと当店との間を取り持ってくれて、当店の要求をオマスに辛抱強く交渉して下さって実現できました。
ボディの目立たない所に素彫りした文字は、私が万年筆を仕事にしたいと思った考え「万年筆は人の生き方を変える」という言葉をイタリア語にしたものです。
黒金の男の物をその世界観とともに表現するシガーという言葉、ボディに刻んだ文字。
私自身の万年筆への想いがこもったオリジナル万年筆を当店5周年の今年に発売いたします。
*1月5日の当店の年末年始休業までにご予約してくださる方はメール(penandmessage@goo.jp)にてお願いいたします。