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元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

Ka-Ku奈良店さんでの調整応援後記

2018-04-29 | 仕事について

 

自分の仕事は、全て自分でやろうと思ってやっていることで、昨年から始めているKa-Ku奈良店さんでのペン先調整応援の仕事も、私からKa-Kuさんを運営している株式会社酒井さんにペン先調整会ができますよと、働きかけて始めた企画です。

自分の店を留守にするわけなので、影響がないわけではないけれど、二人の私よりしっかりしたスタッフがいるので、私がいなくても何とかやってくれるだろうとあまり心配していなかったことと、始まったばかりのKa-Ku奈良店さんの役に立つことができたらと思って始めました。

昨年は週末にさせていただきましたが、今回は平日の遅めの時間の開催にしました。
この辺り、まだ探りながらですが、自店との兼ね合いもあっての日程になってしまいます。

平日ということで、しかもゴールデンウィーク直前ということもあり、客足はそれほど多くなかったけれっど、Ka-Kuのお店の方が案内して下さっていて、せっかくだからこの機会に万年筆を作ろう(作ろうと表現される方は多いですね)と来て下さったお客様もおられました。

ちょうど、Ka-Ku奈良店さんでは、吉野山の桜にちなんでオリジナル万年筆の千本桜を先月発売したばかりでしたので、それが販売の中心になっていました。

様々なトーンのピンク色の万年筆で、シリアルナンバーも本体に記されています。
中細、細、極細の字幅はまだ在庫ございますので、よろしければお買い求め下さい。

自分の店で精一杯なのに、どうして他所の店を手伝おうと思ったかというと、自分のできることで、もっと世の中の役に立ちたいと思ったからでしたが、他所で仕事することは自分にとっても様々なメリットのあることだと昨年から思って、同じ近畿圏内といっても垂水から奈良はさすがに遠いと思いながらも行ってきました。


サバイバル

2018-03-20 | 仕事について

今の時代は、店などの小売りにおいては、今までの常識や経験の通用しない時代になっている。

それはネットショップで小規模の店舗が大量に参入したり、一般の人たちがオークションヤフリーマーケットサイトなどで自由にものを売ることができることも一因だと思っています。
またイベントなどに、お客様方が自由に出店していることも象徴的なことだと思っている。

それらの状況は、メーカー→問屋→店→消費者という今まで普通にあったモノの流れの仕組みの中に存在していた統制システムを混乱させ、機能不全にするのに十分な販売力と影響力があります。

今まで業界にあった秩序やルールは消滅するのではないかと思います。

常識の存在しないこの状況はまさにサバイバルで、そんな中で私たち店はどうあるべきだろうか。

一番良くないのは、既に時代遅れになっている業界の秩序を取り戻そうとして、店はメーカーに、メーカーは店に圧力をかけるようなやり方だと思っています。

時代はとっくに変わっていて、お客様方の買い物の仕方も多様化しているのに、今までのやり方を今の時代に当てはめようとしても無理がある。

当店は、この業界の仕組みに組み込まれていない新参者なので、このサバイバル戦の攻め手側なのかもしれないけれど、敵味方もない。本当のライバルの多くは目に見えないということが今の時代の特長なのかもしれません。

この時代を生き残っていくには、私たちは商売、サービスのプロでないといけないという普通の結論になるけれど、そう思っている。

たくさんの、万年筆やステーショナリーを販売する人がいる中で、いかにプロの万年筆販売店らしくあるか。

それを追究していくことが、この先続いていくために必要なことだと今は思っているけれど、その考えに固執せず、考えをすぐに変えるつもりも持っています。


仕事について

2018-01-15 | 仕事について


南禅寺水路閣

 

AIの進化でなくなる仕事があると言われている。

今までも機械化やコンピューターの発達で私たちが子供の頃あった仕事も最近見ないというものもあるので、時代の流れというものなのかもしれないけれど、その中で私たちは何を価値として仕事していけばいいのだろうと思う。

例えばスーパーのレジが無人化されるという話も、無人レジが多くの店舗に置かれるようになって、誰もが本当にそうなるのだと実感していると思います。

7年前にドイツに行った時、スーパーのレジの女性たちが皆椅子に座って、ほとんど動かずに客がベルトコンベアに載せた商品をただスキャンして、代金を受け取るだけという光景を見て、あまり良い感じがしなかった。

椅子に座らせることで時給を下げることができるのかと考えたけれど、きっとお客さんがレジの女性に何も期待しないのだろう、あれなら無人レジとさほど変わらないのかもしれない。

年末年始の買い物で妻とスーパーに行きました。

レジに並ぶ時に、妻に促すレジに並びました。何でと聞くと、そのレジの担当の女性がテキパキとしていて、渡してくれるレジ袋の大きさも数も適切で、応対してもらって気持ちがいいとのことで、知っている人は他のレジが空いていてもその人の所に並ぶという。

確かに丁寧だけど、早くて気分が良い。
無人レジが増えてもこんな有人レジなら価値はある。

通勤ではいつも電車バスを使うけれど、それぞれの運転手さんも本当にそれぞれだと思います。
特にバスは、ブレーキや発進にデリカシーのない運転が荒っぽい人がいて、そういう人の運転するバスにはなるべく乗りたくないけれど、反面ものすごく上手い女性の運転手さんもいて、そういう時はラッキーだと思う。

運転の上手い人は、お客を乗せているという意識が強いのか、降りるときも気持ちよく声を掛けてくれる。

AIが進化して、無人レジや無人バスが一般的になったら、今度は有人の良い仕事をする人が居るところが差別化できるのかもしれない。

レジやバスを例にとったけれど、それは他の仕事にも言えることで、AIの進化で並の仕事は淘汰されるけれど、その中でも良い仕事は残るのではないか。

それらの良い仕事の元にあるのは何かと思う。

心掛けとか向上心、あるいは危機感などなのかもしれないけれど、私は優しさだと思う。

お客様への型通りでない、心からの思いやりが良い仕事になって感動を与えるのではないか。

AIは優しさの担当ではなく、そこに優しさを求めるのは可笑しいけれど人には求める。

それに応えられる仕事をする人、なくなるのは業種ではなく並みの人による仕事なのだと思っています。
私たちは思いやりのある仕事を心掛けないといけない。


明けましておめでとうございます

2018-01-06 | 仕事について

今年最初の営業日を迎えています。

年末年始の休暇はゆっくりでいて、今年は京都に行っていました。

大晦日に京都でお気に入りの店に行ったり、元旦は家族で15,6kmも散歩したり、普段行くことができない水曜日定休日の店に行ったりしていました。

店から離れた場所で自分の仕事についていろいろ考えたいと思いましたが、日常から離れるとなかなかそのような思考にならず、結局頭が空っぽのまま新年の営業日を迎えてしまいましたが、今年もこうして営業を始めることができることを恵まれたことだと、とても幸せに感じています。

私はただ店に居て、来て下さるお客様方の応対をして、なるべく喜んで帰っていただけるようにしているだけで、それができる環境にしてくれている人たちがたくさんおられて、そういう人たちに恵まれていることは自分の運の良さだと思っています。
今この恵まれているものを大切にしたいと、新たな気持ちで今日を迎えています。

ホームページを見てお気付きの方もおられると思いますが、アメリカのブランド ウォール・エバーシャープを新たに扱うことになりました。12月中に入荷する予定がズレ込み、新年早々に入荷する予定でしたが、まだ入荷していないという海外メーカーとの取引らしい洗礼を受けていますが、商品が揃い準備ができましたら、ご案内させていただきます。

おそらく日本では当店以外に扱っている店はないものだと思います。
こういったこれまでの10年とは違うことも、今年は楽しみながらやっていきたいと思っています。

私は万年筆は気持ちよく書けるという大前提があった上で、楽しみも提供してくれるものであって欲しいと思っています。そして、その万年筆が自分の理想やポリシーを表現するものであって欲しいと思っています。

自分の生き方や理想を表現するものは人によって違っていて、それは万年筆でないかもしれないけれど、私は万年筆屋なので万年筆によってそれを表現する暮しを提案している。

よく書ける筆記具はずっと前に充分に揃っているし、安い部品を寄せ集めて万年筆の形に組み立てたものでも、普通に文字は書くことができるかもしれないけれど、それに自分の理想やポリシーは反映できない。

私たちはなぜ万年筆を使うのだろうといつも考えているし、理想の万年筆とは何かをいつも考えています。

それはきっと人によって違っていて、何通りもの答えがあると思いますが、そんなことを引き続き考えていきたい。

もっと具体的にそういったことを皆様にお見せしたいけれど、まだはっきりと形が見えていません。
でも、お見せできるようにしたいと思っています。
今年も何卒、よろしくお願いいたします。


二種類のカバー

2017-12-21 | 仕事について

 

今年から正方形ダイアリー/ノート用の透明カバーを作って販売し始めています。

もともとグイード・リスポーリ氏の四角いグリーティングカードと、正方形ダイアリー/ノートがほとんど同じサイズだったことから、これを表紙にしたらすごく楽しいのではないかということで販売を始めました。

ル・ボナーさんの革カバーがあるのに、値段の安い透明カバーを発売したら、革カバーが売れなくなるという考え方もあるのかもしれないけれど、そんなことはないと思っています。

むしろ正方形ダイアリー/ノートが活性化して、相乗効果が生まれるのではないかと思います。

表紙とカバーの間に何か挟んだりするための透明カバーとル・ボナーさん秘蔵の革、お勧めの革を使った革カバーとでは、その楽しみ方が全然違う。

 

革カバーの楽しみは、その革の手触り、質感、エージングを楽しみ、その革の出自を楽しむ。

今年限定の革カバー テイカのオイルネバックはシルクのような滑らかな手触りを持った革で、使い込むと美しい艶を帯びます。

この手触りはヌバックだからこそできたものだと思います。

クラシックカーフは野趣み溢れる革で、個人的にはこういうワイルドな趣のある革が好みです。
イギリスで確立された鞣し技法が現代の環境基準には適合しなくなって、その方法がインドに伝えられインドで鞣された革だそうです。環境的にはあまりよくないのかもしれないけれど、こういう革には魅力があります。

シュランケンカーフは、ル・ボナーさんの定番で、その扱いやすさといつまでも変わらず美しく使えるところはさすが定番革です。

相乗効果が生まれたかどうか、まだ分からないけれど、いろいろアレンジして使うことのできる透明カバーの存在で、オリジナル正方形ダイアリーはより幅広い層のお客様に使っていただけるようになったと思うし、革カバーの良さを再認識しました。

 

 

 


品揃え

2017-10-15 | 仕事について

当店のような個人店の品揃えは、店の生命線だと言える店が示す世界観を補完するものだと思っています。

当店が良いと思うもの、世界観に合ったものをお客様に提案して、賛同をしてもらって買っていただく。

店の規模に応じて品揃えの選定基準は違ってきます。
当店の規模だと店 主導でお客様に賛同していただくということが選定の仕方の中心になってきますが、お客様が求めているものを汲み取るということも必要なことです。

規模の大きな店だと、選定よりも提案に重きを置くことになるのかと思います。仕入れた商品をどのようなお客様に、どのように提案するかが重要になってくる。

小さな店の場合は、何があるかということも大事だけど、どこにでも流通している製品の中で何を置いていないかというところに強いメッセージがあります。

当然のことながら、製品はたくさん作られていて、どこのお店でも手に入れることができます。

インターネットによって、情報が瞬く間に広範囲に伝わって行く昨今、自店だけにしかないもの、自店だけが気付いて知っているものなどは本当に稀です。

たいていの場合、どこででも手に入れることができる製品をそれぞれの店が、それぞれのやり方で料理してお客様に提案する。

あるお店は値段を安くする。あるお店はその力を使って先行販売する。おまけをつける店もあるかもしれません。それぞれ様々なやり方があって、それぞれの店が示す世界観を商品によって補完している。

当店は何ができるだろうと考えます。

あまり顧みられることのない、売れていない商品の中で良いと思うものを見出して、需要を作り出すということができたら、何よりの喜びで、理想的な形だと思っています。

でもたいていの場合は、製品の何が良いと思って扱い始めたかをお客様に知ってもらい、当店の想いをお客様が汲んでくれて買っていただいている。
それは製品を売っているのではなくて、買って下さっていると気付くと少し情けなくなるけれど、そういうお客様がおられるということを私は誇りに思っている。

 

最近、もちろん売れた方がいいけれど、売れなくても店にあるだけで自慢に思えるほどのものに恵まれています。

グイード・リスポーリのグリーティングカードは、私が万年筆はこうあって欲しいと思っていたことを表現しているようなカードだと思っています。
イタリアのグラフィックデザイナー グイード・リスポーリがデザインして、イタリアの紙を使い、イタリアの小さな工房で作られています。

精緻で、見ていて飽きないけれど、イタリア人の美的感覚と華やかさが表現されています。

このカードを見て私はアウロラやモンテグラッパ、ビスコンティの万年筆に通じるものがあると思いました。
写真などを挟んで贈ってもいいと思いますが、何かプレゼントと一緒にお渡しする場合、万年筆ならこのカードに見合うのではないかと思ったのでこのカードを扱い始めました。

このカードは少量生産ということもあるし、グイードのお友達から紹介いただいたという縁にも恵まれて、まだ日本で置いている店は当店だけです。

なかなか難しいし、良いものは他に目端の利く店がとっくに扱っているけれど、当店にしかないものも増やしていきたい。そして、店にあるだけで、売れなくてもいいと思うほどのものも探していきたいと思っています。

 


出張販売週間の終わり

2017-07-11 | 仕事について

 

3週間連続での出張があっという間に終わった。

私はすごく楽しかったけれど、札幌でお世話になった北晋商事の金さんと奥様、KA-KU奈良店では㈱酒井の菅野さんと南園さん、福岡では工房楔の永田さんの強力なサポートがあって、本当に感謝しています。

それぞれのイベントでは、一人でオペレーションするということをイメージして出掛けたけれど、結局人の助けが必要でした。

おかげで各イベントは課題は残したけれど、大きな問題はなく終わりました。

つい最近のことなのに、各イベントがものすごく懐かしく感じるのは、それらに人たちの交流、お客様との出会いがあったからで、その点でも感謝しています。

今回のイベントも、私が外に出て仕事をしてみたいから、衝動的に飛び出したと思われるかもしれませんが、考え続けてその機会が訪れたから重い腰を上げたという方が正しいかもしれません。

外で仕事してみたいという想いはずっと持っていて、やってみるとやはり楽しかったけれど、店に籠ったままで慣れた仕事をしている方がじっくり仕事に向き合える。

でも敢えて外に出て行ったのは、それが当店にとって必要な活動だと思ったからでした。

それがなければいくら外に出て仕事がしてみたいと思ってもやらない。

仕事においていつも自分を動かしているのは、名誉とか欲ではなく、生活への不安だと言うと変なのだろうか。

この店を良くしていかなければ、自分や家族、スタッフの生活が成り立たたなくなるという危機感が、私の仕事の原動力になっている。生きていくためにこの仕事をしていると言うと、あまりにもロマンがないのかもしれないけれど。

今回出張販売イベントや調整応援をしようと思ったのも、その場所を札幌と福岡にしたのも、あれこれ理由をつけているけれど、私の生存本能が決めたことだったような気がします。

でも各イベントを毎年継続して、それぞれの都市の需要に合ったものにして、もっと集客できるものにしたいと思っています。

昨日から店にいて、出張中にたまった仕事を片付けているけれど、しばらくは店がより良くなるように、腰を落ち着けて仕事していきたいと思っています。


Pen and 楔 福岡展2017 7/8(土)9(日)

2017-07-06 | 仕事について

当店と工房楔との共同開催の出張販売イベントを福岡で開催いたします。

当店はオリジナルをはじめとする商品販売と万年筆の調整販売、お持込品のペン先調整を、工房楔は今回のイベントのために仕込んだ数々の木製品を販売いたします。

私たちの福岡での初のイベントになります。どうぞ、ご来場下さい。

福岡は数年前に家族旅行で訪れた時から良い印象を持っていました。

多くの人が行き交い大きくなり続けている近代的な博多駅周辺。コンパクトな中に街が詰まっていて、それでもゴミゴミしていない清潔感のある天神。天神から歩いてすぐですが、落ち着いた上質な雰囲気のある大名、赤坂付近。

この街で仕事がしてみたいと、今回のイベントはそんな私の思い付きを工房楔の永田さんが賛同して下さり、いろいろ教えてくれて実現しました。

どんなイベントになるか分からないけれど、重ねることで良いものにしていきたいと思っています。

福岡地方、かなりの降雨量で被災された方もおられるかもしれません。お見舞い申し上げます。
ご来場が可能な方はお気をつけて、ご来場下さい。
心よりお待ちしております。


・イベント中、ペン先調整、調整販売をご希望される方は30分ごとの予約制とさせていただきます。
ご予約はメール(pen@p-n-m.net)か電話(078-360-1933)でお申しつけ下さい。(9日は空きがありますので、ご予約なしでも承ることができます)
・イベント会場でのご決済は、当店、工房楔別々のお会計になります。当店は現金のみのお会計になり、クレジットカードのお取り扱いができませんので、ご了承下さい。(工房楔さんはクレジット決済が可能です。ちなみに万年筆銘木軸こしらえはPen and message.商品になります
ご不便おかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

 

 


工房楔イベント 3月25日(土)26日(日)

2017-03-19 | 仕事について

工房楔のイベントがいよいよ次の週末になりました。

今回のイベントの目玉は、こしらえの種類の多さと、新型2mm芯ホルダー、そして永田さんが秘蔵していた黒柿だと思っています。

ぜひイベントにご来店いただきたいと思っています。

 

 

私の周りにそんな人はいないけれど、自分の仕事がどれだけすごいか、どれだけ難しいことをしたかと喧伝する口数の多い職人は大したことのない人だと思っている。

それは自分がペン先調整という、職人の真似事をしているからよく分かります。

自分の仕事には自信があるけれど、向上心を持っていて、もっと良くしたい、もっと美しくしたいと美意識を持って仕事をしている人は多くは語らないと思っています。

工房楔の永田さんは、自分が手に入れた木については多弁になって私たちを楽しませてくれるけれど、自分の仕事についてはあまり語りません。

銘木の中でも複雑な模様が美しく出る杢の部分は、硬さなどがほかの部分と違うため、加工が難しいけれど永田さんは何でもないことのように美しいラインを持たせて仕上げてきます。

それが私が永田さんを信じている理由のひとつです。

他の木工家の人が使わないような、様々な銘木も見て欲しいけれど、永田さんの技術力も見て欲しいといつも思っています。

例えばパトリオットボールペンの中央付近のふくらみを残しながら、両エンドを絶妙なバランスで先細りにしてシャープに仕上げるのは、微妙な違いで大きくその姿は変わってくると思っています。そんなところにも職人としての力量とともに、センスも感じることができる。

木工家はただ木を扱っていればいいわけではなく、良い素材の良い部分を見抜いて使わなければならない。そしてそれを美しく仕上げなければならない。

その違いが我々には分かりにくくても、それを追究する生き方が木工家なのだと永田さんを見ていて思うようになりました。


福岡

2017-02-19 | 仕事について

工房楔の永田さんのイベントを3月25日(土)26日(日)当店で開催いたします。
毎回、何か目玉となるものを作ってきてくれるイベント巧者の永田さんのイベントに皆様お越しください。

 

時代は常に流れていて、その速さは年を追うごとに早くなっているように感じるのは、追いかけようとは思っていないけれど、自分がそれに追いつけていないと思っているからなのかもしれません。

この店を始めた10年前とも、世の中は変わったと思っている。時代の雰囲気が全く変わってしまいました。
この10年間でいろんなことが世界中で起こっているので、変わらないはずはないけれど。

世の中が変わっているので、店も本当は変わらないと生き残っていけないと思っているけれど、今変わりたくないし、変わる準備もできていない。

それは新しいことへの挑戦ではあるけれど、実は今のまま変わらずにであるために外に出て行こうと思いました。

神戸だけで活動していたのをより多くの方に今の当店を知ってもらうために活動範囲を広げる。

それに外に出て仕事もしたいという、私の長年抱いていた個人的な想いもありました。

今ではそんな考え方をする人はいないかもしれないけれど、日本列島の主な陸地の中心となるとこにまず出たいと思いました。

北海道なら札幌、本州なら東京、九州なら福岡というふうに。(四国は最も好きなところだけど、神戸と近く感じられる)

そんな話を昨年末工房楔の永田さんに話していて、福岡で一緒に何かしようという話になりました。

開催は夏、2月に下見に行くということになって、先日福岡に行ってきました。

予めインターネットで調べてある程度に絞っていましたが、街の雰囲気が分かりません。

できれば神戸の元町のような雰囲気のところでやりたいと言うと、永田さんは困惑していたけれど。

永田さんは工房楔の活動が今のスタイルになる前に様々なことに挑戦していて、他の作家さんと共同でギャラリーを借りて展示をしたこともあったそうで、そんな経験が今回も生きていたのだと思います。

福岡の街、天神、大名、赤坂辺りを二人で歩き回っていくつかのギャラリーを見て回って、イベント会場を決めてきました。

7月8日(土)9日(日)11時から ギャラリートミナガで開催いたします。

地下鉄空港線赤坂駅近く、中央区役所向かいの感じの良い並木道に面した場所で、私たちは大いに気に入りました。