オスプレイ八尾訓練 政府への提案
そろわぬ言い訳 橋下市長「知事と行っている」・松井知事「政党幹事長として」
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が、沖縄の米軍普天間基地に配備されたオスプレイの飛行訓練の一部を大阪府八尾市の八尾空港に移転する検討を政府に提案した問題で、「大阪市長がなんで言えるのか」という批判が高まっています。
橋下氏は12日、こうした批判について「(僕は首相官邸には松井一郎)大阪府知事と一緒に行っている。府知事は府域行政の責任者。府知事という地 元の代表が政府に要請しているのが重要なところだ」と“反論”しました。6日の首相官邸への松井氏の申し入れが知事としてのものだと強調したのです。
しかし、松井知事が7日、地元の頭越しに提案されたことに怒る八尾市長にたいし、「今回の発言は知事としてではない。政党幹事長としてのものだ」との詭弁(きべん)で苦しい言い訳をしていたのは、大阪では周知の事実です。
13日、記者が府秘書課に「(6日の行動は)府知事という地元の代表が政府に要請したという認識か」と問い合わせると、担当者は「そういうことで はない」と否定。「(松井氏が)6日、官邸に行ったのはあくまでも政務。公務ではない。維新の幹事長として行かれた」と府の公式見解を語りました。
橋下氏は13日、「(松井氏は)知事である以上、知事じゃないとは言えないんじゃないか」と語りましたが、「府市統合」を語る前に詭弁ぐらい調整してはどうでしょうか。(藤原直)
橋下氏 市長の資格なし
暴言に怒り 市民が決起集会 大阪
「橋下徹氏の『慰安婦』暴言は辞任をもってしかあがなえない」「『市長の資格なし』の大運動をすすめよう」と、「怒りの緊急決起集会」が13日 夜、大阪市内で開かれ、会場いっぱいの約170人の参加者が「地元、大阪での決着」を誓い合いました。「明るい民主大阪府政をつくる会」と「大阪市をよく する会」が主催しました。
集会では、神戸女学院大学の石川康宏教授が、橋下氏が特派員協会で読み上げた「私の認識と見解」を徹底批判。「橋下氏の5月13日の発言の趣旨は 『兵士には性と戦争の道具として女性をあてがうことが必要だ』という主張だとしか考えられないが、これのどこが『女性の尊厳を大切にしている』(「見 解」)のか」と指摘しました。
「第2次大戦中、国家が組織的な性奴隷制をつくったのは大日本帝国とナチスしかない」と石川氏。「世界は『戦時性暴力をなくすためにこそ過去の不 処罰の連鎖を断ち切る必要がある』と日本に『慰安婦』問題の解決を求めているが、橋下氏はその脈略が何もわかってない」といいます。
会場からは、兵庫県尼崎市で市議選のビラを差し出してきた「維新」関係者に「あんた。橋下さんが何言うたか知ってんの」と質問したら慌てて姿を消 したとの報告も。「歴史上、これだけ世界中から批判された市長が日本にいたのか」「大阪の女たちは黙っていない」「参院選でも大阪市民の手で審判を」と意 気高い発言が相次ぎました。