日朝協会「京都府連合会」です。韓国・朝鮮との友好を進める、日本人の団体です。1カ月¥500 841-4316福谷気付

 世界の出来事から日本・韓国・朝鮮の未来を見る。
 皆さんの声を生かして活動を進めます。

もし、アジアで国際トラブルが起これば直接日本から出兵することになる。

2016-12-31 | 動きだした戦争法

自衛隊 海外越年750人

戦争法 新任務の危険高まる

 

図

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)などの海外派兵任務により、2016~17年にかけて年を越す自衛隊員は約750人にのぼります。内訳は、南スーダンPKOに約350人、アフリカのソマリア沖・アデン湾の「海賊対処」に約400人。安倍政権は「積極的平和主義」の名の下、日本の防衛に関係ない海外派兵を展開し、日本の軍事的プレゼンスを示しています。

武器禁輸に反対

 安倍政権は南スーダンで「自衛隊員の安全を確保しリスクを軽減する」と主張しますが、23日には国連安全保障理事会に提出されていた南スーダンへの「武器輸出禁止」決議案に反対しました。南スーダン政府が自衛隊に危害を加えることを恐れてのものです。

 潘基文(パンギムン)国連事務総長は19日、内戦が激化する南スーダンに対し「行動を起こさなければ、大量虐殺に向かう」と警鐘を鳴らし、決議案に賛成をと日本政府にも求めていました。今年3月に施行した戦争法=安保法制の新任務「駆け付け警護」や「宿営地の共同防護」は今月12日から実施可能となり、いよいよ憲法違反の武力行使に至る危険が高まっています。

失った存在理由

 またソマリア沖・アデン湾の「海賊対処」任務では、護衛艦「きりさめ」乗員約210人をはじめ、ジブチの自衛隊基地を拠点にP3C哨戒機を運用する「航空隊」約60人、「支援隊」約110人、「司令部」約20人が派遣されています。護衛艦が2隻から1隻に縮小したために、前年度比で約160人減です。ソマリア沖・アデン湾での海賊出没件数は、15年は0件、16年(1~6月)は1件(外務省ホームページから)。「海賊対処」を名目に派遣された自衛隊は存在理由を失っています。


韓国大統領の与党、一挙崩壊の危機、再建不可能!一挙に国政民主化につながるか?

2016-12-30 | 弾劾裁判の進行状況

セヌリ党、嶺南地域政党に転落の危機

登録 : 2016.12.28 22:22 修正 : 2016.12.29 05:31

 

ソウル選出議員9人が離党、3人だけ残る 
潘基文変数によっては忠清道も離脱の展望

セヌリ党のチョン・ウテク院内代表(左)が今月28日午前、国会院内代表室を礼訪したチュ・ホヨン改革保守新党(仮称)院内代表と握手している=カン・チャングァン記者//ハンギョレ新聞社

 分党によりセヌリ党の「全国政党」としての地位が揺るがされることになった。

 

 28日現在、セヌリ党に残った議員99人のうち、比例代表を除く地方区選出議員82人の地域分布を見れば、嶺南(ヨンナム)地域(釜山・蔚山<ウルサン>・慶尚南道・大邱<テグ>)・慶尚北道)選出議員数が41人で半数を占める。釜山では金武星(キム・ムソン)、キム・セヨン、イ・ジンボク、ハ・テギョン、チャン・ジェウォン議員が改革保守新党に移り、13議席中の5議席が減った。慶尚南道は12議席のうちキム・ジェギョン、イ・グンヒョン、ヨ・サンギュ議員の離脱により3議席が減った。蔚山ではカン・キルブ議員が抜け3議席から2議席になった。慶尚北道では脱党者がいないためセヌリ党は13議席を維持し、大邱でも10議席のうちユ・スンミン、チュ・ホヨン議員を除く8議席を維持している。

 

 ソウルは12人のうち9人が離党し、現在はナ・ギョンウォン、キム・ソンドン、チ・サンウク議員の3人だけが残っている。保守の票田である江南(カンナム)・瑞草(ソチョ)・松坡(ソンパ)区のイ・ジョング、イ・ヘフン、イ・ウンジェ、パク・インスク議員の4人は全員離党して、セヌリ党の江南ベルトの議席は0になった。1次離党に合流しなかったナ・ギョンウォン議員が、1月に改革保守新党に合流すれば、セヌリ党はソウル選出地方区議員49議席のうち、わずか2議席だけになる。

 

 仁川(インチョン)・京畿道では6人(イ・ハクジェ、ホン・イルピョ、チョン・ビョングク、キム・ヨンウ、キム・ハゴン、ユ・ウィドン)が抜けて、セヌリ党は25議席から19議席に減った。シム・ジェチョル、パク・スンジャ議員など首都圏議員4~5人が2次離党を考慮中で、ソウル・首都圏でのセヌリ党の力はさらに縮むものと見られる。

 

 江原道はセヌリ党7議席のうちクォン・ソンドン、ファン・ヨンチョル議員が離党して5議席になった。大田・忠清南道・忠清北道は、ホン・ムンピョ議員の離脱により13議席だ。しかし、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長が帰国後に改革保守新党など野党勢力と手を組むことになれば、忠清圏でも離党ラッシュが起きるものと見られる。その場合、セヌリ党は事実上の“嶺南党”、または“TK(大邱・慶尚北道)党”に転落することになる。

 

イ・ギョンミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )


飯田さん:島民が殺されているんだぜ。やつさえいなければ皆なんとかしのげる。水も飲める。

2016-12-29 | この沖縄の心をよりどころに

日本兵が日本兵を銃殺 当事者の元隊員95歳男性が記録に 

「住民虐殺、強姦・強奪許せず」

     飯田さん

 1945年の沖縄戦で激戦地となった摩文仁で、日本兵が沖縄住民を殺害したり強姦(ごうかん)したり食料強奪をしたりする事態を我慢できず、別の日本兵がその日本兵を殺害する出来事があった。当時、沖縄で戦闘に参加した元日本兵・飯田直次郎さん(95)=神奈川県在住=は自ら日本兵を銃殺したことを証言した。飯田さんは知人の協力を得て、中国で戦争に参加した体験や沖縄戦の詳しい足跡を原稿用紙129ページにまとめた。

 45年6月、球部隊に所属していた飯田さんは摩文仁の壕に潜んでいた。一緒に逃げて仲良くなった日本海軍兵や周辺住民から「自分が隠れている壕で住民にひどいことをしている軍曹がいる」と聞いた。その内容は、住民や子どもを殺害したり女性を強姦したり食料を強奪したりするほか、その一帯で水が飲めた唯一の井戸を独り占めにしているというものだった。

 ある日、飯田さんも「佐々木」という名の軍曹による「悪行を目撃」した。「見るに堪えない。もう限界だ。同じ日本の兵隊として許せねえ」と殺意が湧いた。海軍兵に「このまま見て見ぬふりできねえ。島民が殺されているんだぜ。やつさえいなければ皆なんとかしのげる。水も飲める」と殺意を明かした。

 飯田さんは米軍との戦闘前、那覇市の住民宅で寝泊まりし、沖縄の人々から温かくしてもらったことへの「恩義」もあって「住民を殺す日本兵が許せなかった」と言う。ある晩、井戸で住民に嫌がらせをしている佐々木を見つけた。人影がなくなったのを見計らい、軍服を引き裂いた布で拳銃を隠し持って近づき、水を飲んでいる佐々木の後頭部に銃を近づけ引き金を引いたという。

 飯田さんは「全ては島民のためと思ってやったが、私自らの手で日本人をあやめてしまった。70年余たっても忘れられない」と話し、今でもつらい思いが残っていることを吐露した。

 本島南部の激戦時、食料が尽きて飢えた日本兵が夜、米軍の陣地に忍び込んで食料を盗み、その帰りを待ち伏せた日本兵がそれを奪い、殺し合う事態も「よくあった」という。「戦場では人間が人間ではなくなってしまう」と振り返る。

 飯田さんは「軍隊は住民を守るどころか、軍隊がいることで戦場になってしまう。(辺野古に)飛行場を造ることはいいことではない。沖縄の人々にとって戦後は終わっていない。戦争は絶対に駄目だ。勝っても負けてもよくない。自分の命を落としてでも俺は絶対に反対する」と語った。(新垣毅)

       ◇     ◇

 【沖縄戦研究・石原昌家沖縄国際大名誉教授の話】
 住民への日本兵による残虐行為の証言は多いが、日本兵自身による詳細な証言はあまりなく、貴重だ。


推進委関係者は「少女像が日本領事館前に建てられる時まで、ろうそく集会を開く」と話した。

2016-12-29 | 日・韓・朝友好親善のために

釜山の日本領事館前「平和の少女像」強制撤去

登録 : 2016.12.28 22:12 修正 : 2016.12.29 10:01

28日、韓日慰安婦被害者合意1年に合せて釜山市民が設置 
釜山東区は4時間後に少女像強制撤去、警察は13人を連行 
ソウル旧日本大使館前では今年最後の水曜集会開催

28日午後、釜山東区草梁洞の日本領事館前に「平和の少女像」を設置した後、撤去を阻むため連座座り込みを行う「未来世代が建てる平和の少女像推進委員会」所属の市民を管轄地方自治体である東区庁職員らが引き出している=釜山/聯合ニュース

 韓日政府による日本軍「慰安婦」被害者問題関連12・28合意の1周年である28日午後、釜山東区(ドング)草梁洞(チョリャンドン)の日本領事館前に、釜山の市民たちが「平和の少女像」(少女像)を設置したが、釜山東区庁と警察が4時間後に少女像を強制撤去した。市民は「日本の警察官、日本の公務員たちか」として反発した。

 

 釜山の青少年・学生・芸術家などが集まって作った「未来世代が建てる平和の少女像推進委員会」(推進委)の会員100人あまりは28日昼12時から釜山東区草梁洞の鄭撥(チョンパル)将軍銅像前で「日本軍性的奴隷問題に対する日本政府の公式謝罪を要求する水曜集会」を開いた。続いて日本領事館に抗議書簡を伝達し、昼12時40分頃に日本領事館前の歩道にリフト車を動員し重さ1トンほどの少女像を下ろした。管轄地方自治体である東区は少女像が道路法の「道路を占用できる工作物と施設の種類」に該当しないという理由で建設を許さなかった。東区は午後3時30分から少女像を取り囲んだ市民に解散を命じ、午後5時頃に少女像をトラックに載せて他の場所に移した。警察は少女像の撤去を阻もうとした13人を公務執行妨害の疑いで連行した。

 

 推進委は少女像撤去に抗議するろうそく集会を鄭撥将軍銅像付近で午後7時30分から開いた。推進委関係者は「少女像が日本領事館前に建てられる時まで、ろうそく集会を開く」と話した。

 

 これに先立って推進委は、昨年の12・28合意以後「平和の少女像建設は私たちの歴史を正しく立て直し被害者の名誉と人権を守る価値ある闘いだ」として、少女像建設のための市民寄付8500万ウォン(約830万円)を集めた。10月には日本領事館前の歩道に少女像の設置を許可してほしいという釜山市民8100人の署名を東区に提出した。この日、ソウル鍾路区(チョンノグ)の旧日本大使館前では約2000人が参加して今年最後の水曜集会が開かれた。参加者は今年亡くなった「慰安婦」被害者7人の遺影に花を捧げて黙祷した。

 

 市民は慰安婦被害者7人の遺影を持って外交部前に行進した。キム・ボクトンさんは、外交部に向かって立って「大統領が道を誤れば、首が飛ぼうが止めるべきなのに、大統領の言葉だけ信じて言われたとおりにするのか。朴槿恵(パク・クネ)、ユン・ビョンセは今日にも退陣しろ」と叱責した。主催側は「韓日合意無効、朴槿恵・ユン・ビョンセ辞退」を主張する書簡を朗読した。

 

 慰安婦被害者11人と、亡くなった被害者6人の遺族は日本政府に直接、法的責任を問い賠償を請求するためにソウル中央地裁に日本政府を相手どり損害賠償請求訴訟を提起した。韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)は、日本軍慰安婦被害生存者は現在39人だと明らかにした。

 

釜山/キム・グァンス記者、コ・ハンソル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )


翁長雄志知事は27日、そう簡単に物事は進まない」とした上で、あらゆる手段を講じていく考えを示した。

2016-12-28 | 動きだした戦争法

辺野古工事再び強行 国、県との協議拒否

新基地建設に向けて工事を再開し、クレーン車を使って下ろされたとみられる青い浮桟橋(右) =27日午後3時18分ごろ、名護市辺野古の大浦湾(具志堅千恵子撮影)

 【名護】沖縄防衛局は27日、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設に向けた工事を再開した。国と県が辺野古代執行訴訟で和解し、工事が中断した今年3月4日以来、約10カ月ぶり。本格的な工事は年明けに再開する見通し。来年1月以降に海底掘削(ボーリング)調査を実施。汚濁防止膜設置に伴うコンクリートブロックを海中へ投下し、護岸設置に向けた作業を進める。翁長雄志知事は政府の強硬姿勢に強く抗議し、今後、あらゆる権限を駆使して工事を止める考えを示唆しており、工事が今後円滑に進むかどうかは不透明だ。


 沖縄防衛局は、県が事前協議を求めている実施設計について、協議は終えているとして事前協議に応じず、県へ反論文を送った。

 翁長雄志知事は27日、政府が事前協議なしで工事を再開させたことについて「県民の怒りと悲しみはすごいものがあるので、そう簡単に物事は進まない」とした上で、新基地建設阻止に向けてあらゆる手段を講じていく考えを示した。

 翁長知事は昨年10月に普天間飛行場移設に向けた辺野古埋め立て承認を取り消した。だが、辺野古違法確認訴訟で最高裁が20日、県敗訴の判決を出したことを受け、承認取り消し処分を26日に取り消した。沖縄防衛局は、県が郵送した取り消しの通知文が届いたのを確認し、27日午後2時、工事を再開した。

 米軍キャンプ・シュワブの埋め立て予定地近くの海岸ではクレーン車が、海上保安庁のゴムボートが利用する仮設の浮桟橋を陸上に並べる作業が確認された。さらにトラックで運んだオイルフェンスを10本以上海岸に移動させ陸上に並べる様子も見られた。

 シュワブのゲート前では27日早朝から市民ら約150人が集まり、工事再開に抗議の声を上げた。大浦湾の海上でも、カヌー12艇や抗議船5隻が工事再開の動きを監視し、反対の声を上げた。


アン・ジョンボム元大統領府経済首席秘書官:チェ・スンシルの存在は知っていたが、陰の実力者とは? 

2016-12-27 | ハンギョレ新聞社

元大統領府経済首席「すべて朴大統領が指示した」

登録 : 2016.12.27 00:19 修正 : 2016.12.27 06:23

「業務日誌17冊内容すべて大統領の言葉と行動…全部事実だ」
ミル財団の募金など 
「何一つ自ら判断したことではない」 
サムスン合併支援は「裁判で明らかにする」 
 
チェ・スンシル知っていたのか 
「存在は知っていたが、陰の実力者とは知らなかった 
募金もチェ氏と関連しているとは知らなかった」

アン・ジョンボム元大統領府政策調整首席秘書官(左側の後姿)と、チョン・ホソン元大統領府秘書官(右側の後姿)が今月26日午後、ソウル九老区の南部拘置所で開かれた国政調査特別委員会の現場聴聞会で、与野党議員の質疑に答えている=南部拘置所提供//ハンギョレ新聞社

 アン・ジョンボム元大統領府経済首席秘書官は26日午後、ソウル南部拘置所(ソウル九老区)で行われた国会国政調査特別委員会の非公開聴聞会で、終始「朴槿恵(パク・クネ)大統領の指示を履行しただけ」という態度で一貫した。参謀として大統領の意向を忠実に遂行しただけで、自分には法的責任がないという点を抗弁したのだ。

 

 セヌリ党のイ・ヘフン議員に「公訴状に明記された容疑のうち、本人が判断して決定して履行したことがあるのか」と訊かれ、彼は「(私は)何一つ自ら判断して履行したことがなく、すべて朴大統領が指示した」と答えた。これはミル・Kスポーツ財団の疑惑が浮上してから、これまでマスコミとインタビューや検察の調査などで、アン首席が一貫して維持してきた態度でもある。彼はまた、検察が家宅捜索を通じて確保した自分の業務日誌17冊の内容と関連し、「本人の推測や想像があるのか」という質問にも「ない。 そのようなものはたった一つもなく、すべての内容は大統領の言葉と行動を記録したものである。全部事実だ」と話したと、イ・ヘフン議員が伝えた。イ議員は「アン前首席は『知的能力やこれまでの学者としての経歴から、指示を誤認する可能性がないと見るべきではないのか』と言われ、これを認めた」と伝えた。

 

 アン元首席は2015年6月末の合併がうまく行くように、サムスン物産と第一(チェイル)毛織を支援したという疑惑と関連しては、「裁判で明らかにする」として即答を避けたと、共に民主党のト・ジョンファン議員が伝えた。

 

 このほか、アン元首席は「ろうそく集会が続いていることを知っているのか」という質問に「知っている」とし、チェ・スンシルさんを知っていたのかという質問には「チェ氏の存在は知っていたが、陰の実力者とは知らなかった」、「募金やそうしたものは措置したが、それがチェ・スンシルと関連したものとは全く知らなかった」と述べたと、チョン・ユソプ、ト・ジョンファン議員などが伝えた。

 

 アン元首席は同日、非公開聴聞会の間、過去の腎臓ガンの手術や腰のヘルニア症状のため、座っていること自体に苦痛を訴えたと、聴聞委員たちは伝えた。

 

イ・チョンエ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )


本当に衝撃的だったのは、その莫大な不法や不正、権力の乱用や憲法蹂躙を可能にした巨大な談合構造だった。

2016-12-26 | 大韓民国

[寄稿]2008年 政治的主体を自覚、

2016年 国家を変えるために立ち上がった

登録 : 2016.12.26 01:27 修正 : 2016.12.26 08:56

2008、2016、ろうそく集会の現場を調査したシン・ジンウク教授 
 
狂牛病ろうそく集会、牛肉だけの問題ではない 
約束違反した「富裕層」のための政権に対する怒り 
2016年、朴槿恵退陣集会では 
憲法を蹂躙した巨大な談合構造に憤り 
「あまりにも多くの人が知っていながら 
放置してきたのが一番の衝撃」

 2008年に続き、2016年にも光化門(クァンファムン)ろうそく集会の現場で市民たちに会ってインタビューを進めているシン・ジンウク中央大学社会学科教授が、二つの集会の参加者たちの考えを比較、整理した文を送ってきた。シン教授は2008年のろうそく集会当時、大学院生らと共に62人の参加者に現場で深層面接し、2016年のろうそく集会ではこれまで56人に面接した。2008年の面接に参加した人は10代から50代まで多様な年齢層で、職業も学生、会社員、教師、公務員、日雇い労働者や露店商、出張マッサージ師に至るまで様々だった。2016年の面接調査は10代から30代までを対象としており、大半が高校生や大学生、会社員だ。これからの集会で40~50代の年齢層の面接を補完する計画だ。

 

シン・ジンウク中央大学教授が今月17日午後、ソウル光化門広場で若者にインタビューをしている=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 革命。いつからか、人々は革命と呼び始めた。市民革命、名誉革命、民主革命、ろうそく革命。これは革命なのか? はて何だろう。革命とは古い秩序が崩壊して新たな秩序が誕生する巨大な構造変動である。このような意味で、2016年の市民抗争に革命の称号をつけるのはまだ早い。しかし、多くの人がこれをあえて革命と呼ぶのには理由がある。

 

 そうだ。これはまだ革命ではないが、革命的な変化が起こっている。人々は、憤りと希望を共にしている数百万の市民がいることに気づき、平凡な人たちの結集された行動がどれほど巨大な波になれるかを見ており、あまりにも堅固に見えた腐敗した権力を市民の力で揺るがす経験をした。

 

 このような経験は歴史になかなか登場しない。韓国現代史では1960年の4・19革命と1987年6月の民主化運動がまさにその瞬間だった。その結果、独裁は姿を消したものの、2000年代後半から民主主義が後退しながら、市民たちは再び大抗争に乗り出した。2008年と2016年のろうそく集会がまさにそうだ。ここで市民は何を考え、望んだのだろうか。何が受け継がれ、何が変わったのだろうか?

 

 2008年のろうそく集会は1987年6月抗争以降、最も多くの人が参加して、最も長く続き、韓国社会の問題と代案について最もし烈に学習して討論した大事件だった。しかし、2008年のろうそく集会はその後忘却され、歪曲され、蔑視されてきた。その革命性と主体性が取り除かれたまま、狂牛病の恐怖に捕らわれた狂気の瞬間として記録されただけだ。

 

 それは真実ではない。当時、ろうそく集会に出た人々の動機は単に“牛肉”ではなかった。国民の多数が選出した権力ではあっても、その権力の間違った政策は国民の力で変えようということだった。

 

 「(大統領)候補時代には庶民のための大統領のようなコンセプトで。だけど、保守政権が発足した途端、財閥グループのための政策を展開しているから、騙したのではありませんか。問題はそこから始まったのです」(18・男・高2)

 

「李明博(イ・ミョンバク)政権の財閥のための政策と牛肉の輸入、韓-米FTA、大運河、このすべてが繋がっていたと思います。このような政策を国民の力で変えるきっかけだと思います」(40代・男・鉄道公社の職員)

 

「強者たちの政府、強者だけに味方する政権です。金持ちだけにやさしい。国民が主人だから、私たちの権利を取り戻さなければなりません。国民の権益を伸ばして政府を牽制できる、そのような力を」(20代・女・盲目の出張マッサージ師)

 

 2016年のろうそく集会で(2008年と)異なっていたのは、政府の政策、偏向性、それ以前に、あまりにも「とんでもなくて、開いた口がふさがらない」ような事実から受けた衝撃だ。チェ・スンシルという私人の無限権力やプラセンタ注射・白玉注射・バイアグラの話、朴槿恵(パク・クネ)大統領の奇妙な行跡と過去などだ。

 

「チェ・スンシルの操り人形だったということでしょう。とんでもないことです。気が抜けてしまったし」(17・女・高1)

 

「整形注射、バイアグラなどは本当に衝撃でした」(20代・女・会社員)

 

「セウォル号事故があったのに、髪の毛をアップにしたりして7時間も過ぎてから現れては、突拍子もないことを言っていたなんて。話になりません」(18・男・高2)

 

 しかし、市民らは単に朴槿恵、チェ・スンシルが原因で街頭に出たわけではなかった。本当に衝撃的だったのは、その莫大な不法や不正、権力の乱用や憲法蹂躙を可能にした巨大な談合構造だった。

 

「1人が誤ったことをするのはあり得ることだけど、あまりにも多くの人がそれを知りながら放置してきたのが、一番の衝撃です」(19・女・高3)

 

「何か積もりに積もって腐りきった政界になったのではないでしょうか。今政治に携わっている人たちも政界が汚れていることを知っているはずなのに、そこから恩恵を受けているから、沈黙してきたのではないか」(20・女・大1)

 

「緻密に、すべてつながっているということには驚かされますね」(18・女・高2)

 

「政経癒着の根が深いじゃないですか。そして行政、司法、立法がそれぞれ独立しておらず、互いに繋がっているというのが衝撃的です」(18・女・高2)

 

 問題は単に一人の大統領と彼女の政権ではなかった。不法国家、犯罪国家、略奪国家だった。韓国で国家とは何かと尋ねた時、10代、20代の参加者たちの答えは実に驚くべきものだった。

 

「国民を代表するとは思えず、いわゆる上流階級同士で遊んでいる集団のような?」(22・男・大3)

 

「国民の意思に耳を傾けて、保護しなければならない存在なのに、私たちを攻撃して、保護はおろか自分たちの利益を追求しているから、存在自体を認めたくないです」(18・女・高2)

 

「国家とは、元々国民を保護しなければならないのに、セウォル号のように犠牲にさせるだけで、財閥にだけ税金を減免して目をつぶり、税金を取って国民のために配分すべきなのに、一丸となって自分たちだけが生き残り、国民は投げ捨てる、そんなところではありませんか」(18・男・高2)

 

「国家が国民を攻撃し、犠牲にして、投げ捨てる…これを国といえるのか」イラスト=ハ・ジャク//ハンギョレ新聞社

 今10代、20代の若者たちはこの国の国家を、国民を「攻撃して」、「犠牲にして」、「投げ捨てる」存在として認識しているのだ。

 

 李明博、朴槿恵政権の10年間で、私たちはこのように“本当に悪い国家”を持つようになった。しかし、それにもかかわらず、いや、だからこそ、市民たちは、自ら国の主となり、国家を変えなければならないと考えるようになったようだ。

 

 2008年のろうそく集会では多くの市民が初めて集会という場に出てきて、自分自身が国の主、政治の主体であることを経験した。露天商だから、何もわからないと言いながら、最初はインタビューを断っていたある40代女性の話だ。

 

「私たちは露天商です。でもいざ(集会に)出てみて、参加しなければならないと思うようになりました。政府の政治についてはまだわからないけど、もし政治を誤ったりすれば、その時は私たちのような市民がまたろうそくを掲げて出てくるでしょう」

 

 80年代、学生時代から政治集会に多く参加してきたという40代の男性はこう語った。

 

「前には主催側から招請状をもらって出てきた気分だったが、今はあまりにも多くの階層が老若男女を問わず参加しているのが最も大きな意義だと思います。この巨大な都市の中でこのような連帯意識を作り出したというのが驚きですし。一見無秩序にみえる状況でも自ら守り抜く秩序、そんな姿もそうですね」

 

 2008年と比較すると、2016年の参加者たちは、国家と政治にさらに深い不信感をのぞかせたが、同時に以前よりもさらに強い自信と政治的自意識、楽観と希望を持っていた。

 

「今回集会に出て見ると、韓国は前よりもよくなりそうです。みんな敗北感に浸っていると思っていました。到底変えられないと。ところが、意外と市民がこのままではいけないと言うのを見て、我が国に対する愛情が残っているなと思いました。そこに希望を見た思いです」(20代・女・会社員)

 

「李承晩(イ・スンマン)、全斗煥(チョン・ドゥファン)の時も、国民が街頭に出て民主主義のために努力して結局民主主義が到来したではありませんが。韓国国民が努力すれば変わると信じてます」(18・女・高2)

 

「私たちが引き続き参加して、大人たちを覚醒させ、しっかりしろと言わなければならないと思います。国民が主ですが、一人では何もできません。このように集まっていけば変わるでしょう」(18・男・高2)

 

 国民が主なのに、国家は国民を投げ捨てた。だから、国民が立ち上がって国家を変えることにした。これがろうそくのメッセージだ。1987年以後、制度としての民主主義はこのように重い病を患ったが、民主主義の主である市民たちの生命力はますます強くなっている。

 

 1960年と1987年の間には27年の年月があり、1987年と2016年の間には29年が横たわっている。1980年の5月抗争以降、7年の歳月の末に1987年が到来しており、2008年のろうそく集会以来、8年が経って2016年が訪れた。これは革命だろうか? まだそうではない。もしこれが革命になるのなら、革命はもう始まった。

 

シン・ジンウク中央大学社会学科教授(お問い合わせ japan@hani.co.kr)


MV22オスプレイ墜落事故:副知事の抗議要請に強い不満を示して机をたたいたといいます。

2016-12-25 | アメリカの常識は世界の非常識

“知事はパイロットに勲章を”:在沖縄米軍トップ・ニコルソン4軍調整官

オスプレイ墜落事故 在沖米軍トップ発言詳細判明

 

 沖縄県名護市の浅瀬で発生した米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイ墜落事故(13日夜)に関して、在沖縄米軍トップ・ニコルソン4軍調整官の県民に対する“侮辱発言”の詳細が明らかになりました。19日の沖縄県議会米軍基地関係特別委員会で、県当局が日本共産党の渡久地修議員に答弁しました。

 池田竹州基地防災統括官によると、安慶田光男副知事が14日に抗議した際、ニコルソン氏が「パイロットへの思いやり、彼の勇敢な行動に対する配慮がない、さらに、翁長知事は彼にメダル(勲章)をあげるべきだ」と述べたうえで、副知事の抗議要請に強い不満を示して机をたたいたといいます。

 安慶田氏は抗議後、記者団に対してニコルソン氏の対応について「植民地か」と怒りを表明しています。

 謝花喜一郎知事公室長は「(墜落機の)パイロットが、『不時着』させ、県民に被害がなかったから感謝すべきだ、勲章をあげるべきだというのは話にならない。強い憤りを感じている」と答弁しました。


24日のクリスマスイブに開かれる9回目のろうそく集会はクリスマスムードで盛り上がる予定だ。

2016-12-24 | 弾劾裁判の進行状況

「下野クリスマス」ろうそくがイブの夜を照らす

登録 : 2016.12.23 23:25 修正 : 2016.12.24 06:56

24日、光化門集会で「退いてショー」 
 
午後4時、マヤ、イ・ハンチョルなどが盛り上げ 
5時、本集会にフォークグループの「自転車に乗った風景」出演 
 
警察車バリケードに横断幕かけ壁画を描き 
赤い服の青年たち300人がプレゼント配布 
裁判所、午後5時30分以後の集会や行進をほぼ許容

クリスマス2日前の23日夕方、ソウル中区明洞聖堂前広場の松の木にセウォル号未救出者9人の速やかな帰還を祈る黄色い舟と星型のオーナメントが吊るされている=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 24日のクリスマスイブに開かれる9回目のろうそく集会はクリスマスムードで盛り上がる予定だ。

 

 「朴槿恵(パク・クネ)政権退陣のための青年行動」(青年行動)はこの日午後4時にソウル光化門(クァンファムン)広場を訪れた子どもたちに童話の本と毛糸の帽子、動物の形の下野シールを入れたプレゼントセット300個を配る計画だと23日明らかにした。このため青年行動は「青年サンタ」300人を事前に募集した。先週も青年サンタたちはキャロルを歌って子どもたちに「民主主義をプレゼントする」と言いながらプレゼントを配った。

 

 先週に続き今回もサンタに活動することになるチェ・キョンウンさん(24)は「寒い天気でも多くの人々が広場に出てくるのは「こうしたことが二度と繰り返されないでほしい」という意味から、未来の世代に民主主義をプレゼントすることだと思う」と言い、「子どもたちが楽しい雰囲気の中で未来をプレゼントされると感じてくれれば」と話した。

 

 広場には、今までのろうそく集会の中で最も多くの歌手が舞台に上がる。朴槿恵政権退陣のための非常国民行動(退陣行動)は「クリスマス前夜」という特殊性を考慮してこのように決定した。この日午後4時に光化門広場北端の舞台で開かれる“退いてショー”には、「ツツジの花」「私を叫ぶ」を歌った歌手のマヤ、「スーパースター」を歌ったロック歌手のイ・ハンチョル、ドラマ『君の声が聞こえる』の主題歌「エコー」を歌ったロックバンドのEvery Single Dayが歌を聞かせる。いずれもテンポの良い音調で楽しい舞台を飾る人々だ。

 

 午後5時に始まる本集会は「君に私は」を歌ったフォーク・グループの「自転車に乗った風景」がオープニングを飾る。行進が終わった後、舞台にはフォーク歌手のヨン・ヨンソク、ポッペラ(ポップスとオペラの合成語)歌手のルイス・チョイ、ソウルジャズビッグバンドがクリスマスムードを盛り上げる予定だ。ヨン・ヨンソクはろうそく集会初期、クリスマスキャロルの「フェリスナビダ」を替え歌にした「槿惠ではない(クネヌン アニダ)を発表して大きな反響を得た歌手だ。彼のように「歌(ノレ)」の「歌詞(カサ)」を「替えて(バクォ)」歌う「ノカバ」6グループも舞台に上がる。退陣行動のパク・ジン共同状況室長は「クリスマスイブに行う今回の集会くらいは、腐敗し正義のない世の中ではなく、力がなく正義を持った人々が新しく生まれるような心で共に過ごしてほしい」とし、「市民たちが大統領の『早期弾劾』を象徴する奇抜な物を持って来てくれたらとても良さそうだ」と話した。

 

 

クリスマスイブの今月24日、ソウル光化門一帯で開かれる週末のろうそく集会の行事内容を知らせる朴槿恵政権退陣のための非常国民行動のポスター//ハンギョレ新聞社

 芸術家たちはこの日午後2時30分から「バリケード攻略プロジェクト」を実行する。光化門テント村の芸術家たちと光化門芸術行動は、光化門広場の北端の左側にある政府総合庁舎の方向に配置された警察車のバリケードの前に大きな横断幕をかけ、市民たちが直接「ろうそくは消えない」というテーマで壁書と壁画を残せるようにするという計画だ。「光化門芸術行動」の代表である版画家のキム・ジングォン氏(60)は、プロジェクトについて「市民に向けて威圧的に立ちはだかる警察車壁を隠し、また政府庁舍の前にいるだけに現政府に対し我々の意思表示をするという趣旨」だと説明した。午後1時30分にはタレントで司会者のキム・ジェドン氏が進行するトークコンサートから、夜9時に光化門テント村で開かれる「広場の歌を歌おう」まで、多様なプレ・アフター集会やイベントが開かれる。退陣行動はこの日午後5時から「最後まで行く!第 9回汎国民行動―朴槿恵政権即刻退陣・早期弾劾・弊害の清算のための行動の日」という名前で本集会を始め、6時から大統領府と首相公館、憲法裁判所方向に行進して集会とパフォーマンスを行う計画だ。彼らは憲法裁には弾劾審判を速やかに進め早く朴大統領を弾劾することを要求し、大統領権限を代行する黄教安(ファン・ギョアン)首相には退陣することをそれぞれ要求する方針だ。

 

 裁判所は午後5時30分以後、ほとんどの集会を禁止した警察の措置に対する主催側の執行停止仮処分申立てを、この日夕方ほぼ受け入れ、クリスマス前夜の集会と行進は夜10時30分まで予定通り行われる。ただし、憲法裁および大統領府から100メートル以内の場所での集会と行進は認められなかった。 憲法裁近くの行進は「ルクセント・インコーポレイテッド」前まで許容され、安国(アングク)駅5番出口での集会は許されなかった。大統領府から100メートル離れた地点である孝子(ヒョジャ)治安センターまでの行進も、午後5時30分まで認められた。

 

 

パク・スジ、ク・ドゥルレ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )


憲法裁が個別の事案ではなく、類型別にまとめて審理する場合、それだけ審理が速くなる可能性がある。

2016-12-23 | 弾劾裁判の進行状況

憲法裁「朴大統領は“空白の7時間”を時間帯別に余すことなく明らかにせよ」

登録 : 2016.12.23 01:39 修正 : 2016.12.23 08:00

弾劾審判の準備期日、40分間にわたり行われる 
「どこでどのような業務に取り組んだのか 
大統領が最もよく知っているはず 
資料があれば提出せよ」と要求

朴槿恵大統領弾劾審判事件の最初の準備手続きが公開審理で開かれた今月22日午後、この事件の受命裁判官のイ・ジンソン(左から)、イ・ジョンミ、カン・イルウォン憲法裁判官がソウル鍾路区齋洞にある憲法裁判所小審判廷で着席しようとしている=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 憲法裁判所が22日、朴槿恵(パク・クネ)大統領に「セウォル号事故当時、何をしていたのかは本人が一番よく知っているはず」として、セウォル号7時間疑惑を「時刻別に公的、私的業務を余すところなく明らかにしてほしい」と要求した。主要弾劾訴追事由であるセウォル号7時間疑惑に対する朴大統領の答弁が不明確であるため、これに対して明確な説明を求める「釈明権」を裁判部の職権で行使したのだ。また、13項目に及ぶ国会の弾劾訴追事由を5つの類型に圧縮するなど、弾劾審判の初公開審理から攻撃的かつ迅速な審理のための道固めに入った。

 

■迅速に裁判が進められる見込み

 

 同日の弁論準備手続は午後2時、国会弾劾訴追委員のクォン・ソンドン法制司法委員長と訴追委員の代理人8人、朴大統領の代理人7人が着席した中、受命裁判官のイ・ジョンミ、カン・イルウォン、イ・ジンソン裁判官が憲法裁の小審判廷に入廷して始まった。本格的な弁論の前に複雑な争点と証拠を事前に整理する任務を与えられた受命裁判官らは、弁論のための法律的交通整理はイ・ジョンミ裁判官が、争点の整理はカン・イルウォン裁判官が、証拠の整理はイ・ジンソン裁判官がそれぞれ担当する役割分担を通じて、40分間にわたる初審理を順調に進めた。

 

 受命裁判官らは、まず朴大統領弾劾審判の審理を、チェ・スンシルなど陰の実力者組織による国政壟断に伴う国民主権主義と法治主義に対する違反▽大統領の権限濫用▽言論の自由侵害▽生命権保護義務の違反▽贈収賄などさまざまな刑事法違反の5類型に分けて審判する意向を明らかにした。この事件の主審であるカン裁判官は、「唯一の先例である2004憲ナ1事件(盧武鉉<ノ・ムヒョン>大統領弾劾事件)の時も、訴追事由を個別に判断せず、類型別に判断した」として、請求人(国会)と被請求人(朴大統領)側に同意を求めた。国会は朴大統領の憲法違反5件と、法律違反4件(8件の容疑)を挙げ、弾劾訴追を議決した。憲法裁がこれらを個別の事案ではなく、類型別にまとめて審理する場合、一つの証拠や事実関係でも数件の憲法と法律違反を同時に判断できる長所がある。それだけ審理が速くなる可能性がある。

 

 被請求人などの意見を詳しく聴きながら審理を進める弁論主義とともに、当事者たちが同意しなくても裁判部の職権で証拠採択などの審理を強行する「職権主義」を行使する意向も明らかにした。カン裁判官は「国政空白を憂慮して、迅速に審理を進めてほしいという両側の要求がある」として、「弾劾審判も当事者主義と弁論主義に基づくべきというのが裁判所の判断だが、憲法裁判の特性からして、かなりの部分で職権主義の強化は避けられない」とした。朴大統領側が証拠調査などを要求して引き延ばし戦術を使う場合、憲法裁判所の職権でこれを中止させるということだ。

 

今月22日午後、ソウル鍾路区斉洞にある憲法裁判所小審判廷で、朴槿恵大統領弾劾審判の準備手続期日が公開審理で行われた。壇下の左側は国会訴追委員団、右側は朴大統領側の代理人=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

■「大統領本人がセウォル号7時間を最もよく知っている」

 

 イ・ジンソン裁判官は「弾劾訴追事由である国民の生命権保障に関して、セウォル号事故当時、朴大統領の足取りについて現在までに明らかになった部分は多くない」として、セウォル号7時間疑惑から切り出した。さらに、「セウォル号事故から2年以上経過したが、その日はあまりにも特別な日だったため、ほとんどの国民がその日自分が何をしていたかを記憶しているほどだ。被請求人(朴槿恵大統領)にとっても当日の記憶は特別であるはずだ。問題となっている7時間の間、被請求人が大統領府のどこにいたのか、具体的にどのような業務に取り組んでいたのか、どのような報告をいつ受けて、どのような対応を指示したのかは、本人が最もよく知っているはずだと思う。余すところなく明らかにすると共に、資料があれば提出してほしい」と朴大統領の代理人団に要求した。これに対し、朴大統領側のイ・ジュンファン弁護士は、審理後に行ったブリーフィングで「(大統領に直接)訊いて確認する」と述べた。

 

 カン裁判官も、朴大統領が10月25日の国民向け談話で、「大統領府補佐システムが完備される前までチェ・スンシルに手伝ってももらった」と認めた事実を取り上げ、「陰の実力者組織と関連しているが、具体的にどこまで何を手伝ってもらったのかは不明である。大統領府補佐システムが完備されたのがいつなのか、どこまで手伝ってもらったかを後に答えてほしい」と朴大統領側に要求した。

 

■チェ・スンシルなどの証人採択

 

 同日の審理では訴追委員団と朴大統領側が共に証人に申請したチェ・スンシル氏とアン・ジョンボム元大統領府政策調整首席秘書官、チョン・ホソン元大統領府付属秘書官など3人が証人に採択された。憲法裁判所法は、証人として召喚された人が正当な事由なく欠席した場合、1年以下の懲役または100万ウォン(約9万8千円)以下の罰金に処するよう定めている。ただ、盧武鉉大統領弾劾審判の時、証人として出席したが、証言を拒否したチェ・ドスル氏のように、チェ・スンシル氏が特別な証言をしない可能性も排除できない。

 

 憲法裁は訴追委員団が申請したチェ・スンシル氏などに対する検察の起訴状とマスコミの報道など49件と、朴大統領側が申請した「大統領のお言葉」など3件をすべて証拠として採択した。これに先立って、朴大統領側は検察の起訴状について「無罪推定原則によって検事の意見を記したものに過ぎない」としており、マスコミ報道についても「無分別な暴露性の疑惑提起」だと一蹴した。

 

 憲法裁はまた、朴大統領の代理人団が「憲法裁が検察と特別検察官に捜査記録を要請したのは違法だ」として提起した異議申請を受け入れなかった。一方、国会訴追委員団の申請は受け入れて、検察などにチェ氏の捜査記録認証謄本(正本であることが認められた捜査記録の写本)を要請し、捜査資料を渡してもらえない場合は、主審裁判官が直接検察などに出向いて調査する書証調査を実施することにした。イ・ジンソン裁判官は「チェ・スンシル事件の弁護人たちがすでに捜査記録を確保したと報じられている。すでに捜査記録が出回っている状況なら、検察に丁寧かつ強力に捜査記録を送ってくれることを促す」と述べた。

 

 一方、憲法裁は今後、国会が弾劾審判の関連書類を公開するのは制限することにした。これに先立ち、国会訴追委員団が「無実」を訴える朴大統領の憲法裁への答弁書を公開したことに対し、朴大統領側は反発した。イ・ジョンミ裁判官は「刑事訴訟法は公判開廷前には非公開とする原則があり、請求人が被請求人の書類を一方的に公開するのは適切でない」と明らかにした。同日、準備手続きを見守った憲法専門家らは「被請求人たちが、証拠採択などで意表を突かれたようだ」と話した。第2回準備手続きは今月27日午後2時に開かれる。

 

キム・ナムイル、キム・ミンギョン、ヒョン・ソウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

 

韓国語原文入力:2016-12-22 17:52


今回の特検の主な“ターゲット”がサムスンの経営権継承過程である点が明らかになった。

2016-12-22 | 韓国ハンギョレ新聞

8年ぶりに再び特検の前に立たされたサムスンの3世経営権承継

登録 : 2016.12.22 01:56 修正 : 2016.12.22 07:12

2008年、エバーランド転換社債の安値発行など、捜査対象 
今年はサムスン物産・第一毛織の合併過程で賄賂疑惑 
チェ・スンシル氏とサムスンなどの数十億円台の取引に焦点

サムスン電子のイ・ジェヨン副会長が「朴槿恵政権のチェ・スンシルなど民間人による国政壟断疑惑事件の真相究明のための国政調査特別委員会」が今月6日に開いた聴聞会で眼鏡をかけ直している= カン・チャングヮン記者//ハンギョレ新聞社

 パク・ヨンス特別検察官チームが21日、国民年金公団を初の強制捜査対象としたことで、今回の特検の主な“ターゲット”がサムスンの経営権継承過程である点が明らかになった。サムスンは2008年にイ・ジェヨン副会長への経営権継承に必要な株の違法贈与過程が特検の捜査対象になったのに続いて、今回はイ副会長のサムスン電子の経営権を固めるための「サムスン物産・第一毛織」の合併過程が捜査対象に上がった。

 

 昨年7月に行われたサムスン物産と第一毛織の合併は、イ副会長にとっては“神の一手”のようなものだった。イ副会長は、この合併で統合サムスン物産の筆頭株主となり、サムスングループの循環出資構造を単純化させることで、グループに対する支配力も高める効果を得た。「イ副会長→統合サムスン物産→サムスン電子、サムスン生命→他の系列会社」という形にグループの支配構造が整理されたのだ。

 

 サムスンは合併の過程で国民年金の協力を引き出すため、チェ・スンシル氏をはじめ、大統領府とある種の取り引きをしたという疑いをかけられている。サムスン物産株の11.61%を保有し、単一の筆頭株主である国民年金は、独自に適正な合併比率(1:0.46)を算出していたにもかかわらず、サムスン側が提示した合併比率(1:0.35)に賛成票を投じ、少なくとも1000億ウォン台(約99億円以上)の損害を自ら招いた。

 

 当時も、国民年金の決定と関連して“黒い取引”の疑惑が持ち上がったが、9月に「チェ・スンシルゲート」が明るみに出たことで、サムスンがチェ氏一家に80億ウォン台(<約7億8千万円以上>当初計画は220億ウォン)の資金支援を行い、ミル・Kスポーツ財団に204億ウォン(約20億円)を拠出するなど、通常のレベルを越える金銭取引があったことが明らかになり、疑惑が深まった。さらに、朴槿恵(パク・クネ)大統領を媒介に、チェ氏とともに各種利権事業に積極的に介入した疑いで拘束起訴されたアン・ジョンボム元大統領府政策調整首席秘書官が、保健福祉部と国民年金公団などに影響力を行使したという疑惑まで持ち上がり、結局、検察と特検の捜査対象になった。

 

 検察特別捜査本部も、この部分に焦点を合わせてサムスンを3回にわたり家宅捜索するなど、力を入れた。特に、検察は先月17日、特検法が可決され、検察捜査が事実上終了局面に入った後の23日にも、サムスンの未来戦略室と国民年金公団を家宅捜索するなど、サムスンに対する捜査に意欲を見せた。検察はサムスンを裁判にかけることはできなかったが、捜査をかなり進めたと見られる。ある検察関係者は「時間が足りなくて、サムスンに対する捜査の結論を下すことができず残念だが、特検がやり遂げると思う」と話した。特検代弁人のイ・ギュチョル特別検察官補も同日、記者ブリーフィングで「(検察の捜査内容を)十分に検討し、それを補うために追加家宅捜索を開始した」と話した。

 

 今回の特検捜査はキム・ヨンチョル弁護士による裏金の暴露を契機に、2008年に行われたサムソン裏金特検と比較されている。サムスンの系列会社が“大当たり”が保障されたサムスンエバーランド転換社債(CB)の買収を断念したことにより、かなりの量がイ副会長など総帥一家に流れたが、これを通じてイ副会長はサムスングループの支配構造の核心であるサムスンエバーランドを支配できるようになった。当時の特検は、サムスンエバーランド転換社債の違法贈与などを通じて経営権を不法継承しようとしたとして、イ・ゴンヒ会長を特定経済犯罪加重法上の背任容疑などで在宅起訴した。3世への経営権継承のための株式譲渡や転換が、約8年後に再びサムスンの足かせになるかに注目が集まっている。

 

チェ・ヒョンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)


「最高裁は福岡高裁那覇支部とは異なり、『辺野古が唯一』との認定を行うことはなかった」と指摘。

2016-12-21 | 軍事同盟・日米安全保障条約をやめさせよう

県民とともにたたかう

翁長知事「公約実現に全力」

 

写真

(写真)最高裁判決を受け、記者会見する翁長雄志知事=20日、沖縄県庁

 沖縄県の翁長雄志知事は県庁で記者会見し、「問題点の多い高裁判決の結論を容認した。このような判断を最高裁が行ったことに深く失望し、憂慮している」とし、今後もあらゆる手法で新基地建設を阻止すると語りました。

 その上で「最高裁は福岡高裁那覇支部とは異なり、『辺野古が唯一』との認定を行うことはなかった」と指摘。「県民の理解が得られない新基地建設を進めることは絶対に許されない」と強調しました。

 「米軍統治下時代に米軍との自治権獲得闘争を粘り強くたたかってきた沖縄県民は、日米両政府が辺野古新基地建設を断念するまでたたかいぬくものと信じている」と述べ、新基地は造らせないとの公約実現に全力で取り組むと決意を示し「県民とともに歩んでいきたい」と語りました。

 



朴大統領は「チェ氏の犯罪は全く知らなかった」、「大統領府の参謀たちが私の発言を誤解した」!と・・・

2016-12-20 | ハンギョレ新聞社

朴大統領の当選4周年、法廷に立たされた国政壟断

登録 : 2016.12.20 02:06 修正 : 2016.12.20 06:21

大統領と陰の実力者・側近たち、生き残りをかけて各々の道に  
チェ・スンシル氏、法廷で「私は無実」と豹変 
チョン・ホソン元秘書官、初公判で「大統領と共謀」を認める 
アン・ジョンボム元首席「大統領の指示伝達」しただけ、疑いを否定

19日午後「陰の実力者」チェ・スンシル氏の国政壟断と関連した公判準備期日が開かれたソウル中央地裁417号刑事大法廷にチェ氏が入っている。アン・ジョンボム元大統領府政策調整首席秘書官、チョン・ホソン元大統領府付属秘書官は出席しなかった=写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)大統領当選4周年の19日、大統領と陰の実力者、側近たちは生き残りをかけて各々の道に進み始めた。

 

 「死に値する罪を犯した。許してほしい」としながら、検察庁舍に入った「陰の実力者」のチェ・スンシル氏は、それから50日後の法廷で「私は無実だ」と主張し、態度を翻した。一方、「ドアノブ3人衆」の一人であるチョン・ホソン元大統領府付属秘書官は、弁護人を通じて「大統領と犯罪を共謀した」と認め、アン・ジョンボム元政策調整首席秘書官は「大統領の指示を伝えただけ」として、自分の嫌疑は否定した。前日公開された憲法裁判所の弾劾審判に対する答弁書で、朴大統領は「チェ氏の犯罪は全く知らなかった」、「大統領府の参謀たちが私の発言を誤解した」として、責任を全て擦り付ける“裏切りの政治”を展開した。

 

 同日午後2時、ソウル中央地裁刑事合議22部(裁判長キム・セユン)の審理で、大統領と共謀し、ミル・Kスポーツ財団の設立過程で大企業に774億ウォン(約76億3千万円)を強制的に募金させた疑い(職権乱用と強要)などで起訴されたチェ氏とアン元首席、大統領の指示を受けてチェ氏に国家機密文書などを提供した疑い(公務上秘密漏えい)で起訴されたチョン元秘書官の初公判が開かれた。

 

 国会の国政調査特委聴聞会に出席しなかったチェ氏は、出席義務がないこの日の「公判準備期日」には予想に反して法廷に姿を現し、「これから正確なことを明らかにしなければならないようだ」として、無実を訴えた。しかし、チェ氏は市民世論が反映される国民参加裁判(裁判員裁判)は拒否した。代わりに、弁護人であるイ・ギョンジェ弁護士は、検察がチェ氏の所有と判断したタブレットPCを証拠に採択してほしいと、裁判部に要請した。最近、セヌリ党の親朴系と親朴系団体である「朴サモ」などがタブレットPCをねつ造した可能性を主張している状況で、チェ氏の起訴内容と全く関係のないタブレットPCの鑑定を要求したのだ。検察関係者は「弁護人が今回の事件が陰謀によるものと主張しようとしているようだ」と話した。

 

 法曹界の一部では「朴大統領の最側近であるチョン元秘書官が法廷で共謀関係を認めただけでも、大統領の弾劾が可能だ」と評価した。大統領職を罷免され、パク・ヨンス特別検察官チームによって起訴された場合、朴大統領が立たされるのもこの法廷になる可能性が高い。417号刑事大法廷では1995年12月18日、盧泰愚(ノ・テウ)元大統領とサムスングループのイ・ゴンヒ会長などの財閥総帥らが裏金事件で被告人席に立たされた。翌年3月11日には全斗煥(チョン・ドゥファン)・盧泰愚(ノ・テウ)両元大統領が「成功したクーデター」という12・12および5・18事件で、並んで被告人席に立ったところとして知られている。

 

キム・ナムイル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)


弾劾審判は朴槿恵(パク・クネ)大統領側の憲法や法律に違反した行為が、罷免の事由に当たるかどうかを問う裁判

2016-12-19 | ハンギョレ新聞社

「弾劾審判と刑事裁判を混同した引き延ばし戦略」憲法学者らが批判

登録 : 2016.12.18 23:40

朴大統領、検察の捜査を否定、チェ・スンシル裁判を強調 
チェとアン・ジョンボムに責任転嫁し証拠否定する「図々しさ」 
「刑事裁判のようにすべて闘おうとすれば時間が引き延ばされる」 
「国政介入1%でも憲法違反で弾劾」

民心に背を向けた朴槿恵大統領//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)大統領側が憲法裁判所への答弁書で、検察の捜査を全面否定して出たのは、弾劾審判を刑事裁判のように追いこもうとする手口だという指摘が出ている。弾劾審判は憲法や法律に違反した行為が罷免の事由に当たるかどうかを問う憲法裁判であるにもかかわらず、審理遅延のために裁判期間が相対的に長くかかる刑事裁判の戦略を使おうとする意図だということだ。

 

 国会が18日に公開した「2016憲ナ1大統領(朴槿恵)弾劾」事件の答弁書によると、朴大統領側はチョン・ホソン元大統領府付属秘書官の携帯電話など確実な物証に支えられた検察捜査の結果を全く認めなかった。チョン元秘書官の公訴状によると、彼は2013年1月から2016年4月まで大統領の指示を受けドレスデン演説文、国家情報院長・監査院長・検察総長の人選発表案など、公務上の秘密文書47件を電子メールや人づてにチェ・スンシル氏に伝達した。しかし朴大統領の代理人団は「国政遂行の過程で知人の意見を聞き一部反映したとしても社会通念上許され得ることであり、国民に代わって最終意思決定権者として大統領の役割を遂行した」とし、「流出経路はわからず、発表1~2日前に知人の意見を聞いたものであるため漏洩とは見がたい」と主張した。

 

 大企業のミル・Kスポーツ財団への拠出、ロッテにはKスポーツ財団への75億追加拠出など、両財団関連の基金支援要求や、KDコーポレーションと現代自動車の納品契約強要など、チェ氏に特別恩恵を提供した疑いについても、朴大統領側は「公益事業」、「正当な職務遂行」、「中小企業の障害となっている問題の解決」、「自発的な拠出」だとして認めていない。しかしチェ氏などの起訴状には、「大統領と共謀して大統領の職権を乱用し、恐怖を感じた被害者が金銭を拠出するよう仕向けたもので、義務でない仕事をさせた」と明示されている。これはほとんどが17冊・510ページにわたるアン・ジョンボム元政策調整秘書官の手帳に詳しく書かれている内容だ。

 

 憲法学者らは、朴大統領側が「第3者供賄罪などに対する証拠は共犯のチェ氏などに対する1審刑事裁判の手続きで十分な審理を経た後に決定すべきだ」と主張したのは、弾劾審判の本質を無視したものだと批判した。西江大学法学専門大学院のイム・ジボン教授は「代理人団が弾劾審判と刑事裁判を混同し、いいかげんで不合理な答弁を出した」と話した。高麗大学法学専門大学院のチャン・ヨンス教授も「大統領の刑事裁判は別途進行されるものだが、刑事裁判のようにすべて闘おうとするのは時間を引き延ばそうとする意図とみられる」と指摘した。このために憲法裁判所が朴大統領の答弁書をそのまま受け入れることはないだろうという見通しも出ている。慶煕大学法学専門大学院のチョン・テホ教授は「チェ氏の国政壟断がたとえ1%しかなかったしても、それが重大な憲法と法律の違反事項なら弾劾することができる」と分析した。

 

キム・ミンギョン、ヒョンソウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )


中国で京都がこのように紹介されている。京都は多くの文化遺産があるため爆撃を避けることができた。

2016-12-18 | 人民網日本語版

世界で人気の観光地・京都の魅力はいずこから?

人民網日本語版 2016年12月16日09:46
 

保存状態が非常に良い歴史ある建築物がたくさんあるのに、その都市の風貌は現代化が進んでおり、中国の王朝・唐(618-907年)の時代の雰囲気を味わいながら、街のあちこちで世界文化遺産を見学できる。そんな京都は、日本だけでなく、世界でも最も人気の観光地となっている。(文:胡俊凱。瞭望東方周刊)

1000年以上の歴史誇る京都は中国の唐とつながり

唐の首都・長安城にならって建設された平安京(現在の京都市街)は794年に、日本の首都として機能するようになった。地形の違いから、平安京の規模は、長安城の3分の1にすぎないものの、全体的な構造は基本的にそれと同じで、南北中央に朱雀大路を配し、南北の大路(坊)と東西の大路(条)を碁盤の目状に組み合わせた左右対称の方形型都市だ。

当時の平安京は、左右に左京・右京(内裏側からみての左右になる)を置き、左京は唐の洛陽城を、右京は長安城を模倣して造られた。その後、右京は地形などの原因から住むのには適さず、少しずつ廃れ、京都は洛陽城を模倣した左京を中心に発展するようになった。それらを背景に、「洛陽」のなごりが残る地名が、京都には今でもたくさんある。

中国で大規模な都市計画造りに携わっている東京経済大学の周牧之教授によると、京都の古城は、唐の長安城にならっているものの、城壁がないという点は大きく異なっている。木造建築をメインにしながら、城壁がないものの、京都は、古代中国の多くの都市のように焼き打ちに遭って滅びることはなかった。実際には、日本でも昔、戦争が多発し、京都に住んでいた天皇はいつも武力による十分の保護を受けることができず、その権力を奪われることさえあった。そんな日本で、京都が攻撃にあって滅びることなく、今日までさまざまな建築物が保存されてきたことから、日本人がいかに京都の文化を高く評価しているかがうかがえる。第二次世界大戦中も、京都は多くの文化遺産があるため爆撃を避けることができた。

世界で人気の観光地・京都の魅力はいずこから? (2)

人民網日本語版 2016年12月16日09:46
 

日本はどのように文化遺産を保護?

京都には多くの魅力ある文化遺産がある。京都市文化市民局・文化財保護課の西森正晃課長は、「京都市の文化遺産は、日本の首都であった京都が千年以上かけて積み重ねてきた歴史の賜物。伝統ある建築物は、京都の文化を継承する上で重要な地位を占める。建築物がこれまで継承されてきたのは、各時代の法律・法規によって守られて来たから」と説明する。

明治維新が起きて以降、日本はすぐに文化財の保護を始めた。例えば、1897年、日本は、「古社寺保存法」を制定し、神社やお寺など、歴史ある建築物の保護を進めた。1900年になり、京都市は都市景観の保護計画を実施した。そして、19年に、日本は「都市計画法」を制定し、京都では24年から、建築物の高さ制限が行われるようになった。

第二次世界大戦後も、日本は京都や奈良などで古都・古城の保護を進めた。50年、日本は、カギとなる文化遺産を保護するために、文化財保護を目的とした唯一の法律である「文化財保護法」を制定した。また、66年には、「古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法(古都保存法)」を、翌年には同措置法の「施行細則」を制定した。

京都の世界文化遺産を見学していると、そのほとんどが細かい所にまで気が配られ、柵やイス、路地などには、できるだけ、砂や石、竹、木などの自然の材料が使われているため、全てが一体となっていることに気付いた。最も人気の金閣寺や清水寺の周辺では、土産屋などが多く、商業化の雰囲気が濃いものの、世界文化遺産に指定されている龍安寺、仁和寺などには、「世界文化遺産」という立場を誇示する看板や表示はなく、中で土産を買うのにも店をわざわざ探さなければならないほど商業施設は少なく、世界文化遺産とは思えないほどとても地味な存在だった。

世界で人気の観光地・京都の魅力はいずこから? (3)

人民網日本語版 2016年12月16日09:46
 

古都をどのように現代化?

ここ100年、京都の都市発展が現代化に直面しているのを背景に、同市の都市発展は、土地柄に合わせて制定されている、以下の3つの方針を基に行われている。

一、「保存」。1930年、京都市は北部の山間区のほとんどを「風致地区」に指定し、自然景観を保護してきた。金閣寺など、多くの世界文化遺産が都市の北部に位置し、同制度があるため、京都市の北部へ向かう開発は抑制され、北部の山間部の自然景観や文化は非常に良い状態で保存されて来た。

二、「再生」。京都は、旧市街を封鎖することも作り変えることもせず、秩序立てて「再生」している。前出・西森課長によると、京都は、旧市街地の建設規制を数々制定し、建設・開発業者が勝手に建設を進めることができないようにしている。例えば、新しい建築物の高さや外観、広告などには厳しい規制がある。細かく、具体的な都市発展規制があるため、京都の景観が秩序立って守られ、道も広く整っている。

三、「創造」。京都は主に、南部に向けて拡張しており、そこに多くの新産業やニュータウンが集中している。京都の文化・教育・産業は非常に発達しており、人口はわずか100万人ほどであるものの、40以上の大学があるほか、オムロンや京セラなど、世界を牽引するハイテク企業がこの街で誕生した。大阪や神戸の大企業が本部を東京に移す中、これら企業は京都にしっかりと根付いている。

専門家は、「現在、中国の多くの都市が古城の修復や再建を行っているものの、ハードウェアに偏重し、文化の継承がおろそかになっている。京都は、古代建築の風貌を保存しながら、伝統文化も受け継いでいる。例えば、京都は、京うちわ、京小紋(きょうこもん)などを代表とする伝統文化工芸産業が非常に発達している。これら有形、無形の文化財が今の京都の魅力を作り出している」と分析している。(編集KN)

「人民網日本語版」2016年12月16日