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2013-06-05 | 「協会」の公式見解・談話

          <尖閣棚上げ発言>政府、領土問題再燃を懸念

毎日新聞 6月4日(火)22時35分配信

 

 野中広務元官房長官が3日、訪問先の北京で沖縄県・尖閣諸島について日中間に「領有権の棚上げ」合意があったと発言したことについて、日本政府は4日、 発言を完全否定し、野中氏に冷淡な姿勢を貫いた。2日には中国人民解放軍の現役幹部が「棚上げ論」に言及するなど、中国側は「棚上げ」提案で対話姿勢を見 せるが、日本側が応じれば「領土問題は存在しない」との従来の主張が崩れる構図だ。

【野中氏、田中元首相発言明かす】「日中、尖閣棚上げを確認」

 野中氏は記者会見で、日中国交正常化(1972年)の直後、正常化交渉に当たった当時の田中角栄首相から、尖閣問題棚上げを日中双方が確認したと聞いた、と述べた。

 中国外務省の洪磊(こう・らい)副報道局長は4日の定例記者会見で、野中氏が中国共産党の劉雲山政治局常務委員との会談で日中国交正常化時に尖閣諸島問 題をめぐり「棚上げ合意があった」と指摘したことに、「日中国交正常化時に両国の先輩政治家が提案、解決を後世に委ねるという共通認識に達したのが歴史の 事実だ」と述べた。

 一方、日本政府は、かつて自民党重鎮だった野中氏の発言を突き放す。「(自民)党を離れた一個人の発言と思っている。現職の国会議員でもない」。菅義偉 官房長官は4日の記者会見で棚上げ合意の事実をこう言って否定した。日本政府関係者は「中国はそういう(中国側に沿った主張をする)人を中国に招いて発言 させている」と強い警戒感を示した。

 国内で尖閣の「棚上げ」合意の存在を主張するのは野中氏だけではない。条約課長として日中国交正常化交渉に関わった栗山尚一元外務事務次官は、外交専門誌などで尖閣の棚上げについて「『暗黙の了解』が首脳レベルで成立したと理解している」と主張している。

 だが、中国側は日本側に「日本が領土問題の存在を認めることが(棚上げの)前提条件」(日中外交筋)と突きつけている模様で、「領土問題は存在しない」とする日本側にとっては受け入れがたい要求となっている。【吉永康朗、北京・石原聖】