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 世界の出来事から日本・韓国・朝鮮の未来を見る。
 皆さんの声を生かして活動を進めます。

金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が27日、板門店(パンムンジョム)での南北首脳会談で文在寅(ムン・ジェイン)大統領大統領に「北と南の時間から統一しよう」と述べてから3日後の措置。

2018-04-30 | 中国をよく知ろう

北朝鮮「平壌時間、5月5日から変更」

4/30(月) 7:47配信

中央日報日本語版

北朝鮮が標準時を5月5日から韓国と統一すると公表した。

北朝鮮は30日の最高人民会議で「平壌時間を改めることについて」という決定を通じて、「平壌時間を東経135度を基準子午線とする9経帯時に直す」と明らかにしたと、朝鮮中央通信が伝えた。

最高人民会議常任委員会は「平壌時間は2018年5月5日から適用する」とし「内閣と該当機関はこの政令を執行するための実務的対策を立てる」と明らかにした。朝鮮中央通信は「最高人民会議常任委員会は北と南の時間を統一させるためにこのような決定をした」と伝えた。

これは、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が27日、板門店(パンムンジョム)での南北首脳会談で文在寅(ムン・ジェイン)大統領大統領に「北と南の時間から統一しよう」と述べてから3日後の措置。


今年中の終戦宣言の推進に弾み!

2018-04-30 | 南北対話

[ニュース分析]トランプ大統領「終戦宣言の合意に共感」...当事国会談が可視化

登録:2018-04-30 01:19 修正:2018-04-30 07:45


 
今月、数回も「終戦」に言及したトランプ大統領 
南北会談直後「韓国戦争が終わった」 
文大統領との電話会談で「共感」表明 
韓米「年内終戦」に事前協力した模様 
中国が拒否する理由なく、4者協議が有力 
 
「終戦宣言」、早ければ7月27日の可能性も 
具体内容より政治的意志盛り込まれる見込み

문재인 대통령과 김정은 북한 국무위원장이 27일 판문점 평화의 집에서 열린 환영 만찬에서 나무망치를 들고 디저트인 초콜릿 원형돔 ‘민족의 봄’을 깨뜨린 뒤 미소를 짓고 있다. 판문점/공동사진기자단//한겨레신문사

 ドナルド・トランプ米大統領が28日夜、文在寅(ムン・ジェイン)大統領との電話会談で「南北首脳間の終戦宣言に関する合意について、共感を表明」したとされる中、「年内の終戦宣言と恒久的平和体制構築に向けた3者または4者協議の開催」が可視化している。朝米が韓国を介して間接疎通する形を取っているが、主要当事国である南北と米国の3者の間に共感が確認されたのだ。金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長とトランプ大統領が5月末の朝米首脳会談で、直接推進意思を再確認すれば、年内に終戦宣言の推進などは本格的に弾みがつく見通しだ。関連当事国を4者に拡大した場合、もう一つの当事国となる中国の立場はまだ確認されていないが、これまで「朝鮮半島の平和と安定」などを公開的に支持してきた中国が、これを拒否する理由はないものと見られる。

 トランプ大統領は今回の4・27南北首脳会談に先立ち、すでに何度も「終戦」または「朝鮮戦争の終了」を言及してきた。17日、日本の安倍晋三首相との日米首脳会談では「彼ら(南北)は従来問題を協議しており、私はこの協議を祝福する」と述べており、27日の南北首脳会談の直後には、ツイッターに「朝鮮戦争が終わる」と所感を書き込んだ。これはトランプ大統領が今回の南北首脳会談で「終戦宣言」が議論・合意される事実を、事前に知っていたことを示唆する。今回の4・27板門店(パンムンジョム)宣言の「年内の終戦宣言」合意が、韓米間の事前の緊密な協力に基づいて推進されたことを示す事例と言える。

 終戦宣言および和平協定の採択が北朝鮮核問題の解決策と連動して構想されたのは、金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代まで遡る。しかし、北朝鮮は長い間、この問題を「朝米間の問題」だとし、韓国を当事者と見なさしておらず、これに対して米国は「韓国を排除した終戦及び平和協定はない」と主張してきた。しかし、金大中政権の積極的に仲裁で朝米関係が改善され、2000年10月に採択された「朝米共同コミュニケ」は「1953年の停戦協定を強固な平和保障体系に切り替え、朝鮮戦争を公式に終息させることにおいて、4者会談など様々な方法があるとことについて見解が一致した」と宣言した。またジョージ・ブッシュ大統領は2006年11月、盧武鉉大統領との韓米首脳会談で、「北朝鮮の核廃棄」を前提に「私と盧大統領、金正日(キム・ジョンイル)が一緒に韓国戦争を完全に終結する和平協定に署名したい」として、3者和平協定の締結を取り上げた。これ共に、南北間の協議にも進展が見られ、翌年の2007年10月、10・4首脳宣言で南北首脳は、「3者または4者の首脳が朝鮮半島地域で会談し、終戦を宣言する問題」に協力することにした。

문재인 대통령과 김정은 국무위원장이 27일 판문점 평화의 집에서 열린 남북정상회담 만찬에서 마술공연을 관람 하며 밝게 웃고 있다=판문점/공동사진기자단//한겨레신문사

 1953年7月27日に締結された休戦協定は6・25戦争を中止するという“軍事的合意”だ。交戦した当事者が「射撃中止」に同意したのだ。単純な射撃中止を超えて、状況を戦争以前の平和状態に戻すためには、法律的責任と義務を規定した戦後処理問題や今後の交戦当事者間の関係設定問題などと関連した“政治的合意”としての終戦宣言、ひいては平和協定が必要だ。実際、朝鮮戦争以降、参戦国19カ国は1954年、ジュネーブで政治交渉を行なったが、合意には至らなかった。1953年の停戦体制はまず、古い冷戦の遺物という点で克服の対象だ。同時に65年が過ぎ、南北間の局地的な衝突を予防できないなど、効率的な停戦管理にも限界があると評価されている。

 今回、推進する終戦宣言がどんな内容かは、はっきりしない。政府が今回の南北首脳会談後に提供した説明資料によると、概ね年内に3者または4者会談を開いて、終戦宣言をした後、平和協定の締結など恒久的な平和体制構築を本格的に推進していく進行手続きが描かれている。このような日程表から類推してみると、終戦宣言は終戦処理と関連した政治・軍事・法律的具体内容より、これからの停戦体制の平和体制への転換を積極的に推進するという政治的意志を表明する宣言的内容に重きが置かれる公算が高い。休戦協定65周年の今年7月27日に合わせて、終戦宣言を推進する可能性も指摘されている。それから3者または4者は、北朝鮮の核問題が解決されて発展する過程などと連動し、平和協定交渉などを推進していくものとみられる。政府当局者は「平和協定問題には南北間の軍備統制や在韓米軍の地位、性格など軍事問題だけでなく、朝米関係の正常化など、朝鮮半島周辺の国際政治的要因とも絡み合っているため、時間がかかるだろう」と見通した。

パク・ビョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

自由韓国党を除く各党はみな異口同音に肯定的な評価を下した。

2018-04-29 | 新韓国の民主的変化

与野党が「歴史的合意」と拍手、韓国党だけが「北の主張を書き取った」

登録:2018-04-29 07:07 修正:2018-04-29 18:38

民主・平和・正義党「平和への道しるべ」
正しい未来党「実行が重要」と要請も
韓国党「北朝鮮核放棄の意志見えず
南側が一方的に掛け金を外した」とこき下ろす

 
共に民主党のチュ・ミエ代表など民主党指導部が27日午前、国会で南北首脳会談の放送を見ていて両首脳が初めて手を握り合う場面で拍手している=カン・チャングァン記者 //ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が27日合意した「朝鮮半島の平和と繁栄、統一に向けた板門店宣言」を巡り、自由韓国党を除く各党はみな異口同音に肯定的な評価を下した。

 共に民主党のキム・ヒョン代弁人は「南北関係だけでなく朝鮮半島情勢の大転換点を作った歴史的快挙」として、「朝鮮半島の平和定着と共同繁栄のための揺らぐことのない道しるべとなるだろう」と賞賛した。

 民主平和党のチェ・ギョンファン代弁人は「非核化ロードマップを作り、平和体制への方向と日程を提示し、南北関係の回復と正常化方案に合意するなど、3大議題に合意して大きな成果を上げた」として「6・15南北共同宣言、10・4宣言に次いで朝鮮半島の運命を新しく切り開いた宣言」だと評価した。

 正義党のイ・ジョンミ代表も「歴代のどの会談よりも強力な平和措置の合意がなされた」として「平和と繁栄という新しい歴史の道しるべになるだろう」と期待した。 正しい未来党は「完全な非核化が明文化された点に意味がある」と肯定的に評価し「具体的実行方案の合意が後に続かねばならない」と要請した。

 チョン・セギュン国会議長も「両国首脳の度量の大きい大胆な歴史的決断と合意を、心より歓迎する」として「政界も新しい時代を開いていく道に超党派的に力を合わせるべきだ」と強調した。

 一方、南北首脳会談を「偽装平和ショー」だとして牽制してきた自由韓国党は「板門店宣言は国民の期待を裏切る内容」だと強く批判し、与野党4党とは多少かけ離れた評価を下した。 自由韓国党のチョン・ヒギョン代弁人は「北の核放棄の意志は見出せず、むしろ大韓民国が安保・経済面で一方的に掛け金を外したに過ぎないということが確認された」として「宣言文の相当部分が北の主張を特に考慮なしにそのまま反映させたもの」だと論評した。 ホン・ジュンピョ自由韓国党代表もフェイスブックに文を載せて「北の核廃棄は一言も引き出すことができずに、金正恩の言う通りに書き取ったのが南北首脳会談の発表文」だと批判した。

 
キム・ソンテ院内代表(中央)やキム・ムソン議員(左)など自由韓国党の議員たちが27日午前、国会で南北首脳会談の放送を見ている=カン・チャングァン記者 //ハンギョレ新聞社

 

 これに先立ち、この日の午前、南北首脳が11年ぶりに会った瞬間、与野指導部は政争をしばし中断して中継放送を見守り首脳会談の成功を祈った。 ソウル汝矣島(ヨイド)の国会本庁で指導部とともに首脳会談中継放送を見ていたチュ・ミエ民主党代表は、両首脳が初めて会う姿を見守った後、感情が込み上げたように何回も涙をこらえていた。

 同じ時刻、正しい未来党と民主平和党、正義党の指導部も国会本庁の各党会議室に集まって首脳会談中継を団体視聴した。 イ・ジョンミ代表など正義党指導部は統一旗を握りしめたまま首脳会談を見守り、チョ・べスク代表など平和党指導部は両首脳が手を握り合った時、起立拍手とともに一斉に歓呼した。 正しい未来党指導部の表情は分かれた。 パク・チュソン共同代表とハ・テギョン最高委員は両首脳が会って握手を交わした時、拍手しながら声援を惜しまなかったが、ユ・スンミン共同代表と一部の最高委員は中継放送の間ずっと固い表情だった。

オム・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

中国人民網:会談で金氏は「スタートの合図をする思いで韓国にやってきた」と表明。文大統領は「全世界が板門店に注目しており、責任の重大さを深く感じている」と述べた。

2018-04-28 | 板門店宣言を次々実行

韓朝首脳が軍事境界線を越え握手 各国は会談の成果に期待

人民網日本語版 2018年04月27日15:29
 
韓朝首脳が軍事境界線を越え握手 各国は会談の成果に期待
板門店で会談する文在寅大統領(左から2人目)と朝鮮の最高指導者・金正恩氏(右から2人目)。テレビ放送より。新華社・李鵬記者撮影。

朝鮮の最高指導者・金正恩氏は27日午前に初めて韓国の土を踏み、韓国の文在寅大統領と板門店で会談した。両国首脳の軍事境界線を越えた握手は歴史的瞬間となった。金氏は今回の会談を契機に、朝韓が未来志向で手を携えて前進することを望むと表明した。国際社会も会談の成果に期待している。中国新聞網が伝えた。

■朝鮮半島の春:韓朝首脳が心の声を吐露

韓朝首脳会談は10時15分(韓国時間)に始まった。会談で金氏は「スタートの合図をする思いで韓国にやってきた」と表明。文大統領は「全世界が板門店に注目しており、責任の重大さを深く感じている」と述べた。

金氏は冒頭発言で「朝韓が関心を共有する問題について率直で誠意ある対話を行い、会談が喜ばしい結果を出すようにしたい。今回の会談を契機に朝韓が未来志向で手を携えて前進することを希望する」と表明。

文大統領は「金正恩氏が軍事境界線を越えた瞬間、板門店は分断の象徴から平和の象徴に変わった」と指摘。

金氏は午前の会談で文大統領に、よく会い、素晴らしい世界を共に構築することも提案した。韓国青瓦台報道官によると、金氏は文大統領に、招請があれば青瓦台に行くことも約束した。文大統領は韓朝両国の鉄道をつなぐことも提案した。

■平和と繁栄へ邁進:各国は会談の成果に期待

外部は韓朝首脳会談に大いに期待し、国際社会はその成果への期待を次々に表明している。

米ホワイトハウスは会談開始後、交渉が朝鮮半島の平和・繁栄の実現という未来に向けて邁進することを希望するとの声明を発表。米国は同盟国との緊密な協調を称賛するとともに、引き続き有力な話し合いを行い、数週間後に開催される米朝首脳会談の準備をすることを待ち望むとした。

ドゥジャリク国連事務総長報道官は26日、グテーレス国連事務総長が今回の朝韓首脳会談を開催に導いた努力を大変称賛していることを明らかにし、今回の会談は朝鮮半島の非核化推進に資すると述べた。

BBC、ロイター通信、ウォールストリート・ジャーナル、スプートニクなども韓朝の動向に注目し、「歴史的」で「鍵を握る」会談だと形容した。(編集NA)

「人民網日本語版」2018年4月27日

 

【1】【2】【3】

ここ10年間にわたり中断された南北鉄道連結事業が、再び急流に乗ると見られ、南北経済協力の糸口が見つかるだろうという見方が出ている。

2018-04-28 | 板門店宣言の具体化

京義線・東海線を連結“切れた南北”をつなぐ

登録:2018-04-27 23:17 修正:2018-04-28 05:59

京義線は老朽化、東海線は途切れ 
現代化を通じ活用可能性を摸索 
道路は文山~開城を優先議論

 
文在寅大統領と金正恩国務委員長が板門店宣言を発表している=板門店/韓国共同写真記者団//ハンギョレ新聞社

 南北首脳が東海(トンヘ)線および京義(キョンウィ)線鉄道と道路を連結することに合意した。ここ10年間にわたり中断された南北鉄道連結事業が、再び急流に乗ると見られ、南北経済協力の糸口が見つかるだろうという見方が出ている。

 共同宣言文によれば、「民族経済の均衡的発展と共同繁栄を成し遂げるために、10・4宣言で合意した事業を積極的に推進し、一次的に東海線および京義線鉄道と道路を連結し、現代化して活用するための実践的対策を取っていくこととした」との内容が含まれた。

 京義線はソウルと北朝鮮の新義州(シンウィジュ)を結ぶ鉄道路線で、東海線は釜山から北朝鮮の安辺(アンビョン)を連結する路線だ。京義線の場合、線路の老朽化によって列車がスピードを出せず、東海線は江陵(カンヌン)~猪津(チェジン)区間が途切れているため南北連結が難しい状態だ。ソン・ミョンス国土交通部鉄道局長は「東海線は連結が切れた江陵~猪津区間が南側にあるので、国連制裁に関係なく推進できるが、京義線現代化については今後さらに議論が進んでこそ輪郭が明らかになるだろう」と説明した。

 ペク・スングン国土部道路局長は「道路連結については、文山(ムンサン)~開城(ケソン)高速道路が最初の議論対象になりうる」と説明した。文山~開城高速道路の建設は2015年にも推進されたが、2016年1月の北朝鮮による4回目の核実験で南北関係が梗塞し中断された。この道路は、南側の水原(スウォン)~文山(ムンサン)高速道路(2020年完工予定)、北側の開城~平壌(ピョンヤン)高速道路と連結され、南北を結ぶ核心道路になりうる。韓国鉄道公社(コレイル)と韓国道路公社も足早に動いている。コレイルは、すでに先月「海外南北鉄道事業団」を新設し、鉄道連結のための実務作業を進めており、道路工事も今月初め「南北道路連結タスクフォース(TF)」を新設して準備作業を始めた。

 米国および国連対北朝鮮決議案を考慮して、経済協力はこの日の会談の議題として含まれなかったが、共同宣言にこうした内容が盛り込まれたのは南北経済協力再開のために米国などとの水面下での交渉が相当部分進展したためと解釈される。これに先立って2000年の6・15共同宣言と2007年の10・4共同宣言の成果として、京義線、文山~開城区間が連結され、2007年には南側から開城工業団地までの貨物輸送がなされた。東海線の江陵~安辺区間の連結も推進された。しかし、2008年に李明博(イ・ミョンバク)政府がスタートした後、南北関係が梗塞し1年余りで中断された。

 特に京義線・東海線は、文大統領が朝鮮半島新経済地図構想で明らかにした「Hライン経済ベルト」を結ぶ幹線交通網でもある。西側の京義線は西海岸産業・物流・交通ベルトを連結し、東側の東海線は東海圏エネルギー・資源ベルトを連結する。龍山(ヨンサン)から元山(ウォンサン)を結ぶ京元(キョンウォン)線は、今回の共同宣言で言及されなかったが、東西を横断する非武装地帯(DMZ)の環境・観光ベルトを連結できる路線と言える。

ホ・スン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

板門店宣言全文掲載

2018-04-27 | 対話こそが歴史を開く

[全文] 「朝鮮半島の平和と繁栄、統一に向けた板門店宣言」

登録:2018-04-27 20:28
 
 
文在寅大統領と北朝鮮の金正恩国務委員長が27日、板門店の平和の家の前で板門店宣言に署名した後握手している//ハンギョレ新聞社

大韓民国の文在寅大統領と朝鮮民主主義人民共和国の金正恩国務委員長は、平和と繁栄、統一を願う全同胞の一途な志向を込め、朝鮮半島で歴史的な転換が起きている意味深い時期に、2018年4月27日、板門店の平和の家で南北首脳会談を行った。

両首脳は、朝鮮半島にこれ以上戦争はなく、新たな平和の時代が開かれたことを8千万韓国民族と全世界に厳粛に宣言した。

両首脳は冷戦の産物である長年の分断と対決を一日も早く終息させ、民族的和解と平和繁栄の新しい時代を果敢に開き、南北関係をより積極的に改善し発展させていくべきだという確固たる意志を込めて、歴史の地・板門店で次のように宣言した。

1.韓国と北朝鮮は、南北関係の全面的で画期的な改善と発展を成し遂げ、断絶した民族の血脈をつなぎ共同繁栄と自主統一の未来を繰り上げる。

南北関係を改善して発展させることは、すべての同胞の一途な願いであり、これ以上先送りできない時代の切迫した要求だ。

(1)南と北は、わが民族の運命は自ら決定するという民族自主の原則を確認し、すでに採択された南北宣言とすべての解放を徹底的に履行することで、関係改善と発展の転換的局面を切り開いていくことにした。

(2)南と北は、高官級会談をはじめとする各分野の対話と交渉を早期に開催し、首脳会談で合意された問題を実践するための積極的な対策を打ち立てていくことにした。

(3)南と北は、当局間協議を緊密に行い、民間交流と協力を円満に保障するために、双方の当局者が常駐する南北共同連絡事務所を開城地域に設置することにした。

(4)南と北は、民族的和解と団結の雰囲気を高めていくために、各界各層の多面的な協力と交流往来と接触を活性化することにした。

内部では6.15をはじめ、南と北双方に意義がある日を機に、当局と国会、政党、地方自治体、民間団体など各界各層が参加する民族共同行事を積極的に推進し、和解や協力の雰囲気を高揚させ、外部では2018年アジア競技大会をはじめ、国際試合に共同で進出し、民族の知恵と才能、結束した姿を全世界に誇示することにした。

(5)南と北は、民族分断によって発生した人道問題を早急に解決するために努力し、南北赤十字会談を開催して離散家族・親戚の再会を含む諸問題を協議し、解決していくことにした。

さしあたって、8.15を機に離散家族・親戚の再会を進めることにした。

(6)南と北は、民族経済の均衡的発展と共同繁栄を実現するために、10.4宣言で合意された事業を積極的に推進し、1次的に東海(トンヘ)線と京義(キョンウィ)線鉄道と道路を連結し現代化して活用するための実践的対策を取ることにした。

2.南と北は、朝鮮半島で対立する軍事的緊張状態を緩和し、戦争の危険を実質的に解消するために共同で努力する。

(1)南と北は、地上や海上、空中をはじめすべての空間で軍事的緊張と衝突の根源となる相手に対する一切の敵対行為を全面的に中止することにした。

さしあたって、5月1日から軍事境界線付近で拡声器放送とビラ散布を含むすべての敵対行為を中止し、その手段を撤廃し、今後非武装地帯を実質的な平和地帯に作っていくことにした。

(2)南と北は、西海の北方境界線一帯を平和水域とし、偶発的な軍事的衝突を防止し、安全な漁労活動を保障するための実際的な対策を打ち立てていくことにした。

(3)南と北は、相互協力と交流、往来と接触が活性化することによる様々な軍事的保障対策を取ることにした。

南と北は双方の間で提起される軍事的な問題を遅滞なく協議・解決するために、国防部長官会談をはじめとする軍事当局者会談を自主開催し、5月中にまず将官級軍事会談を開くことにした。

3.南と北は、朝鮮半島の恒久的で堅固な平和体制構築のために積極的に協力する。

朝鮮半島の非正常な現在の停戦状態を終息させ、確固たる平和体制を樹立するのは、これ以上先送りできない歴史的課題である。

(1)南と北は、いかなる形の武力も互いに使用しないときに対する不可侵合意を再確認し、厳格に遵守していくことにした。

(2)南と北は、軍事的緊張が解消され、互いの軍事的信頼が実質的に構築されることによって、段階的に軍縮を実現していくことにした。

(3)南と北は、停戦協定締結65年になる今年、終戦を宣言し、停戦協定を平和協定に転換し、恒久的で堅固な平和体制構築に向けた南北米3者または南北米中4者会談の開催を積極的に推進していくことにした。

(4)南と北は、完全なる非核化を通じて、核のない朝鮮半島を実現するという共同の目標を確認した。

南と北は、北朝鮮側が取っている主導的な措置が朝鮮半島の非核化に向けて非常に有意義で重大な措置であるという認識を共にし、今後それぞれ自分の責任と役割を果たすことにした。

南と北は、朝鮮半島の非核化に向けた国際社会の支持と協力に向けて積極的に努力することにした。

両首脳は定期的な会談と直通電話を通じて、民族の重大事を頻繁に真剣に議論し、信頼を強固にして、南北関係の持続的な発展と朝鮮半島の平和と繁栄、統一に向けた良い流れをさらに拡大していくために、共に努力することにした。

さしあたって、文在寅大統領は今年秋に平壌を訪問することにした。

2018年4月27日
板門店
大韓民国大統領 文在寅
朝鮮民主人民共和国国務委員会委員長 金正恩


朝鮮半島の非核化と恒久的平和の定着という主要議題に関し、合意文を作成して発表する予定だと大統領府が26日明らかにした。

2018-04-27 | 対話こそが歴史を開く

南北首脳、2回の会談…非核化・平和定着“板門店宣言”

登録:2018-04-26 23:06 修正:2018-04-27 15:22

合意文に含まれる主要内容 
非核化「明文化の強度」に関心 
終戦宣言・平和体制ロードマップ 
南北、相当な意見接近 
DMZ平和利用‐首脳会談の定例化 
離散家族対面・開城工業団地・観光再開など 
文化交流-経済協力拡大が含まれることも

 
2018南北首脳会談が開かれた今月27日午前、文在寅大統領と北朝鮮の金正恩国務委員長が板門店で会って挨拶を交わしている=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長は27日に午前と午後に2回の「2018南北首脳会談」を通じて、朝鮮半島の非核化と恒久的平和の定着という主要議題に関し、合意文を作成して発表する予定だと大統領府が26日明らかにした。

 南北首脳会談の準備委員長であるイム・ジョンソク大統領秘書室長はこの日、京畿道高陽市(コヤンシ)の一山(イルサン)キンテックスに整えられたメインプレスセンターでのブリーフィングで「首脳会談がすべて終われば、合意文の署名と発表がある予定」とし「生々しく伝えるために、可能な限り正式発表をしたい気持ちだ。ただし、合意の水準によってその形式と場所を決める予定だ。現在は未定だ」と話した。イム委員長は文大統領と金委員長が合意した内容を文書にした合意文の名称を尋ねる記者の質問に“板門店(パンムンジョム)宣言”にしたい」と答えた。

 “板門店宣言”には、南北首脳会談の3大議題である、朝鮮半島非核化▽恒久的平和定着▽南北関係発展と関連した内容が等しく盛り込まれる見込みだ。イム委員長は「概してメディアが取り上げ論じたものが議題に含まれている。どういう水準で明文化し表現するかは(首脳会談を準備してきた)私たちの役割ではない」と話した。両首脳が議論して合意して決める部分という話だ。

 両首脳が議論する核心議題の中で、朝鮮半島の非核化に関する部分が最も難しいと見られる。金委員長が3月に南側の対北朝鮮特使団に非核化の意志を明らかにしたのに続き、今月20日に開かれた労働党中央委員会全員会議で、豊渓里(プンゲリ)核実験場の廃棄と核実験・大陸間弾道ミサイル(ICBM)試験発射の中止を決め、より進展した“過去の核”に関する措置は、朝米首脳会談の持分として残す可能性が大きいためだ。イム委員長は「北朝鮮の核と大陸間弾道ミサイルが高度に発展したこの時点に非核化の合意をすることは、1990年代初めと2000年代初めになされた非核化合意とは根本的にその性格が異なる」として「まさにこの点が今回の会談を難しくしている」と困難性を吐露し、「前回の特使団の平壌(ピョンヤン)訪問で確認した非核化の意志を、両首脳間でどの水準で合意できるか、そしてそれをどのような表現で明文化できるかが難しい」と付け加えた。

 これに比べて、恒久的平和の定着と南北関係の発展についての合意は相対的により多くの進展を示す可能性が高い。休戦状態と冷戦体制を終わらせる終戦宣言と、平和体制への転換ロードマップに関する内容については、南北が相当な意見の接近を見たことが分かった。1992年盧泰愚(ノ・テウ)政府時期の南北高官級会談で南北が合意した“板門店南北連絡事務所”の設置と、朴槿恵(パク・クネ)政府の時に意欲的に推進した“非武装地帯世界平和公園”設置プロジェクトなど、非武装地帯(DMZ)の平和的利用に関する内容が合意文に含まれるものと見られる。南北首脳会談の定例化、離散家族対面、対北朝鮮制裁緩和以後の南北経済交流協力拡大、開城(ケソン)工業団地と金剛山(クムガンサン)観光の再開、社会・文化・芸術・スポーツ交流なども“板門店宣言”に盛り込まれる可能性がある。

キム・ギュナム、キム・ボヒョプ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

2000年と07年の南北首脳会談の際、当時の金大中(キム・デジュン)大統領と盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領も金正日(キム・ジョンイル)総書記と北朝鮮軍の栄誉礼を受けた。

2018-04-26 | 対話こそが歴史を開く

正恩氏 南北会談で韓国軍の栄誉礼受ける=北の指導者として初

2018/04/25 20:32

【ソウル聯合ニュース】南北首脳会談が行われる27日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が韓国軍の儀仗隊による栄誉礼を受けることが25日、分かった。韓国国防部が明らかにした。

07年の南北首脳会談で北朝鮮軍の栄誉礼を受ける当時の盧大統領と金総書記(国防部提供)=(聯合ニュース)
07年の南北首脳会談で北朝鮮軍の栄誉礼を受ける当時の盧大統領と金総書記(国防部提供)=(聯合ニュース)

 同部は「朝鮮半島の平和定着や南北の信頼回復に向けた南北首脳会談が成功裏に行われるため、南北首脳に礼遇を示す意味から儀仗行事を実施する」とした。

 2000年と07年の南北首脳会談の際、当時の金大中(キム・デジュン)大統領と盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領も金正日(キム・ジョンイル)総書記と北朝鮮軍の栄誉礼を受けた。北朝鮮の最高指導者が韓国軍の栄誉礼を受けるのは初めて。

 栄誉礼は会場の場所が狭いため、略式で行われる見通しだ。正式の栄誉礼は約150人が行うが、略式は約100人が行う。

kimchiboxs@yna.co.kr


70年間にわたる分断の歴史で、南北の当局者らが一つ屋根の下で働いた唯一の事例だ。

2018-04-25 | 対話こそが歴史を開く

文大統領、「板門店連絡事務所の設置」を金委員長に提案する方針

登録:2018-04-25 05:32 修正:2018-04-25 07:21

南北基本合意書「板門店連絡事務所」の復元・現実化 
政治、軍事、経済など分野別の南北共同委員会の運営も提案する 
制裁で経済協力難しい現実を考慮し、対話の定例化と常設化を推進

 
南北首脳会談が3日後に迫った今月27日午後、歴史的な南北首脳の対面を全世界に伝える京畿道高陽キンテックスプレスセンターで、関係者らが通信など最終点検を行っている/聯合ニュース

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は27日に開かれる北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との首脳会談で、代表部の機能を果たす南北の常設協議・連絡事務所を板門店(パンムンジョム)に設置・運営することを提案する方針だという。さらに、文大統領は今回の会談で常設会議体の性格を持った南北共同委員会を政治、軍事、経済など分野別に構成・運用することも提案するものと見られる。

 南北首脳会談の準備状況に詳しい複数の消息筋は24日、「今回の首脳会談で、南側は『板門店連絡事務所』を提案する考えだ」とし、「まだ慎重にならざるを得ないが、合意の可能性がある」と話した。これは文大統領がすでに推進意思を明らかにした「首脳会談の定例化」を含め、今回の首脳会談を南北当局間対話の定例化・常時化・常設化の進展の画期的な転機にするための布石と見られる。北朝鮮の核実験とミサイル試験発射による国連など国際社会の制裁強化で、今回の会談では大規模な経済協力プロジェクトの合意が事実上不可能な現実を考慮し、当局間の会議体制の整備と強化などの“非制裁分野”で南北関係の画期的改善のための動力を見出すという戦略的判断によるものだ。

 文大統領が提案する「板門店連絡事務所」は、1992年の南北高官級会談で合意したものの「直通電話の運用」にとどまり、有名無実化した「板門店連絡事務所」合意(南北基本合意書第1章7条)の復元・現実化を追求するものだ。さらに、2005年に開城(ケソン)工業団地内に設置され、韓国と北朝鮮の当局者などが一つの建物で勤務し、協議を行ってきた「南北経済協力協議事務所」(現在の南北交流協力協議事務所)の機能と地位を、経済からすべての分野に拡大することを目指している。

 現在運用される板門店連絡事務所は、板門店南側の「自由の家」と北側の「統一閣」に設置され、直通電話の運用に機能が限られているが、今回推進される連絡事務所は、事実上代表部の役割を果たす南北共同の常設協議・連絡体系および空間の創出を図るものだ。匿名を要請した消息筋は「原則的にはソウル-平壌(ピョンヤン)相互連絡事務所(代表部)の開設が最もいいが、現在の南北関係を考慮すると、直ちに実現可能な案ではない」とし、「当局間対話の常設化の初歩的な形として、板門店連絡事務所を進めている」と説明した。

 文大統領が提案する「板門店連絡事務所」は、現在の「直通電話を運用する板門店連絡チャンネル」というよりは、2005から2010年に開城工団に設置されて運営された「南北経済協力協議事務所」の拡大版に近い。南北経済協力協議事務所は、1階には統一部や経済省庁・貿易協会などから15人前後の南側人員が、北側には民経連などから派遣された人員約10人が常駐し、経済協力関連の協議・連絡窓口の役割を果してきた。70年間にわたる分断の歴史で、南北の当局者らが一つ屋根の下で働いた唯一の事例だ。この事務所は2010年の天安艦事件による李明博(イ・ミョンバク)政権の5・24対北朝鮮制裁処置に対する北朝鮮の反発で閉鎖された。

イ・ジェフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

首脳会談の結果となる共同宣言が夕食会以降の遅い時間に発表されることが予想される。

2018-04-24 | 対話こそが歴史を開く

南北首脳会談 午前から夜まで=正恩氏は歩いて境界線越える可能性

2018/04/23 20:21

【ソウル聯合ニュース】27日に開かれる南北首脳会談は当日午前から夜間にかけて過密スケジュールで進行される見通しだ。

開催まで残り4日となった南北首脳会談(コラージュ)=(聯合ニュース)
開催まで残り4日となった南北首脳会談(コラージュ)=(聯合ニュース)

 当日は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が軍事境界線(MDL)を歩いて越え、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と対面した後、会場となる板門店の韓国側施設「平和の家」に移動するとみられる。

 青瓦台(大統領府)の権赫基(クォン・ヒョクギ)春秋館長は23日の会見で、この日板門店の北朝鮮側施設「統一閣」で行われた南北首脳会談に向けた3回目の実務会談の結果について、「27日午前に両首脳の歴史的な初対面を皮切りに、公式歓迎式や歓迎夕食会を進めることにするなど、南北首脳会談の主な日程に合意した」と説明した。

 また「2回目の実務会談での合意により南側地域で首脳会談の主な場面を生中継することにし、きょうの会談では、(北朝鮮側の施設の)『板門閣』からの生中継を含み、北側での南側記者団の取材も許容することで合意した」と伝えた。 

 金委員長は27日午前に、平和の家の近くの「自由の家」と向かい合う板門閣の玄関から姿を見せる可能性が高い。

 また韓国の記者団が北朝鮮側で生中継することが許可されたことから、金委員長が平和の家まで歩いて移動する可能性が高まった。

 青瓦台関係者は「北側区域から記者団が取材すれば、南北首脳の初めての出会いから公式歓迎式に至るまで、はるかに躍動感あって良い場面を全世界に送ることができるとし、南北が議論した」と説明した。

 また文大統領が金委員長を歓迎夕食会に招くことで合意したことから、首脳会談の結果となる共同宣言が夕食会以降の遅い時間に発表されることが予想される。

 これまでの例から、両首脳が会談を終えた後、夕食会の間に双方の実務陣が合意案の概要を作成し、詳しい内容を調整する作業を行うものとみられる。

 2000年と2007年の南北首脳会談は3日間かけて行われたが、今回は1日で終えるため、合意案の作成は深夜まで続く可能性もある。

 一方、両首脳が当日、昼食をどうするのか、金委員長が李雪主(リ・ソルジュ)夫人を同伴するかなどについては合意内容が公開されなかった。

 これについて青瓦台関係者は「南北首脳会談の細部日程や移動経路は発表することに合意しなかった」とし、会談前日の26日に南北首脳会談準備委員会の委員長を務める任鍾ソク(イム・ジョンソク)大統領秘書室長が会見で発表する予定と伝えた。

yugiri@yna.co.kr


「金正恩のメッセージは『北朝鮮が核実験および大陸間弾道ミサイルの発射を止めて核実験中止の約束を立証するため、北朝鮮北部の核実験施設を廃棄する』ということだ。

2018-04-23 | 対話こそが歴史を開く

「核中止」の贈り物にトランプ大統領「良い知らせ」

登録:2018-04-23 06:20 修正:2018-04-23 07:22

朝米間「ビッグディール」の可能性高まる 
 
金委員長の「先制的信頼構築」処置 
非核化めぐる協議の最初の障害物を除去 
トランプ大横領、ツイッターに「会談に期待」 
安保脅威の除去・会談の推進力を得る

 
                                         ドナルド・トランプ米国大統領=ワシントン/ロイター 聯合ニュース

 北朝鮮の核実験および大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験の中止と、豊渓里(プンゲリ)核実験場の廃棄の発表について、ドナルド・トランプ米大統領は「歓迎ツイッター」を2回も書き込んだ。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の先制的信頼構築措置とこれに対するトランプ大統領の発言が精巧に噛み合っており、朝米首脳会談に向けた推進力も高まるものと予想される。

 トランプ大統領は、北朝鮮労働党中央委員会全員会議で出た金正恩委員長の発言がメディアに紹介されてから1時間後、ツイッターを通じて「北朝鮮がすべての核実験を中止し、主要核実験場を廃棄することに同意した」とし、「北朝鮮と世界にとって非常に良い知らせ」だと歓迎した。また、「大きな進展!」だとし、「我々(朝米)の首脳会談を楽しみにしている」と明らかにした。

 トランプ大統領はツイッターに(北朝鮮の措置に関する)最初の書き込みを掲載してから4時間30分後に、「金正恩のメッセージは『北朝鮮が核実験および大陸間弾道ミサイルの発射を止めて核実験中止の約束を立証するため、北朝鮮北部の核実験施設を廃棄する』ということだ。みんなのための進展が行われている」としながら、類似した内容の書き込みを再び掲載した。

 トランプ大統領が大げさとも言えるほど北朝鮮の今回の措置を迅速かつ肯定的に評価したのは、何よりも米国が最も懸念する北朝鮮の大陸間弾道ミサイル能力の高度化が一旦中止されたためだ。トランプ大統領は昨年1月、金委員長が新年の辞で、大陸間弾道ミサイル開発が最終段階に入ったと発表したことについて、「そのようなことは起きないだろう」と豪語したが、現実は正反対の方向に進んできた。

イ・ミソン気象庁地震火山センター長が、北朝鮮の6回目の核実験直後の昨年9月3日、ソウル市大芳洞気象庁会見室で、北朝鮮の咸鏡北道吉州郡豊渓里で発生した人工地震に対する分析結果を発表している=イ・ジョンミ記者//ハンギョレ新聞社

 実際、これまで米国内専門機関らは、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル技術の完成期限をめぐり、今後3カ月から2~3年まで、異なる評価を示してきたが、大気圏再突入技術試験などいくつかだけを残している状態という点においては、意見の一致を見ている。米国としては、自国の安保に最大の脅威である「核を搭載した北朝鮮の大陸間弾道ミサイル」技術の完成を遅らせる時間を稼いだわけだ。

 朝米首脳会談の動力という側面からすると、今回の処置はトランプ政権を後押しするものと言える。チョン・ウィヨン大統領府国家安保室長が先月8日、ホワイトハウスで「金委員長は北朝鮮が今後いかなる核またはミサイル実験も控えると約束した」と発表したが、米政界では「その言葉を信じて朝米首脳会談を受け入れたのか」として、トランプ大統領の決定を即興的だと批判する声もあった。今回の発表は、金委員長の肉声を通じて出たという点で、このような懸念を払拭するものとみられる。

 また、トランプ政権も、朝米首脳会談の実現の前後に非核化の意志を示せる真摯な行動を取るべきだと北朝鮮に要求してきた。豊渓里核実験場の廃棄措置は、「未来の核に対する凍結」措置の一部だが、非核化協議への最初の障害物を北朝鮮が自発的に除去したという点で、朝米首脳会談に向けたトランプ大統領の足取りを軽くするものと言える。

 トランプ大統領が、異例的に類似した内容のツイッターを相次いで2回も掲載したことと、北朝鮮の先制的処置を自分の提案に北朝鮮が同意したもののように書いた点も興味深い。北朝鮮の処置を自分の治績としたい本音をにじませると共に、首脳会談を成功させたいという強い意志を示すものと見られる。参謀たちとマスコミの反対と批判を押し切り、自らの政治的計算と意志だけでこれまでの局面をリードしてきたことから、首脳会談の巡航を予見できる。

 一部のワシントンの専門家たちと米国のマスコミは、北朝鮮の今回の処置について、「レトリックに過ぎない」とか「核保有国宣言」だとして批判的な見解を示した。しかし、彼らが「失敗した過去」のフレームだけに埋没しており、「反トランプ」という政治的目的から、代案を提示することなく「反対のための反対」と「妨害」に走っているという指摘もある。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

一方的に核を放棄できず、核放棄は(米国などと)一緒に進めなければならないということ」と指摘した。

2018-04-22 | 対話こそが歴史を開く

北朝鮮の「核軍縮」言及 「核保有国主張」との見方も

2018/04/22 10:47

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が朝鮮労働党中央委員会総会で核実験場の廃棄などを盛り込んだ決定書を採択したことを巡り、様々な見方が出ている。核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の中止を表明したが、「核軍縮」として説明したためだ。

ソウル駅で北朝鮮の党中央委総会の結果を伝えるニュースを視聴する市民=21日、ソウル(聯合ニュース)
ソウル駅で北朝鮮の党中央委総会の結果を伝えるニュースを視聴する市民=21日、ソウル(聯合ニュース)

 韓国の専門家らは北朝鮮が南北・米朝首脳会談を控え、非核化に関連する措置を表明したことを歓迎しながらも、核武力を完成させた核保有国の立場を強調したことに注目している。

 高麗大統一外交学部の南成旭(ナム・ソンウク)教授は北朝鮮の発表について、「自分たちが非核化の主体であり、客体ではないという核軍縮の論理」として、「核軍縮の論理は基本的に保有した核兵器を、経済的な見返りなどを得て削減できるが、一方的に核を放棄できず、核放棄は(米国などと)一緒に進めなければならないということ」と指摘した。

 一方、慶南大極東問題研究所の金東葉(キム・ドンヨプ)教授は「(北朝鮮が)核保有国の地位から核軍縮を主張するとみるのは拡大解釈」として、「むしろ核を移転しないと言及しており、NPT(核兵器不拡散条約)復帰などを通じ、国際規範の枠組みに入り責任を持って行動するということ」との見方を示した。

 情報機関・国家情報院のシンクタンク、国家安保戦略研究院のチョ・ソンリョル首席研究委員は北朝鮮が非核化に言及しなかったことについて、「北の立場では非核化の公表は南北・米朝首脳会談の結果にしなければならないため」として、「今回の措置を(国民に)説明するためには核軍縮の論理を表明することが不可避だったかもしれない」と分析した。

kimchiboxs@yna.co.kr


朝鮮戦争停戦協定の当事国である米・中が平和協定への転換などに対して公式に支持する意思を明らかにしたわけだ。

2018-04-21 | 対話こそが歴史を開く

米・中がそろって「終戦宣言」支持…朝鮮半島平和定着に弾み

登録:2018-04-20 23:31 修正:2018-04-21 06:42

米国務省報道官「停戦協定終息、本当に見たい」 
中外交部報道官「戦争状態終息・平和体制構築支持」 
米国マスコミ「トランプが朝鮮半島の難題を克服できることを信じる」

 
                                        ドナルド・トランプ米大統領が19日、フロリダ州キーウェストで専用機に乗り込み手を振っている=キーウェスト/AP聯合ニュース

 ドナルド・トランプ米大統領の「南北間終戦議論祝福」発言に続き、米国行政府はもちろん、中国政府も歓迎の意を明らかにし「朝鮮半島平和定着」議論に弾みがついている。

 ヘザー・ナウアート米国務省報道官は19日(現地時間)、定例ブリーフィングで「非核化と終戦宣言のうちどちらが優先順位なのか」という質問に「停戦協定の公式的終息を本当に見たいということは言える。それが私たちが支持しようとすること」と強調した。彼女は「二つの政府(南北)が会談するのに、私が優先順位を決めることはできない」として、このように明らかにした。これはトランプ大統領の発言を行政府次元でも再確認するもので、これは朝鮮半島の恒久的平和定着の議論に重要な政策指針になると予想される。

 これに先立って、中国外交部の華春瑩報道官も定例ブリーフィングで「中国は朝鮮半島が戦争状態を早く終息して、各国が朝鮮半島の平和体制を構築することを支持する」と明らかにした。朝鮮戦争停戦協定の当事国である米・中が平和協定への転換などに対して公式に支持する意思を明らかにしたわけだ。

 一方、トランプ大統領は北朝鮮核危機を自身が米国の歴史で偉大な人物として位置する機会と見なしているとインターネットメディア<エクシオス>が19日、ホワイトハウス消息筋の話を引用して報道した。トランプ大統領と近い消息筋は「彼は自身だけが朝鮮半島の難題を克服できると心から信じている。『その男(金正恩)と私を一つの部屋にいさせれば、それだけで問題を解決できる』と考えている」と話した。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

今回の南北首脳会談が1953年から続いてきた朝鮮半島冷戦体制を終息させ、実質的な平和を強固にする出発ラインになる可能性が高まったことは明らかだと言える。

2018-04-20 | 対話こそが歴史を開く

南北首脳の「敵対解消」確認後、朝米首脳は「終戦宣言」に到達するか

登録:2018-04-18 23:05 修正:2018-04-19 09:40

首脳会談の議題に浮上した「終戦」 
 
「4・27合意文」に含まれる内容は? 
大統領府、南北間敵対行為禁止など 
軍事対決の終息を盛り込む方案を検討 
 
南北のみでは「終戦」は難しく 
米国などの保障がなければ無意味 
朝鮮半島平和体制に進む過程 
政治的宣言水準で推進される見込み

 
                                文在寅大統領と金正恩委員長//ハンギョレ新聞社

 「朝鮮半島の恒久的平和定着」に対する文在寅(ムン・ジェイン)大統領の構想が具体化している。まだ南と北が平和宣言・終戦宣言・平和協定など、どのような方式で朝鮮半島の平和体制に向けた第一歩を踏み出すかは未知数だが、今回の南北首脳会談が1953年から続いてきた朝鮮半島冷戦体制を終息させ、実質的な平和を強固にする出発ラインになる可能性が高まったことは明らかだと言える。

 大統領府高位関係者は18日、記者団と会い「朝鮮半島の安保状況を少しでも究極的に平和な体制へと発展させるための多様な方案を検討し、協議している」として「その一つの方案として、朝鮮半島の停戦協定体制を平和体制に転換できる方法を検討している」と話した。さらに「南北両者間の合意だけで停戦体制が平和体制に転化できるかに対するまた別の意見があり、必要ならば3者間、さらに一歩踏み出して4者間の合意も可能だと見る」と付け加えた。

 大統領府は今回の南北首脳会談合意文に「南北間敵対行為禁止」という内容を盛り込み、これを基に停戦協定を締結した当事者間で確定する方式を念頭に置いていると見られる。さらに、南北が1992年に採択した「南北基本合意書」と「不可侵付属合意書」など過去の南北合意と今年3月に金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長が南側特使団に明らかにした「核兵器はもちろん在来兵器を南側に向かって使わないことを確約」した内容を今回の首脳宣言に盛り込む方案も検討しているという。

 南北首脳会談と朝米首脳会談が可視化し、複数の政府当局者は南北が首脳会談の成果物として「北朝鮮の非核化の意志確認と終戦宣言が目標になるほかはない」と見通した。専門家たちも同様な展望を出した。ただし、現在の停戦体制では南北が終戦宣言をし平和協定を締結したとしても、米国など主要当事者の保障がなければ無意味であり、具体的方式については「終戦宣言推進」などの表現が出ている。終戦宣言を先にする場合、朝鮮半島の停戦体制を維持・管理している国連司令部の地位と役割に関する問題が生じるので、南北が扱う性格ではないとの指摘もある。大統領府高位関係者が「必ずしも終戦という表現を使わないかもしれない」とした部分も、こうした部分を念頭に置いたためと解説される。

 「終戦宣言」を通じて朝鮮半島の停戦体制を平和体制に転換しようとする構想は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府時期にも出たことがある。特に、当時任期が終わる前に朝鮮半島問題に進展を見たかったジョージ・ブッシュ米大統領の“政治時刻表”とも合致し、2007年9月7日にオーストラリアのシドニーで開かれた韓米首脳会談で両首脳が関連内容に言及し、注目を集めた。南北は一カ月後に開かれた2007年南北首脳会談で「南と北は現停戦体制を終息させ、恒久的な平和体制を構築していかなければならないということに認識を共にし、直接関連した3者または4者の首脳が朝鮮半島地域で会い終戦を宣言する問題を推進するために協力していくこととした」(10・4首脳宣言4項)と合意した。だが、終戦宣言の議論は李明博(イ・ミョンバク)政府ができて履行されなかった。

 国家安保戦略研究院のチョ・ソンニョル首席研究委員はこの日、大統領府の発表に対して「終戦は南北間でできる問題ではないため、終戦宣言を別にするのでないならば、それに先んじた相互不可侵宣言を確認し、これ以上朝鮮半島で戦争が再発しないよう約束し、平和協定を推進する水準になるだろう」と解釈した。大統領直属の政策企画委員会委員であるムン・チャンニョル国防大学教授も、今回の南北首脳会談で「朝鮮半島での戦争の永久的終息」と「南北は軍事的緊張と対決状態を完全に解消するために努力し、その一環として軍事当局者間の対話と交渉を継続する」などの内容を骨格とする「共同宣言」を提案したことがある。

 これに先立って北朝鮮は2013年1月、国連安保理が北朝鮮の「銀河3号」ロケット発射(2012.12.12)に対応して決議2087号を採択したため、朝鮮半島非核化宣言と南北不可侵合意破棄、停戦協定無効化を宣言し反発した。「第2の朝鮮戦争」、「核先制攻撃権行使」などの見えすいた脅しで朝鮮半島の緊張が高まりもした。南北首脳が有名無実化した主要合意を復元すること自体も、朝鮮半島の恒久的平和定着の踏み石になりうる。

 したがって今回の南北首脳会談では「南北間直接敵対解消」、「軍事的緊張緩和」程度の内容が含まれた政治的宣言程度が推進されると見られる。政府当局者は「首脳レベルでは南北間軍事的敵対行為をしないという宣伝的確認をし、後続措置で南北国防長官会談やその他の形式の軍当局会談を開き、具体的に議論する方式になる可能性がある」と話した。

 イ・ヘジョン中央大学教授は「今までは朝米が非核化に対する合意を成してこそ朝鮮半島の平和について論じることができた。今は平和体制議論と非核化議論は分離している」とし、「南北関係は朝米関係の従属変数だったが、今は独立変数になった。韓国が事実上相当な自律性を持って動くだろう」と指摘した。

キム・ジウン、ノ・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

「生中継はわれわれの側から1回目の実務会談の際に提案し、今回の会談で北側が快く受け入れた」と明かした。

2018-04-19 | 対話こそが歴史を開く

南北首脳会談の生中継 韓国提案を北朝鮮が快諾

2018/04/18 20:42

【ソウル聯合ニュース】韓国と北朝鮮は18日、軍事境界線がある板門店の北側施設「統一閣」で南北首脳会談(27日)の儀典・警護・報道に関する2回目の実務会談を開催し、両首脳による握手の瞬間など、首脳会談の主な場面を生中継することで合意した。韓国青瓦台(大統領府)が明らかにした。

南北首脳会談は軍事境界線の韓国側施設「平和の家」で開催される(コラージュ)=(聯合ニュース)
南北首脳会談は軍事境界線の韓国側施設「平和の家」で開催される(コラージュ)=(聯合ニュース)

 青瓦台は今回の実務会談で儀典・警護・報道に関し大きな枠組みで合意に至ったと伝えた上で、歴史的な南北会談で両首脳が初めて握手する瞬間をはじめ、会談の主な場面や動向などを生放送で全世界に伝えることにしたと説明した。

 ただ、会談当日の両首脳の移動経路など主な事項については合意に至らず、南北はさらに詳細を詰めるため、儀典・警護・報道に関する追加の協議を実施するという。

 青瓦台関係者はこの日記者団に対し、「生中継はわれわれの側から1回目の実務会談の際に提案し、今回の会談で北側が快く受け入れた」と明かした上で「生中継の合意だけでも全体的に大きい枠組みの合意があったことが分かると思う」と話した。

 今回の実務会談後に開かれると予想されていた2回目の閣僚級会談の日程については「細部に関する協議をさらにしなければならない事案があり、実務会談か実務会談レベルの意思疎通がもう一度必要と思われる」とし、近日中に追加で実務会談をした後、閣僚級会談が開催されることになると伝えた。

 首脳会談当日の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の移動経路や、金委員長夫人の李雪主(リ・ソルジュ)氏が同行するかどうかなどについては「まだ言及できない事案であり、きょうの会談の議題だったのかについても明らかにすることはできない」と口を閉ざした。

 この日の会談は午前10時に始まり、昼休みを取らず午後3時15分まで行われた。5日に行われた1回目の実務会談よりも1時間ほど長くなった。

 青瓦台関係者は会談が長くなった理由について、「儀典の日程や警護計画を細かく協議しなければならず時間がかかった」とし、「先に全体で会議し、儀典・警護・報道の分野に別れて会議した後、再び全体会議をした」と説明した。

yugiri@yna.co.kr