日朝協会「京都府連合会」です。韓国・朝鮮との友好を進める、日本人の団体です。1カ月¥500 841-4316福谷気付

 世界の出来事から日本・韓国・朝鮮の未来を見る。
 皆さんの声を生かして活動を進めます。

彼は「舞台は準備され、選手たちも続々と到着している。外を見よ。雪まで降っている。すべてのことがうまく行っている」とし、平昌五輪の準備状況に満足感を示した。

2018-01-31 | ピョンチャン冬季オリンピック

バッハIOC委員長「北朝鮮選手の誕生日パーティーは五輪精神」

仁川空港でKTXに乗って平昌へ 
「平昌、すべてがうまく行っている」

トーマス・バッハ国際オリンピック委員会委員長が今月30日午後、江原道平昌郡珍富駅に到着し、ボランティアたちから歓迎の花束を受けている=珍富/聯合ニュース

 「女子アイスホッケー南北単一チームの選手たちが、北朝鮮選手の誕生日パーティーを一緒に祝ったという知らせを聞いた。これこそ五輪のメッセージと五輪精神だと思った」

 2018平昌(ピョンチャン)冬季五輪を参観するため、30日午前に訪韓したトーマス・バッハ国際オリンピック委員会(IOC)委員長(65・ドイツ)がこの日午後、ソウルと江陵(カンヌン)をつなぐ京江線高速列車(KTX)に乗り、平昌郡珍富(チンブ)駅に到着した後、取材陣に話した言葉だ。バッハ委員長は「アンニョンハセヨ」と韓国語で挨拶した後、「ついにここにきた。平昌冬季五輪組織委員会の良いニュースに接し、素晴らしい平昌五輪が開かれるものと期待する」とし、「韓国国民は世界が韓国を見守ているということをよく知っているはず」と話した。彼はまた、「女子アイスホッケーチームだけでなく、開会式の南北合同入場は全世界の熱烈な歓迎を受けるだろう」とも話した。

 バッハ委員長は、ロシア国籍のビクトル・アン(アン・ヒョンス)が、国際オリンピック委員会に平昌五輪出場不許可と関連した公開書簡を送ったことをめぐっては「多くの情報を調べたところ、それだけの理由があった」とした。これに先立ち、彼はこの日午前、仁川国際空港に到着した後、イ・ヒボム平昌冬季五輪組織委員長と入国場に立ち、「とうとう韓国に到着してとてもうれしい。大きな期待を持って平昌五輪を待っている」と述べた。彼は「舞台は準備され、選手たちも続々と到着している。外を見よ。雪まで降っている。すべてのことがうまく行っている」とし、平昌五輪の準備状況に満足感を示した。

 バッハ委員長は、平昌アルペンシアにある韓国選手団のウェイトトレーニング施設を訪問し、ユン・ソンビン、ウォン・ユンジョンなどスケルトンとボブスレー、そしてアルペンスキー選手たちと挨拶し、五輪での善戦を期待した。彼は続いて近くの横渓(フェンゲ)にある平昌組織委事務所に移動し、州の状況運営室(MOC)でイ・ヒボム委員長、キム・ギホン企画事務次長など、平昌組織委から大会準備状況を報告を受けた。この席にはグニラ・リンドバーグ調整委員長、クリストフ・ドゥビ首席局長選手委員など、国際オリンピック委員会の関係者が同席した。

 バッハ委員長は3~4日、平昌アルペンシアリゾートの近くにある国際放送センター(IBC)で国際五輪委員会執行委員会、6~7日と五輪閉幕日の25日には平昌ケンジントンフローラホテルで総会を主宰し、懸案を議論する。

キム・ギョンム先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

ソン長官が韓国軍の戦時作戦統制権回復のための準備と国防改革の進行経過も共有したと国防部は明らかにした。

2018-01-30 | ピョンチャン冬季オリンピック

米国防「北朝鮮核対応は外交が引っ張り、軍事は後押し」

登録:2018-01-28 22:57 修正:2018-01-29 12:55

26日ハワイで韓米国防長官会談 
マティス「外交を後押しする軍事対備態勢を持続」 
両国「北朝鮮の韓米同盟亀裂努力は失敗する」

韓国のソン・ヨンム国防部長官(右)が26日(現地時間)、ハワイ・ホノルルの米太平洋軍司令部で、ジェームズ・マティス米国防長官(左)との韓米国防長官会談で握手をしている=国防部提供//ハンギョレ新聞社

 韓国と米国の国防長官が、南北対話の再開と北朝鮮の平昌(ピョンチャン)冬季五輪参加を歓迎し、安全で平和な冬季五輪を保障するために緊密に協力することで一致した。さらに朝鮮半島非核化のための外交的努力を軍事的に後押しするために、強力で効果的かつ信頼できる軍事的対備態勢を強化することにした。

 韓国国防部は27日、「ソン・ヨンム国防部長官とジェームズ・マティス米国防長官は26日、ハワイ・ホノルルの米太平洋軍司令部で韓米国防長官会談を開催し、韓米同盟の堅固さと大韓民国防御と朝鮮半島の平和と安定を維持するための韓米同盟の任務を再確認した」と明らかにした。今回の会談は、年初に南北対話の糸口が見つかり、朝鮮半島の緊張が緩和された状況で、平昌五輪以後の状況まで議論したと見られ注目される。

 米国防総省が公開した会談前の両長官の対話録によれば、マティス長官はこの日「金(正恩)政権は、全世界にとっての脅威だ。国際的な解決法が要求される国際的問題」として「この脅威に対する我々の対応は依然として外交が引っ張っており、我々の外交官たちが有利な立場で発言できるように、利用可能な軍事的オプションで後押ししている」と話した。現段階での軍事的オプションとは、外交的解決法を後押しするために存在するという既存の立場を繰り返したものだ。

 韓国国防部も会議後に報道資料を出し、「両長官は北朝鮮の威嚇を抑止し、防御するための韓米連合能力を持続的に強化していかなければならないということで意見を共にした」として「朝鮮半島非核化のための現行外交的努力を軍事的に後押しするために、強力で効果的かつ信頼できる軍事的対備態勢を持続的に強化していくことにした」と伝えた。

 マティス長官はまた「平和を愛する両国として、大韓民国と米国は南北のオリンピック対話を歓迎し、同時に国際的経済的圧迫キャンペーンが朝鮮半島を非核化できるということを確信する」と付け加えた。彼は「外交は金氏の無謀な修辞と危険な挑発の理由を突き止めなければならない」としながら「したがって私たちはオリンピック対話だけでは重大な問題を解決できないという事実を見逃さずにいる」とも話した。

 マティス長官は年末年始に北朝鮮との「船舶間物品移転」に関与した疑惑船舶2隻を韓国政府が抑留した事実を取り上げ「国連の海上制裁を擁護する韓国の堅固な行動を称賛したい」と述べた。さらに「国際社会は(対北朝鮮)圧迫を続けなければならない」として「私たちの目的は依然として完全かつ検証可能で復元不能な朝鮮半島非核化(CVID)」と明らかにした。

 国防部は特に「両長官は韓米同盟に亀裂を作ろうとするいかなる努力も失敗すると強調し、北朝鮮が態度を変え非核化を議論するための交渉のテーブルに出てくるよう、緊密に協調していくことにした」と伝えた。

 この日の会談で、ソン長官が韓国軍の戦時作戦統制権回復のための準備と国防改革の進行経過も共有したと国防部は明らかにした。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

平昌五輪では7競技で冬季五輪史上最多の102種目が実施される。史上最多の95カ国・地域の3000人近い選手がエントリーを済ませている。

2018-01-29 | ピョンチャン冬季オリンピック

平昌五輪 難題乗り越え史上最大規模に=29日登録締め切り

2018/01/28 15:21

【ソウル聯合ニュース】来月9日に開幕する平昌冬季五輪は冬季大会史上最大の規模となることが確実となった。

平昌五輪の開会式と閉会式が開かれる平昌オリンピックスタジアム=(聯合ニュース)
平昌五輪の開会式と閉会式が開かれる平昌オリンピックスタジアム=(聯合ニュース)

 冬季スポーツの花形である北米プロアイスホッケーのNHLの不参加に加え、ロシアが国ぐるみのドーピング問題で国際オリンピック委員会(IOC)から平昌五輪への選手団派遣を禁じられるといった悪材料にも見舞われたが、エントリー受け付け期限前日の28日現在、参加する国・地域と選手の数がともに史上最多となることが確実視されている。

 米国は冬季五輪史上最大の242人の選手を派遣する。米国に次いでカナダから2番目に多い230人が参加する。

 英国(59人)とニュージーランド(21人)もそれぞれ過去最多の選手が出場する。日本も自国以外で開催される冬季五輪では史上最大となる123人が参加する。

 アイスホッケー女子で五輪史上初の南北合同チームを結成する北朝鮮はワイルドカード(推薦枠)を含め史上最多の22人が参加する。

平昌五輪の開幕まで2週間を切り、開催地では最終の準備作業が急ピッチで進められている。スキーのジャンプ台に五輪マークを設置する作業員たち=27日、平昌(聯合ニュース)
平昌五輪の開幕まで2週間を切り、開催地では最終の準備作業が急ピッチで進められている。スキーのジャンプ台に五輪マークを設置する作業員たち=27日、平昌(聯合ニュース)

 平昌五輪では7競技で冬季五輪史上最多の102種目が実施される。スノーボードのビッグエア男女、スピードスケートのマススタート男女、カーリングの混合ダブルス、アルペンスキー混合団体の6種目が今大会から新たに採用された。

 大会組織委員会によると、これまでに史上最多の95カ国・地域の3000人近い選手がエントリーを済ませている。ソチ大会では過去最多の88カ国・地域、2800人の選手が参加しており、平昌大会が参加国・地域と選手の数でともに上回るのは確実とみられる。

 組織委は29日午後に出場する国・地域を発表する。

ikasumi@yna.co.kr


「(慰安婦問題は)一つの国との間で外交的に解決できる問題ではなく、アジア全体にいる被害者全員に届く贖罪の姿勢を見せることでのみ解決できる問題」とも明らかにした。

2018-01-28 | あらゆる差別は赦さない

日本の市民団体「慰安婦問題は外交でなく人権問題」

登録:2018-01-26 22:01 修正:2018-01-27 06:50

昨年11月25日夕方、東京の繁華街である渋谷で、日本の市民が女性に対する性暴行問題撤廃のための集会に参加して、ろうそくを象徴する蛍光棒を振っている//ハンギョレ新聞社

 「日本軍慰安婦問題は外交問題でなく加害責任の問題だ」

 日本の市民団体「日本軍『慰安婦』問題解決全国行動」(以下、全国行動)が25日、「日韓合意は解決ではない、政府は加害責任を果たせ」というタイトルの声明文を出した。全国行動は、被害者中心の接近こそ国際人権基準であるとし「(問題)再燃の原因は、被害者を排除した国家間の合意にある」と指摘した。

 全国行動はまた、安倍晋三首相が本当に謝罪したのかも疑わしいと述べた。「(2015年合意の時)“反省”とか“謝罪”という単語を用いたが、日本はその後まもなく『性的奴隷ではなかった』というなど事実認識が従来と何も変わっていないことを繰り返し表明した」と指摘した。「(慰安婦問題は)一つの国との間で外交的に解決できる問題ではなく、アジア全体にいる被害者全員に届く贖罪の姿勢を見せることでのみ解決できる問題」とも明らかにした。

 日本政府と市民の間では、12・28合意で問題が解決されたわけではないとの趣旨の韓国政府の後続措置は受け入れられないという世論が支配的だ。こうした状況で、日本政府の対応を批判する市民社会の声が上がった。

 一方、東京新聞は26日「文在寅(ムン・ジェイン)大統領の主張を考える」というタイトルの記事で、韓国政府の新方針に対し、日本の世論も韓国側に冷淡な反応が大勢を占めたとしても、日本も合意以後に合意とは矛盾する態度を見せたとの批判を受けていると指摘した。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

03年に政界を引退。その後、憲法や戦争と平和、政治の原点をテーマに活発に発言を続けました。

2018-01-27 | 戦争法は反対です。

野中広務元官房長官が死去

「赤旗」に登場 9条への思い語る

 

 

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 官房長官や自民党幹事長などを歴任した野中広務(のなか・ひろむ)さんが26日、京都市内の病院で死去しました。92歳でした。京都府南丹市(旧園部町)出身。

 京都府議、副知事をへて1983年の衆院補選で初当選。村山富一内閣で自治相・国家公安委員長として初入閣し、小渕恵三内閣では官房長官、森喜朗内閣では党幹事長を務めました。03年に政界を引退。その後、憲法や戦争と平和、政治の原点をテーマに活発に発言を続けました。

 97年4月の米軍用地特別措置法改悪の際、担当委員長として衆院本会議で「この法律が沖縄を軍靴で踏みにじる結果にならぬように…。国会の審議が再び大政翼賛会的にならないように、若い人にお願いしたい」と自らの思いを付け加えました。

 「しんぶん赤旗」には09年6月27日付の特別インタビューで登場し、憲法9条への思いなどを語りました。

志位委員長がお悔やみ

 日本共産党の志位和夫委員長は、野中広務さんの訃報に接し、次のお悔やみを出しました。

 心からのお悔やみを申し上げます。1997年の沖縄の土地特措法の委員長報告で「国会の審議が再び大政翼賛会にならないように」と訴えた姿。09年「赤旗」インタビューに応じてくださり「戦争に加担しない道を」と訴えられたこと。平和と沖縄への深い思いを決して忘れません。


加計学園の獣医学部新設が決定される1年半も前から、加計関係者が政府の会合に出席していた

2018-01-26 | 日本政府の常識は国民の非常識

志位委員長の代表質問 衆院本会議

 

 

 日本共産党の志位和夫委員長が25日に衆院本会議で行った代表質問は次の通りです。


 私は、日本共産党を代表して、安倍総理に質問します。

 冒頭、草津白根山噴火で犠牲になった方への哀悼とともに、被災された方々にお見舞いを申し上げます。政府に、万全の対応とともに、全国111の活火山の警戒・監視体制の総点検を求めるものです。

国政私物化――特別国会の質疑で疑惑はいよいよ深刻、幕引きは絶対に許されない

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(写真)代表質問する志位和夫委員長=25日、衆院本会議

 森友・加計疑惑について質問します。前国会の質疑を通じて疑惑はいよいよ深まりました。

 森友疑惑では、財務省の側から森友学園に値引き売却を提案し、「口裏合わせ」をはかっていたことを示す「音声データ」の存在を政府も認めざるを得なくなりました。総理、売る側の財務省が値引き売却を提案するというのは、あまりに異常なことだと考えませんか。さらに、「交渉記録を破棄した」と国会で答弁しながら、交渉に関連する記録が存在していたことが明らかになりました。これは、国会を愚弄(ぐろう)するものではありませんか。

 加計疑惑では、2015年6月の国家戦略特区諮問会議のワーキンググループに、加計関係者が出席・発言していたことが隠され続け、速記録まで破棄されていたことが明らかになりました。加計学園の獣医学部新設が決定される1年半も前から、加計関係者が政府の会合に出席していた――総理、これは「加計ありき」としか言いようのない異常な事態だと思いませんか。

 ここまで深刻になった国政私物化疑惑を、このまま幕引きにするなど絶対に許されません。安倍昭恵氏と加計孝太郎氏の国会招致、すべての関連文書の公表を強く求めます。総理の見解を問うものです。

暮らしと経済――格差と貧困の拡大、生活保護削減、「働き方改革」を問う

安倍政権の5年間で、格差が拡大し、貧困が悪化した――この事実を認めるか

 暮らしと経済について質問します。

 安倍政権の5年間は何をもたらしたか。大企業は史上最大の利益をあげ、内部留保は400兆円を超えるまで積み上がり、一握りの超富裕層の資産は3倍にもなりました。

 その一方で、働く人の実質賃金は年額で15万円減り、実質消費支出は20万円減りました。総理、安倍政権の5年間で、格差が拡大し、貧困が悪化した――この事実をお認めになりますか。

生活保護――13年の「最大10%削減」に続く「最大5%削減」を問う  

 こうしたもとで重大なのは、政府が、生活保護を最大5%削減する方針を決めたことです。すでに生活保護は2013年の見直しで最大10%削減されています。昨年末、市民団体が行った「生活保護緊急ホットライン」では、「食事が削られている」「入浴回数が月1回になっている」「耐久消費財の買い替えができない」「サイズの合わない昔の服を着続けている」「真冬に灯油が買えず肺炎になった」などの深刻な実態が寄せられました。さらなる削減の方針に対して、「もう削るところがない」「死んでくれといわれているようだ」との痛切な訴えが出されています。総理に伺います。

 第一に、政府は、生活保護削減の理由として、「生活保護を利用していない低所得世帯の生活水準が下がったからそれに合わせて引き下げる」としています。総理は、「安倍政権になって貧困は改善した」と宣伝してきましたが、「低所得世帯の生活水準が下がった」ということは、「貧困は改善」という宣伝がウソであり、「アベノミクス」が失敗したことを、自ら認めることになるではありませんか。

 第二に、「低所得世帯の生活水準が下がった」というなら、生活保護を削るのでなく、低所得世帯の生活を支援することこそ、政治の責務ではありませんか。生活保護の捕捉率――利用の要件がある人のうち実際に利用できている人の割合は、2~3割と言われています。こうした生活保護行政の欠陥にこそメスを入れるべきではありませんか。

 生活保護の削減は、広範な国民の暮らしに重大な影響を与えます。住民税、保育料、介護保険料、就学援助、最低賃金などで、低所得世帯の生活悪化に連動します。「低所得世帯の生活水準が下がった」ことを理由に、生活保護を削れば、際限のない「貧困の悪循環」をもたらすことになるではありませんか。

 第三に、今回の生活保護削減では、子どもの多い世帯ほど削減幅が大きくなります。都市部に暮らす「夫婦と子ども2人世帯」の場合、生活保護費は年11万円の減額になり、2013年の削減と合わせると年37万円もの大幅な減額になります。総理は、施政方針演説で「生活保護世帯の子どもたちへの支援を拡充します」とのべましたが、やろうとしていることはまったく逆ではありませんか。

 生活保護は、憲法25条に明記された国民の生存権を保障する、最後のセーフティーネットです。日本共産党は、生活保護削減方針を撤回し、2013年の削減前の水準に戻すことを強く要求します。今回の削減予算は160億円です。「思いやり予算」など米軍経費の来年度の増加分――195億円をあてれば「おつり」がきます。政府がまず「思いやる」べきはどちらなのか。その答えはあまりにも明瞭ではありませんか。答弁を求めます。

財界の立場の「働かせ方大改悪」でなく、過労死を本気でなくす労基法の抜本改正を  

 いま一つ、ただしたいのは、総理のいう「働き方改革」についてです。

 総理は、「働く人の視点・立場に立った改革」を進めるといっていますが、一体誰のための改革なのか。ここが問題です。

 政府の「改革」の目玉とされている「高度プロフェッショナル制度」では、一定の年収の労働者は、どんなに働いても残業代はゼロ。労働時間規制もなくなります。この制度でメリットがあるのは使用者側だけではありませんか。労働者側に一体どんなメリットがあるのですか。過労死をいっそうひどくするだけではありませんか。

 この制度の導入を一貫して主導してきたのは経団連です。労働側は、連合も、全労連も、すべての労働団体がこぞって猛反対しています。「高度プロフェッショナル制度」=残業代ゼロ法案が「働く人の視点・立場に立った改革」などでなく、働かせる側――財界の立場に立った制度であることは、明らかではありませんか。

 総理のいう残業時間の「上限規制」にも大きな問題があります。政府案では、残業の上限「月45時間」は原則にすぎず、繁忙期は月80時間、100時間という「過労死水準」の残業を容認するものとなっています。

 電通は、高橋まつりさんの過労自殺という痛ましい事態をうけ、遺族との合意文書で、繁忙期であっても残業は「月75時間」以内にすると約束しています。月80時間、100時間の残業を容認する政府案は、この約束からもはるかに後退したものではありませんか。総理は、1年前の施政方針演説で、高橋まつりさんの死を悼み、「二度と悲劇を繰り返さない」とのべましたが、あの誓いは一体どこにいったのですか。

 安倍政権の「働き方改革」なるものは、徹頭徹尾、財界の立場に立った「働かせ方大改悪」といわなければなりません。

 日本共産党は、残業代ゼロ法案の撤回を強く求めます。「残業は週15時間、月45時間、年360時間まで」という大臣告示を法制化し、これを超える残業を認めないこと、終業から翌日の始業まで最低11時間空けるインターバルを確保するなど、真に働く人の立場に立った労働基準法の抜本改正こそ行うべきであります。総理の見解を求めます。

原発再稼働、「核のゴミ」、究極の高コスト――総理の基本認識を問う

 原発問題について質問します。

 小泉純一郎、細川護熙両元総理が顧問を務める「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」が、運転中の原発の即時停止、原発再稼働は一切認めない、自然エネルギーへの全面転換などを柱とした「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」を発表しました。「基本法案」の内容は、わが党の立場と一致するものであり、全面的に賛成です。協力してその実現のために全力をつくす決意であります。

 総理に三つの基本点を伺います。

 第一に、どの世論調査を見ても、原発再稼働反対は、国民の5割から6割で揺るぎません。それは福島の現実を日本国民が体験したからです。福島では原発事故から7年近くになるのに、いまなお県発表で5万人を超える県民の方々が避難生活を余儀なくされています。家もある。土地もある。草ぼうぼうになったけれども畑もある。でも帰れない。故郷が奪われてしまっている。福島のこの現実を目のあたりにして、再稼働反対はいまや国民的合意になっていると考えますが、総理の認識を問うものです。

 第二に、原発を再稼働すれば、計算上わずか6年で、原発の使用済み核燃料貯蔵プールが満杯になります。使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル」は、高速増殖炉「もんじゅ」が廃炉となり、再処理工場も稼働のメドはたたず、完全に行き詰まっています。高レベル放射性廃棄物の最終処分場を、この地震・火山列島の一体どこにつくるのか。見通しがないではありませんか。「核のゴミ」という点からも、再稼働推進は完全に破綻しているではありませんか。

 第三に、原発事故の処理費用は、すでに政府の見積もりでも21・5兆円に達し、どれだけ膨らむかまったく不明です。全国の原発の廃炉の費用、「核のゴミ」の処理費用など、子々孫々まで巨額の費用を押し付けるのが原発です。総理、コストと言うならば、究極の高コストが原発ではありませんか。

 「原発ゼロ」の決断と一体に、再生可能エネルギーの飛躍的普及をはかることこそ、現実的で、真に未来ある道ではありませんか。答弁を求めます。

沖縄米軍基地問題――異常な米軍機の事故続発、辺野古新基地建設を問う

 沖縄の米軍基地問題について質問します。

 「最初に報告を受けた時はふるえて涙が出ました。娘を見て安心してまた涙が出そうになりました。ただただ子供達を守ってほしい。ただそれだけです」

 米軍ヘリからの部品落下事故が起こった宜野湾市・緑ケ丘保育園の父母会のみなさんからいただいた「嘆願書」につづられた、園児のお母さんの一人からの訴えであります。

 東村高江での米軍ヘリ炎上大破事故、宜野湾市の保育園と小学校への米軍ヘリからの部品や窓の落下事故、年明けに3件も立て続けに起こった米軍ヘリ不時着事故――沖縄での米軍機事故の続発は、異常事態というほかありません。

 許しがたいのは、事故が起こっても、米軍は何事もなかったかのようにすぐに飛行再開を強行していることです。そして、日本政府が、米軍の言い分をうのみにし、飛行再開を許しつづけてきたことです。総理、これで主権国家の政府と言えますか。

 総理は、こうした恥ずべき米軍追従姿勢をあらため、沖縄のすべての米軍機の緊急総点検と飛行停止を米国に要求すべきです。学校、保育園、病院などの上空は「最大限、可能な限り飛行しない」などという米軍まかせの取り決めでなく、「一切飛行しない」ことを厳重に約束させるべきです。明確な答弁を求めます。

 これまで政府は、「普天間基地は市街地の真ん中にあるから危険、海辺の辺野古に移せば安全」と言って、辺野古新基地建設をごり押ししてきました。

 しかし、普天間基地所属の海兵隊の軍用機は、基地周辺だけで事故を起こしているのではありません。この1年余を見ても、名護市、久米島町、伊江村、石垣市、東村、宜野湾市、うるま市、読谷村、渡名喜村と、沖縄全土で事故を起こしているのです。この事実は、普天間基地を辺野古に移したところで、危険な基地が沖縄にあるかぎり、危険は変わらないことを示しているではありませんか。

 普天間基地の無条件撤去、辺野古新基地建設の中止、海兵隊の沖縄からの撤退こそ、県民の命と安全を守る唯一の解決策です。総理の見解を求めます。

憲法9条改定、憲法上の制約を覆す大軍拡を問う

 最後に憲法9条改定について質問します。

 総理は、年頭の会見で、「今年こそ憲法のあるべき姿を提示」するとのべ、年内にも9条改憲の国会発議を行うという姿勢であります。

 わが党が、国会で繰り返し明らかにしてきたように、9条に自衛隊を明記すれば、9条2項の空文化=死文化に道を開き、海外の武力行使が無制限になってしまいます。

 何よりも国民の多数が、このような憲法改定を望んでいません。日本世論調査会が、年明けに発表した憲法に関する世論調査によると、憲法9条改定について53%が「必要ない」と答え、総理が加速を促す改憲の国会論議には67%が「急ぐ必要はない」と答えています。急いでいるのは、総理、あなただけなのです。国民の多数が望んでいないものを、総理の勝手な都合で、期限まで区切って押し付けるなどというのは、憲法を私物化する態度以外の何ものでもないではありませんか。

 政府が、自らのべてきた憲法上の制約を覆す大軍拡を進めようとしていることも重大です。

 安倍政権は、自衛隊の戦闘機に搭載する長距離巡航ミサイル導入のための関連予算を、来年度予算案に計上しました。新たなミサイルは、日本海の真ん中から北朝鮮全土に届く性能をもち、敵基地攻撃が可能になります。

 さらに、安倍政権は、海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」を改修し、最新鋭戦闘機F35Bが発着できるようにする検討に入ったと報じられています。このような改修がなされれば戦闘機搭載の「空母」を保有することになります。

 長距離巡航ミサイルや戦闘機搭載の「空母」は、政府がこれまで「憲法の趣旨」から持つことができないとしてきた「他国に攻撃的な脅威」を与える兵器そのものではありませんか。自衛隊の装備の面でも、従来の憲法解釈をなし崩し的に変更し、「海外で戦争する国」づくりを進めることは断じて認めるわけにはまいりません。

 日本共産党は、9条改憲のあらゆる企てを許さず、9条を生かした平和日本を築くために、思想・信条の違いを超えて力をあわせる決意を表明して、私の質問を終わります。


「南北が共に努力している。合同公演の実現は忍耐を持って見守らなければならないだろう」

2018-01-25 | ピョンチャン冬季オリンピック

北朝鮮芸術団公演の際、南北協演も実現なるか

登録:2018-01-25 04:47 修正:2018-01-25 07:59

来月8・11日の公演場が確定 
チョン・ミョンファ氏など平昌芸術祭監督に 
「忍耐をもって見守るべき」 
「三池淵」公演は全席招待に

今月1日万寿台芸術団の三池淵(サムジヨン)楽団の新年公演//ハンギョレ新聞社

 来月8日と11日に予定された北朝鮮の三池淵(サムジヨン)管弦楽団の公演場に、江原道江陵(カンヌン)アートセンターとソウル奨忠洞(チャンチュンドン)の国立劇場が選ばれ、行事の準備にも拍車がかかっている。

 ペク・テヒョン統一部報道官は24日の記者会見で、先日の北朝鮮の公演会場選定の通知と関連し、「今日午前、板門店(パンムンジョム)連絡チャンネル電話を通じて口頭で同意の意思を伝えた」とし、「政府合同支援団を中心に万全の準備をしている」と述べた。

 北朝鮮が講演するプログラムをめぐり、具体的な演目はまだ分かっていない。今回、韓国で公演する北朝鮮の三池淵(サムジヨン)管弦楽団は80人組のオーケストラに踊りと歌が可能な団員まで含めて140人で構成されている。正統クラシックはもちろん、歌曲、民謡をはじめさまざまなジャンルの総合芸術公演を披露するものと予想される。ペク・テヒョン報道官は同日の記者会見で、「北朝鮮芸術団が公演の途中、体制宣伝などの内容を盛り込んだ内容を公演した場合はどう対応するか」という質問に対し、「さまざまな安全や突発状況などに備え、関係機関と協力して準備していく」とし、緊密に調整する方針を明らかにした。

 最大の関心事は、南北合同公演が実現するかどうかだ。平昌(ピョンチャン)冬季音楽祭を総指揮するチョン・ミョンファ、チョン・ギョンファ芸術監督は同日に行われた記者懇談会で、北朝鮮芸術団公演に平昌音楽祭側が加わる可能性があるかという質問に対し、「南北が共に努力している。合同公演の実現は忍耐を持って見守らなければならないだろう」と答え、余地を残した。両監督は「南北芸術人が共に公演することを考えるだけで、胸が一杯になり、目頭が熱くなる」とし、「北朝鮮側から提案があれば、公演を行う意思がある」と話した。ファン・ソンウン文化体育観光部報道官は「ソウルと江陵の行事は時間的に切迫しており、南北の協演は小規模か部分的に行われるだろう」としたうえで、「むしろ金剛山(クムガンサン)で開かれる五輪前夜祭では、南北が共に進めるプログラムが多いだろう」と述べた。

 三池淵管弦楽団の観覧はチケットを販売せず、全席“招待”の形で運営される見込みだ。政府はソーシャルメディア(SNS)を通じた応募など、チケットの配布と関連してさまざまな案を検討しているという。江陵アートセンター、国立劇場の客席はそれぞれ1000席と1500席規模で、国内の主な公演会場の中では規模が小さい方だ。

キム・ミヨン、チョン・イナン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

すでに統一部と外交部、文化体育観光部などから公務員が派遣され、支援団が活動している.

2018-01-25 | ピョンチャン冬季オリンピック

平昌五輪の政府合同支援団 大統領府も参加=韓国

2018/01/24 16:16

【ソウル聯合ニュース】韓国青瓦台(大統領府)は24日、「2018年平昌冬季五輪政府合同支援団」の副団長として権赫基(クォン・ヒョクギ)春秋館長が参加すると明らかにした。春秋館には大統領の記者会見場や記者室があり、権氏らは報道支援を担当している。

権赫基春秋館長(中央)=(聯合ニュース)
権赫基春秋館長(中央)=(聯合ニュース)

 権氏と共にキム・ジョンチョン大統領秘書室長室専任行政官とニューメディア秘書官室のキム・ソン行政官も政府合同支援団に合流した。

 青瓦台の関係者はこの日、記者団に対し「すでに統一部と外交部、文化体育観光部などから公務員が派遣され、支援団が活動している」と述べた上で「青瓦台も参加し、平昌五輪の開催成功のために力を合わせることを決めた」と説明した。

 16日に発足した支援団は、千海成(チョン・ヘソン)統一部次官を団長に、統一部や外交部、文化体育観光部など関係官庁の関係者約20人で構成されている。

 支援団は平昌五輪に関し政府機関間の業務協議や北朝鮮代表団の活動支援、広報業務などを行い、北朝鮮代表団の訪韓後はより規模が大きい「政府合同管理団」へと改編される予定だ。

ynhrm@yna.co.kr


マリー監督は「南北単一チームがもっと早く議論されれば良かったと思う。しかし、せっかく単一チームが構成されたからには、単一チームの選手同士がうまく疎通し、

2018-01-24 | ピョンチャン冬季オリンピック

韓国女子アイスホッケー監督

「2月4日のスウェーデンとの強化試合から単一チーム」

登録:2018-01-23 06:13 修正:2018-01-24 06:23

早く来てチームワーク固めてこそ 
唯一の強化試合に出場可能 
北朝鮮選手ら力強く 
1~3組よりは4組に投入する方針 
「五輪は終わりではなく 
韓国ホッケーの発展のための始まり」

セラ・マリー女子アイスホッケー代表チーム監督が今月22日、忠清北道鎮川の選手村で開かれた記者会見で質問に答えている=鎭川/聯合ニュース

 セラ・マリー女子アイスホッケー代表チーム監督(30)が「2月4日に行われるスウェーデンとの強化試合から単一チームで出場する」と明らかにした。

 マリー代表チーム監督は22日、忠清北道鎮川(ジンチョン)の国家代表選手村で開いた記者会見で、「五輪まで16日しか残っていない。南北単一チームが歩調を合わせるためには、時間が足りない。北朝鮮選手らが早く来なければならない」と述べた。そして、「2月4日、仁川(インチョン)ソンハクリンクで行われるスウェーデンとの強化試合が五輪前の最後で唯一の強化試合だ。南北単一チームで出場する」と付け加えた。

 マリー監督は「まだどの選手が来るのかも分からないが、コーチと共に、昨年の江陵(カンヌン)世界大会など、北朝鮮選手のビデオを見て北朝鮮選手をチェックしている。臨時のリストもすでに作った」と明らかにした。彼女は「北朝鮮から来る12人の選手を全員使うつもりはない。優秀な選手を選んで起用する」と述べた。

 試合に出場する3人の北朝鮮選手は主に4組として出場するものとみられる。マリー監督は「北朝鮮選手らは体格がしっかりしており、プレッシャーなどがいい。守備戦術訓練を準備しているが、おそらく4組でプレーすることになるだろう」と明らかにした。南北女子アイスホッケー単一チームのエントリー(35人)のうち、実際試合に出場する選手は22人だ。このうち2人のゴーリー(ゴールキーパー)を除いた20人のプレーヤーは1組(5人)、2組(5人)、3組(5人)、4組(5人)に分けて投入される。通常4組は、決定力とスピードを備えた1~3組とは異なる。

 マリー監督は「南北単一チームがもっと早く議論されれば良かったと思う。しかし、せっかく単一チームが構成されたからには、単一チームの選手同士がうまく疎通し、一つにならなければならない。北朝鮮選手らが来れば、それぞれの選手に合わせたプレイブック(戦術ノート)を支給する」と強調した。

 マリー監督は単一チームの指揮を任されたことについて、「一方では、分断された国が一つになり、橋を架ける偉大な歴史の一部分なので、嬉しく思っているが、選手たちが犠牲になる面もある。両面的な感情がある」と述べた。選手団の雰囲気と関連しては「選手らは他のことに気を使わず、私たち自身と試合だけに集中するよう求めている」と明らかにした。

 同日、「朝鮮日報」が自分のカカオトークのプロフィールに「オオカミの群れ」の写真を載せたことについて、「選手たちに五輪に集中するオオカミのような狩人になりなさいという意味で使ったのだが異なる文脈で報道された」として、遺憾の意を表明した。

 マリー監督は「韓国アイスホッケーが五輪で終わるわけではない。五輪で単一チームを見た多くのファンや若い選手たちが成長していくのが、韓国アイスホッケーの持続的な発展を支えるだろう。五輪をきっかけとして、多くの女性たちがアイスホッケーを始めればと思っている」と話した。

鎭川/キム・チャングム記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

明治維新が日本の輝かしい歴史という点を強調し、これを改憲の必要性につなげる論理だ。

2018-01-23 | 安倍内閣の実像

安倍首相にとって韓国はもう「重要な隣国」ではない

国会施政方針演説で慰安婦合意の後続措置に反発 
中国との関係改善に意志…「一帯一路」事業への協力以降明らかに

日本の安倍晋三首相が今月22日の定期議会開会を迎え、議会で演説している姿が取材陣のカメラに撮られている=東京/ロイター、聯合ニュース

 日本の安倍晋三首相が22日、国会施政方針演説で韓日関係をさらに一段階格下げするような立場を示した。韓国政府が最近打ち出した2015年韓日慰安婦合意の後続措置に対する反発とみられる。

 安倍首相は22日の通常国会開会の施政方針演説で、2015年から韓国について書いてきた「重要な隣国」という表現を使わなかった。2013・2014年の演説では韓国について「基本的な価値や利益を共有する最も重要な隣国」としたが、2015年には「最も重要な隣国」に、2016年と昨年には「戦略的利益を共有する重要な隣国」と表現し、韓ー日関係の格を下げた。今年はこの表現さえもなかった。

 安倍首相は韓日関係に対して文在寅(ムン・ジェイン)大統領の名前に取り上げ、「これまで両国間の国際的約束、相互信頼の積み重ねの上に、未来志向的で、新たな時代の協力関係を深化させていく」と言及しただけだった。韓国政府が昨年末、慰安婦合意で問題が解決されたわけではないという立場を明らかにしたことに対する不満を間接的に示したものとみられる。

 安倍首相に続き、外交演説に乗り出した河野太郎外相は直接的に日本政府の本音を打ち明けた。河野外相は「日韓合意は、慰安婦問題について『最終的かつ不可逆的』な解決を確認した両国の約束だ。これを守るのは、国際的かつ普遍的原則」だとしたうえで、「日本側は日韓合意で約束したことはすべて誠実に実行しており、韓国側も責任を持って合意を着実に実施するよう、引き続き強く求める」と述べた。

 安倍首相は韓国と異なり、中国については、関係改善に対する強い意志を示した。「本年は日中平和友好条約締結四十周年という大きな節目に当たる。経済、文化、スポーツなど、あらゆる分野で両国国民の交流を飛躍的に強化する」と述べた。「私が適切な時期に訪中し、習近平国家主席にもできるだけ早い時期に日本を訪問していただく」として、日中関係を新たな段階へと押し上げていくと明らかにした。「中国と協力し、増大するアジアのインフラ需要に応えていく」とし、中国の「一帯一路」事業に協力するという考えも示した。安倍首相は昨年の演説では中国より韓国を先に言及したが、今年は順番が反対だった。

 安倍首相は、改憲については「各党が憲法の具体的な案を国会に持ち寄り、憲法審査会で議論を深め、前に進めていくことを期待する」とし、改憲に向けた意志をより明確に示した。彼は施政演説に先立って開かれた自民党議員総会でも「いよいよ実現の時を迎えた」とし、改憲に対する強い意欲を示した。

 安倍首相は演説で「年末まで防衛大綱の見直しを進める」として、軍事力の増強に向けた意欲も示した。北朝鮮ミサイル迎撃のための陸上型イージス(イージス・アショア)の導入だけでなく、スタンド・オフ・ミサイルを導入する計画を明らかにした。スタンド・オフ・ミサイルとは長距離巡航ミサイルを意味するものと推定される。

 安倍首相は今年が明治維新150周年という点を強調し、山川健次郎や豊田佐吉のような明治時代の人物たちの発言を主要に紹介した。明治維新が日本の輝かしい歴史という点を強調し、これを改憲の必要性につなげる論理だ。

東京/チョ・ギウォン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

バッハIOC委員長は「南北女子アイスホッケー単一チームのエントリーを35人に増やしたことはIOCとしてはきわめて例外的な決定だった。しかし、これが真のオリンピック精神であり友情の精神」と明らかにした。

2018-01-22 | ピョンチャン冬季オリンピック

女子アイスホッケー、北から3人出場…早ければ今月末にも合同練習

登録:2018-01-21 10:31 修正:2018-01-21 12:50

IOC北アイスホッケー選手12人参加確定 
北12人・南23人合計35人で単一チーム構成 
サラ・マレー監督「来るなら早く来い」 
2月4日評価試合、2月10日五輪本戦競技

20日、スイスのローザンヌにある国際オリンピック委員会(IOC)本部で開かれた南北オリンピック参加会議に参加した韓国と北朝鮮の代表団がIOC関係者らと会議前に団体撮影をしている=ローザンヌ/聯合ニュース

 2018平昌(ピョンチャン)冬季五輪に出場する北朝鮮女子アイスホッケー選手たちが早ければ今月末から韓国で合同練習をすることになる。

 トーマス・バッハ国際オリンピック委員会(IOC)委員長の主宰による南北のオリンピック委員会と平昌オリンピック組織委員会の4者会議での合意により、北朝鮮選手12人は南北単一チーム練習のために近く韓国に来ると見られる。

 この日の4者会議では、北朝鮮のアイスホッケー選手が2月1日に韓国に来ることになった。だが、韓国女子アイスホッケー代表チームを率いているサラ・マレー監督は「早く合流するほど良い」という意思を明らかにした状況だ。これに伴い、北朝鮮選手の合流が今月中に早まる可能性がある。

 マレー監督は、南北単一チームの総監督として北朝鮮の選手たちを点検しなければならない。北朝鮮選手12人と韓国選手23人の35人で単一チームが構成されるが、実際に競技に出る北朝鮮選手は3人とすることに調整された。ト・ジョンファン文化体育観光部長官は「北側は5人の選手を実戦に出すことを希望したが、私たちが3人に制限した」と明らかにした。

 単一チームは五輪B組(韓国、スイス、スウェーデン、日本)に属しているが、チームエントリー(35人)とは異なり、競技エントリーは他国との公平性のために22人に限定されている。マレー監督は実際の五輪本選競技に配置する北朝鮮選手3人を競技ごとに選ぶものと見られる。これに先立ってマレー監督は「北朝鮮選手2~3人ならばOKだ」と明らかにしたことがある。また、20人のフィールドプレーヤー選手を5人ずつ4組に分けて、1分間隔で投じるアイスホッケーの特性上、北朝鮮選手たちを4組に配置する可能性がある。マレー監督は「北朝鮮選手のうち5人程度は知っているが、彼女たちの能力が1~3組に入る程ではない」と語った。

 北朝鮮の選手たちが合流する場合、南北単一チームの練習場は鎮川(チンチョン)選手村になる。単一チームは2月4日のスウェーデンとの評価試合を準備していて、2月10日からは五輪B組スイスとの最初の競技が予定されているだけに、北朝鮮選手たちがはやく合流することを願っている。

 大韓アイスホッケー協会の関係者は「少しでも早く北朝鮮の選手たちが来なければならない。そうすればマレー監督にも少しでも多く見る時間がある」と話した。

 一方、バッハIOC委員長は「南北女子アイスホッケー単一チームのエントリーを35人に増やしたことはIOCとしてはきわめて例外的な決定だった。しかし、これが真のオリンピック精神であり友情の精神」と明らかにした。

キム・チャングム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

チェ・ヘギョン運営委員長は「南北交流の接触面を広げること自体が意味のある時期」だとしたうえで、「北側の関係者に会う機会が生じることを期待している」と話した。

2018-01-21 | ピョンチャン冬季オリンピック

南北が共に「金剛山舞台」へ…文化・宗教・市民社会の民間交流の突破口に

1月末~2月初めの間に1日の日程で開催 
 
金剛山文化会館で行われる可能性 
伝統公演・詩の朗読など披露される見込み 
23~25日、現地点検後に日程を確定

ト・ジョンファン文化体育観光部長官(右端)をはじめとする韓国代表団が今月18日午後、「南北オリンピック参加会議」に出席するため、国際オリンピック委員会があるスイス・ローザンヌに向けて出国している=仁川空港/共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 南北が平昌(ピョンチャン)冬季五輪(2月9~25日)を祝う合同文化行事を五輪開幕前に、金剛山(クムガンサン)地域で開くことで合意したことで、行事の性格と内容に関心が集まっている。特に、政府が文化界はもとより市民社会と宗教界の関係者まで参加させる意思を表明しており、今回の行事を機に南北民間交流の扉が開かれる可能性が注目される。

 18日、統一部内外の説明を総合すると、演奏会と詩の朗読など文学行事をまとめた総合芸術公演で用意される今回の金剛山行事は1月末から2月初めの間に行われるものとみられる。これに先立ち、チョン・ヘソン統一部次官は17日の南北実務会談を終えた後、「オリンピックの開幕が間近に迫った時期には様々な関連行事があるため、(合同文化行事は)それより少し先に開催する」と述べた。

 南北は金剛山で何度も共同行事を進めた経験がある。2002年10月には南と北、海外から集まった女性約700人余りが金剛山で「6・15共同宣言実践と平和に向けた南北女性大会」を開き、合同芸術公演と手芸・美術展示会などの文化行事を開いた。2003年2月には金剛山陸路観光のテスト事業を祝う詩の朗読と南北声楽家の公演も開かれた。また、2006年4月には尹伊桑(ユン・イサン)平和財団創立1周年を記念する音楽会が開かれた。

 行事の内容について政府関係者は「民謡などの伝統様式の公演をはじめ、詩の朗読のように早く準備できるプログラムが組まれる可能性が高い」と伝えた。詩の朗読の場合、ト・ジョンファン文化体育観光部長官が詩人であるうえ、これまで南北交流イベントでよく登場しただけに、採択される可能性が高い。南北統一を念願した芸術家の故尹伊桑氏の作品が上演される可能性もある。

 具体的な日程は23~25日、南の先発隊が北朝鮮入りし、現地施設を点検した後、南北協議を経て確定される見通しだ。現在としては金剛山温井閣周辺に定着した金剛山文化会館が公演場として活用される可能性が高い。1999年2月に完工されたこの建物は620席の公演施設で、金剛山観光が盛んな時に、平壌モランボン巧芸団の公演場として活用された。

 金剛山地域の宿泊条件などを考慮し、政府は今回の行事を「日帰り」にすることを北側に提案した。従って韓国側の参加団の日程は、以前「金剛山日帰り観光」に準じて作成されるものと見られる。行事前日夜、江原道高城(コソン)で1泊した後、早朝東海(トンヘ)線南北出入事務所を経て、金剛山地域に入り、行事を終えて帰ってくる方式だ。

 チョン・ヘソン次官は「行事に参加する対象は、文化・芸術団体の関係者、スポーツ界の関係者、市民・社会団体、宗教界の関係者らになるだろう」と明らかにした。今回の行事が停滞していた南北民間交流のきっかけになり得るということだ。

 57の民間対北朝鮮支援団体で構成された対北朝鮮協力民間団体協議会のチェ・ヘギョン運営委員長は「南北交流の接触面を広げること自体が意味のある時期」だとしたうえで、「北側の関係者に会う機会が生じることを期待している」と話した。

チョン・イナン、キム・ミヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

■南北高官級会談定例化推進 ■南北対話、朝米対話の好循環推進

2018-01-20 | ピョンチャン冬季オリンピック

韓国統一部「平昌を契機に南北高官級会談の定例化を推進」

新年業務報告 
統一部「対北朝鮮人道支援持続」 
外交部「朝米が対話することに集中」 
国防部「3月までに服務短縮計画樹立」

李洛淵首相(中央)が今月19日午前、ソウル世宗路の政府ソウル庁舎別館で「外交・安保状況と南北関係の改善」をテーマに開かれた第2回政府合同業務報告を主宰している/聯合ニュース

 政府が平昌(ピョンチャン)冬季五輪を契機に作られた南北対話局面の動力を維持するために、高官級会談の定例化を推進する。また、南北対話が北朝鮮核問題の解決のための朝米対話につながるよう、外交力を集中する方針だ。朝鮮半島の安定と平和のための外交・統一分野“ロードマップ”が具体化している。統一・外交・国防など5部署は19日、ソウル世宗路(セジョンノ)の政府ソウル庁舎別館で、イ・ナギョン国務総理にこうした内容の年頭業務報告をした。

■南北高官級会談定例化推進

 統一部はこの日の業務報告で、南北の懸案に対する包括的議論のために高官級会談の定例化を推進すると明らかにした。また、平昌冬季五輪を契機に、北朝鮮の高官級代表団が南を訪問すれば、南北接触を通じて南北関係の改善と非核化対話条件の造成など、朝鮮半島の平和定着のための協議に乗り出すことにした。南北がすでに合意した軍事当局会談と離散家族対面行事のための赤十字会談などの分野別会談も推進していく方針だ。統一部はまた、脆弱階層のための対北朝鮮人道支援も持続的に推進し、生活密着型脱北民支援体系を構築し、2月中に政策方案を発表する予定だ。

■南北対話、朝米対話の好循環推進

 外交部は「北朝鮮と米国を対話プロセスに編入させることに集中し、南北対話と朝米対話間の好循環(がなされるように)推進する」と報告した。「南北対話と朝米対話を核心軸」として、今後本格的な非核化対話に入るという構想だ。また、米国を説得して「韓米中3者協議も推進」する。中国とはあらゆる分野で交流・協力を回復し、実質的な戦略的協力パートナー関係に発展させることが目標だ。また日本とは、日本軍「慰安婦」問題など過去の問題を管理・解決し「シャトル外交」の復元など実質協力を強化すると報告した。新南方政策・新北方政策を実現し、外交の多角化も続けると外交部は明らかにした。

■米戦略併記兵備拡大・PSI訓練参加

 国防部は業務報告で「北朝鮮の核・大量殺傷兵器(WMD)脅威の抑止および対応能力強化のために、米国の戦略兵器の定例的展開および配備拡大方案を講じる一方、実質的な抑止および対応である合同演習を強化」すると明らかにした。また、米戦略司令部の仮想弾道ミサイル防御演習である「ニンブル・タイタン(Nimble Titan)ウォーゲーム」への参加方針を初めて明らかにし、7月には大量殺傷兵器拡散防止構想(PSI)訓練にも参加する方針だ。南北軍事会談と関連して、国防部高位関係者は「いつでもできるように準備は終えた」として「北側の参加にともなう軍事的通行保障、あるいはこれを妨害しかねない軍事境界線上の緊張緩和の二つを目標にする」と説明した。国防部はまた、2022年までに軍兵力を50万人水準へと段階的に縮小し、21カ月(陸軍)の軍服務期間を段階的に18カ月に短縮する内容を含む「国防改革2.0」基本計画を3月までに樹立することにした。

キム・ジウン、チョン・インファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

外交部高官は「現在、20カ国余りの首脳級の外賓が(五輪期間中に)訪韓するため、首脳外交の準備を徹底し、平昌を朝鮮半島平和構築の拠点にする」と述べた。

2018-01-19 | ピョンチャン冬季オリンピック

平昌を「平和の五輪」に 米朝対話に外交力集中=韓国政府

2018/01/19 10:28

【ソウル聯合ニュース】韓国政府は19日、李洛淵(イ・ナクヨン)首相に行った業務報告で、平昌冬季五輪を機に北朝鮮と米国が対話に乗り出すよう、外交努力を集中する方針を示した。

 

業務報告に出席した李首相=19日、ソウル(聯合ニュース)
業務報告に出席した李首相=19日、ソウル(聯合ニュース)

 業務報告には統一部や外交部、国防部、文化体育観光部、国家報勲処が参加した。

 業務報告では平昌五輪に北朝鮮が参加することを受け、開催成功に向けて万全の準備を進める一方、国際社会と共に朝鮮半島の平和構築のため最善を尽くす方針を示した。

 外交部高官は「現在、20カ国余りの首脳級の外賓が(五輪期間中に)訪韓するため、首脳外交の準備を徹底し、平昌を朝鮮半島平和構築の拠点にする」と述べた。

 国防部は五輪の安全のため、対テロ作戦・警備支援などを行う。五輪に3744人、パラリンピックに2251人を投入する方針だ。

 統一部は平和五輪の構想を実現し、南北関係の発展と平和定着のための対話・協力を続けるとして、「南北対話が続き、南北関係の改善と朝鮮半島平和の転機にする」と強調した。

kimchiboxs@yna.co.kr


文大統領は当時、「(平昌を)平和五輪にできれば、南北関係を解決するもう一つの手がかりになるだろう」と強調した。

2018-01-18 | ピョンチャン冬季オリンピック

[ニュース分析]「金剛山・馬息嶺」…文大統領の「平和構想」が現実化

登録:2018-01-18 04:58 修正:2018-01-18 06:49

南北、金剛山一帯で五輪文化祭 
今月下旬、馬息嶺スキー場で合同訓練 
文大統領大統領選挙候補当時の「5大構想」の内容 
分断された北側地域の開放に“象徴性” 
 
金正恩委員長力を入れた「馬息嶺スキー場」 
平昌五輪を機に世界に披露

馬息嶺スキー場でスキーを楽しむ北朝鮮の人々/聯合ニュース

 南北が17日、平昌(ピョンチャン)冬季五輪への北朝鮮代表団の派遣問題をめぐる次官級実務協議で合意した「金剛山(クムガンサン)南北合同文化行事」と「馬息嶺(マシクリョン)スキー場での南北スキー選手合同訓練」は、平和五輪を象徴する前例のないイベントとして記録される見通しだ。金剛山と馬息嶺スキー場はいずれも分断された江原道の北側地域に位置しているという点も象徴的だ。

 金剛山合同文化行事は、南北が平昌五輪前の文化行事を共に準備し、金剛山の舞台で披露するものだ。馬息嶺スキー場の利用は、平昌五輪の開幕前に南北スキー選手たちが馬息嶺スキー場で共に訓練できるよう、北側が開放する形になるものとみられる。南側は、馬息嶺スキー場の施設点検などに向けて、1月23日から25日まで先発隊を派遣することで合意しており、南側スキー選手団の訪朝はその直後になるものとみられる。

 金剛山での前夜祭と馬息嶺スキー場の活用問題は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が大統領選挙を控えた昨年4月、江原道地域遊説の時、チェ・ムンスン江原道知事との面会で明らかにした「平昌平和五輪5大構想」に含まれていた内容だ。文大統領とチェ知事は、北朝鮮選手団の参加のため、国際オリンピック委員会(IOC)との協議▽金剛山陸路を通じた北朝鮮選手団の参加▽北朝鮮の冬季スポーツ・インフラの活用案の協議▽北朝鮮応援団の束草(ソクチョ)港への入港▽金剛山温井閣一帯で五輪前夜祭の開催などを主要内容として掲げた。文大統領は当時、「(平昌を)平和五輪にできれば、南北関係を解決するもう一つの手がかりになるだろう」と強調した。

 これに先立ち、昨年1月にも文大統領は江原道を訪問し、「北朝鮮の金剛山ホテルや馬息嶺スキー場などを宿舎や訓練施設として活用し、金剛山でも同時に前夜祭を開催すれば、世界の注目を集められるだろう」と述べた。金剛山での共同行事は、文大統領が長い間暖めていた構想だという。ただし、チョン・ヘソン統一部次官は「今回の金剛山での行事は1月末から2月初めの間で、平昌五輪開幕式(2月9日)が間近に迫った時期に行われるものではないと思っている」と述べた。

 南北スキー選手たちが共に練習する予定の馬息嶺スキー場は、2013年12月31日に開場した。当時、「朝鮮中央通信」は「スキー走路の数と総延長の長さにおいて世界的な規模であり、自然と調和しており、山奥の情趣を味わえるホテルやスキーレンタル施設、宿舎の建物、直昇機(リフト)着陸場などが最上級のレベルで構成された馬息嶺スキー場は、体育や観光、休息に必要な条件を完璧かつ立派に備えている」と報じた。

 馬息嶺スキー場は、北朝鮮が金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の最大の功績の一つに挙げるものだ。金委員長は元山(ウォンサン)を観光特区に開発するため、現地の葛麻(ガルマ)飛行場を新しく改修する一方、夏季には松涛園(ソンドウォン)・明沙十里(ミョンサシム二)など海水浴場を、冬には馬息嶺スキー場を観光客が利用できるようにする案を推進してきた。チョン・ヘソン統一部次官は同日の記者会見で「馬息嶺スキー場に行く選手は国家代表ではなく、スキー協会が先発した力量のある選手を派遣することになる」と説明した。

 青少年期をスイスで過ごした金委員長は、スキーなど冬のスポーツに人並みならぬ愛情を持っていることで知られる。彼はスキー場の建設当時、数回現場を訪れ、工事を督励した。北朝鮮当局は工期の短縮に向けて「馬息嶺速度」という言葉まで作り出した。これまであまり知られていなかった馬息嶺スキー場が、平昌五輪をきっかけに世界に本格的に披露される。

キム・ジウン、チョン・イナン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )