ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
当ブログの記事をコピーした、怪しいサイトにご注意ください。

相棒シーズン13 第9話「サイドストーリー」

2014-12-18 00:00:42 | 相棒シリーズ
相棒シーズン13 第9話「サイドストーリー」


「ストーキングの末に殺した犯人に、怒りを禁じえません」
 こちとらそんな手の平返しの報道に、苦笑いを禁じえませんでした。冒頭では「痴情のもつれ」だの「2つの顔がありました」だのと報道していたのに、事件解決後には夢を叶えるために頑張っていた女性として取り上げるこの有様。いくら真実の報道とはいえ、こうもクルッと手の平を返すとは。こういったのがテレビの中だけでありますように・・・

 さて今回は事件の本筋である介護士殺人事件から少し離れた、とある家庭の介護問題というサイドストーリーが描かれていました。介護に疲れて放棄していた息子と、例え介護を放棄されようとも息子をかばい続けた母親の物語。カイトには、何故佳枝がそこまでして茂樹をかばいたかったのかは分かっていませんでした。おそらく、事件同様、複雑な理由なんて何一つ無いと思います。「親子だから」。ただそれだけの、とても単純な理由でしょう。子を思う母の気持ちを知った茂樹の「ごめんよ」は、大人から大人への謝罪、「ごめんなさい」は子から親への謝罪に聞こえました。同じ謝る言葉ではありますが、口調によっては大人の言葉にも、子供の言葉にも聞こえるから不思議です。
 カイトも「死命」の際に峯秋と親子であるということを受け入れて一歩踏み出そうとしていましたから、もう少しだとは思うのですが。

 物語の本筋を見ていくべきなのに、「昼は介護で夜はキャバクラで働いていた」というわき道ばかりに目をつけ、おまけにその表面だけなぞって本筋を見ようともしない。報道されたことを真に受けて実家まで特定して・・・一体何のためにそんなことをしているのでしょう。正しいことをしているつもりなのでしょうか?
 
 サイドストーリーばかりに目を向けていては、事件の本筋を見抜くことは出来ない。しかし、サイドストーリーにこそ重要なヒントが隠されている場合もある。今回は小宮山家の物語を紐解かなければ、奈々の身に起こった真実にたどり着くことは出来なかったでしょう。とかく右京さんは些細なことを気にかけます。スーパーのレシートとノートのレシピを見て、その料理を実際に作ってみよう!だなんて、右京さん以外では到底思いつかない捜査でしょう。しかしそんな捜査の甲斐あって、量とカロリーが多いということに気づき、栄養不良だという事実と合わせて介護放棄の真実にたどり着く。サラッと語られるようなサイドストーリーも見逃さない右京さんでした。
 もちろん、伊丹さんたちの本筋の捜査によって浪岡が池袋にいたことも判明したわけですから、本筋が重要だということも伝わってきます。捜査一課は本筋から、特命係はサイドストーリーからそれぞれ事件を解き明かしていく。そんな関係が見えた話でした。

 次回は正月SP!早くも仲間さん再登場か・・・どう動くのか楽しみでもあり怖くもあります。
コメント