今日も一期一会

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本好きholyの覚え書き的日常のあれこれ

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19年目のholyのブログをそのまま残します。 同じ時は二度とやって来ない。これからも毎日を「一期一会」の心で過ごします♪

鼎談 がいなもん!暁斎と武四郎!

2024-04-22 | アート
静嘉堂文庫美術館で開催中の展覧会「画鬼 河鍋暁斎 x 鬼才 松浦武四郎」を観てきました。
一番の目的は「鼎談 がいなもん!暁斎と武四郎!」で、3人の専門家のお話を伺うこと、
そのために登壇者のお一人の河治和香さんの『がいなもん 松浦武四郎一代』(小学館)
を読んで松浦武四郎について勉強していきました!
 
今年初めに映画『ゴールデンカムイ』を観て、アイヌの方々について注目していました。
この映画、とても面白かった!早く続編が見たいです!!(ありますよね?)

美術館隣のホールで鼎談(ていだん:3人で話し合うこと)は公開され、満員です!
登壇者は小説『がいなもん 松浦武四郎一代』の著者で幕末明治文化に詳しい河治和香さん、
武四郎研究の第一人者で松浦武四郎記念館館長の山本命さん、
そして静嘉堂美術館館長の安村敏信さんです。
 
松浦武四郎と言えば明治初期に蝦夷地を6度探査し、北加伊道(北海道)の名前を考案し、
アイヌ民族・アイヌ文化の研究・記録に努めた方として知られていますが、
江戸の住まいでは日本画家の河鍋暁斎とも近しい仲であったのです。
小説では、「がいなもん(松阪弁で人並外れたスゴイ人)」でユニークな武四郎と、
「画鬼」とも呼ばれた河鍋暁斎の交流が、幕末・明治期の混乱の中に描かれ、
歴史上の人物も「風変わりな二人のおじちゃん」として身近に感じました。
鼎談では登壇者による二人の人物像が楽しく語られ、あっという間の1時間半でした。

展覧会には、古物収集家としても知られた武四郎の数々のコレクションが!
 
各地で収集した古代からの勾玉や玉などを繋げた「大首飾り」肖像写真でも着用。 
芸術家や文士など著名人に書や絵の寄せ書きがある洋傘、髑髏の絵は暁斎です。
 
「釈迦涅槃図」のパロディのような《武四郎涅槃図》を河鍋暁斎に依頼しています。
8本の沙羅双樹ではなく松の木の下には大首飾りをつけ昼寝中のような微笑みの武四郎、
取り囲むのは死を悼む人や十二支の動物たちではなく、大事なコレクションの数々、
空から駆けつける摩耶夫人の代わりには、浮世絵の遊女などの姿が見られます!

北海道の地名9,000を収集し、10,000㎞を踏破、多くのアイヌの言葉も拾い集めました。
制作に携わった「北海道国郡全図」、その文字の細かさにビックリです!
 
吉田松陰、勝海舟、坂本龍馬等、幕末の志士や知識人、文人たちとの交友もあったとは。
三重県松阪市出身、同じ出身地として歌手のあべ静江さんがゲストとしておいででした♪
お久しぶりにお見掛けしましたが、ヒット曲「みずいろの手紙」が懐かしいです!
同館所蔵の、国宝《曜変天目》にもまた会え、いつ見ても神がかり的に美しい☆

追悼 リサ・ラーソン氏

2024-03-13 | アート
人気の猫キャラクター「マイキー」や動物などをモチーフにした陶芸作品で知られる、
スウェーデンの陶芸家、Lisa Larson(リサ・ラーソン)さんが、
3月11日にお亡くなりになったことを新聞で知り、とても残念に思っています。

以前から彼女のとぼけたような愛らしい動物たちの陶芸作品やデザインが好きで、
家にもデザイン物がいくつかあります。
冒頭画像は、新潮文庫が行っていた「Yonda?Club」というプレゼント企画で頂いた、
Yonda?君というキャラクターをリサ・ラーソンデザインがデザインした陶器製のパンダ。
裏にはちゃんとリサ・ラーソンさんのサインが入っています。

「Yonda?Club」とは新潮文庫のカバーの末尾に付いていた応募マークを集めると、
ポイント(枚数)に応じてもれなく景品がもらえる嬉しいサービスで、
1998年から15年間にわたって実施されていました。
家に大量にある新潮文庫で、ブックカバー、トートバッグ、マグカップ、パンダ人形、
時計などいろいろいただきました。
画像のリサ・ラーソンの陶器製パンダは程よい大きさで、つるんとした手触りも良く、
動物好きの一番上の孫の大のお気に入り、家に来るといつも遊んでいました。
 
友人たちと益子陶器市へ行き、ラーソンさんが益子焼とコラボした作品展示&販売へも行きました。
この時、私は夢中になり過ぎてしまい友人たちに迷惑をかけしてしまったような。。。
代表作品に白と黒の猫ちゃんがあり、飼い猫の亡きポムと愛猫チコちゃんのようで、
長い間ずっと気になっているので、これを機会に!?!

愛らしい動物たちの作品で世界中の人々を楽しませて下さりありがとうございました。
謹んで哀悼の意を表し、ご冥福をお祈りいたします。
合掌

展覧会 「本阿弥光悦の大宇宙」

2024-03-10 | アート
東京国立博物館(トーハク)での展覧会「本阿弥光悦の大宇宙」
会期終わり近くになって、やっと行って来れました!
終わり際なので、結構な人混みです。

本阿弥光悦(ほんあみこうえつ・1558〜1637)は戦乱の時代に生き、
さまざまな造形にかかわり、革新的で傑出した品々を生み出した天才です。
そのマルチな才能の数々を直に見ることが出来、感激しました!

刀剣:重要美術品「短刀 銘 兼氏 金象嵌 花形見」
法華経信仰:重要文化財「紫紙金字法華経幷開結」
書画:重要文化財「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」13.5m!
漆芸:国宝「船橋蒔絵硯箱」 重要文化財「花唐草文螺鈿経箱」 重要文化財「舞楽蒔絵硯箱」
陶芸:重要文化財「黒楽茶碗 銘 時雨」 重要文化財「赤楽茶碗 銘 加賀」 重要文化財「赤楽兎文香合」

どれか一つのジャンルだけでも秀でるのは大変なことなのに、
手がけたことのすべてが国宝・重要文化財級とは!恐れ入りました。
展示物は書がとても多く、書道をされている方はとても興味深いと思います。
楽しみにしていたのは13.5mもの長さの「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」、
飛び、舞い降りる鶴がコマ割りのように描かれていて、映像に流したらアニメーションです。
三十六歌仙をしっかり覚えていけばよかったと後悔しました。

途中に最先端のスキャナー、フォトグラメトリ技術を駆使して制作された、
超高精細の3DCG「8K映像」があり、そこだけ撮影可でした。
 
こちらは重要文化財「黒楽茶碗 銘 雨雲」12年前にも見たことがありました。
展示室で見たのではでは気が付かなかった部分があり、また戻って見たりしました。

久し振りにコースランチをいただきながら、友人とお喋りを楽しみました♪
 
都内での楽しく充実した早春の一日でした。

建立900年 特別展「中尊寺金色堂」

2024-01-23 | アート
今日は仕事がお休みだったので、今年初めて都内へ行ってきました。
お目当ては、東京国立博物館(トーハク)で今日から開催の展覧会、
「建立900年 特別展『中尊寺金色堂』」
今年初の展覧会♪ 平日の上野は空いていました。

天治元年(1124)に建立された中尊寺金色堂、その建立900年記念しての特別展です。
世界遺産にも登録されている平泉の中尊寺金色堂へは何回か行ったことがあり、
一番最近の訪問は5年半前の秋でした。
会場に入ると、8K画像データを使った超高精細CG(8KCG)の原寸大の金色堂映像が、
7m×4mの大型ディスプレイ上にが再現され、引き込まれるような迫力に圧倒されます!
そして、堂内中央に設置された須弥壇に安置される国宝の仏像11体が会場に来ていて、
中尊寺では遠くからしか見られない仏像がすぐそばで見られるのは又とない機会、
光背がなかったので、思っていたよりは小さいような気がしました。
その他、金色堂内を荘厳していた工芸品の数々や、
昭和37年から行われた昭和の大修理の際に作成された金色堂5分の1の縮尺模型、ピカピカです☆
 
同じく本館2階では、複製された螺鈿の須弥壇や金銅迦陵頻伽文華鬘も。
 
螺鈿細工が大好き、虹色に輝いていてとにかく美しい!!

中尊寺金色堂の世界にどっぷり浸った後、本館で開催されている数々の催し物へ。
まずは、毎年1月に開催される干支にちなんだ美術品を集めた恒例の
「博物館に初もうで 謹賀辰年(きんがしんねん)―年の初めの龍づくし―」
12年前にも辰年生まれの娘と一緒に龍尽くし展覧会を見に行っています。
十二神将立像(辰神)重要文化財 京都・浄瑠璃寺伝来 鎌倉時代・13世紀
 
龍涛螺鈿稜花盆 重要文化財 中国 元時代・14世紀
お正月らしい華やかな美術品も♪
色絵月梅図茶壺 仁清、「仁清」印 重要文化財 江戸時代・17世紀
 
源氏物語蒔絵源氏箪笥 漆芸品 江戸時代・17~18世紀

「茶碗 茶の湯を語るうつわ」展もやっており、
「登承天万仏閣偈」 北礀居簡筆 重要文化財 中国 南宋時代 など盛りだくさんでした!
 
今日は、このトークイベントがありとても楽しみにしていました♪
中尊寺貫首の奥山元照による『金色堂建立900年に寄せて』のメッセージ、
中尊寺釈尊院住職・岩手大学客員教授の菅野成寛氏による講演『東アジアの仏教文化と中尊寺金色堂』
金色堂の中の須弥壇に奥州藤原氏四代がミイラ化して今も眠るという謎、
日本では他に類を見ない金色堂の意味するものとは、等、とても興味深かったです。

今日は予定がいろいろあったので、在来線の遅延を恐れて上越新幹線で上野駅まで行きました。
ちょうど10時ごろに着くと、駅のホームに降りた時に「停電により運休しております…」
のアナウンス、ニュースを見ると一本遅い新幹線に乗っていたら間違いなく途中で止まっていました!
帰りには復旧していると思い「お茶する?!」という話になりましたが、
心配なので取り敢えず上野駅に行くと終日運休ということで、慌てて在来線に。
在来線の到着駅から、朝、車を停めた新幹線駅へ(とても離れている!)の
シャトルバスにも奇跡的に乗れて、大きな影響も受けず無事に帰って来られました。
復旧作業中に大変なケガをされた方がいらしたようで、その方の容体が心配です。。。

岩合光昭写真展 「こねこ」

2024-01-07 | アート
近隣のデパートで岩合さんの写真展が開催中なのを知り、行ってきました!

車での道すがら、熊谷市の龍泉寺に参拝される方々の渋滞にはまってしまいました。
道路を挟んでの両方の駐車場には先日のアウトレットと同じくらい多くの車、
「関東で唯一、厄除けと開運のご利益を同時にいただける「日本の厄除け開運本山」」
だそうで、全国最強開運お守り10選で龍泉寺の「大開運守」が1位に選ばれたそうです。
初詣大祈願祭の人出は今年は70万人になりそうなのだとか!
子どもの頃、友達と自転車で遊びに行っていた頃には、そんな感じではありませんでしたが…

岩合さんの写真展へ行くのは、「世界ネコ歩き」「ネコライオン」「ねことじいちゃん」
に続いてこれで4回目。
動物への尊敬、愛情あふれる写真にいつも心が癒されます。
その中でも岩合さんがライフワークとして撮影を続ける最も身近な動物“ネコ”、
これまでに出会った世界各地域の“こねこ”たちに焦点を当てての写真展です。
愛くるしく元気いっぱいに暮らす世界各国の“こねこ”、
その日々の冒険が約150点の作品で楽しめ、その可愛らしさに誰もが思わず笑顔に♪
猫って、とりわけ子猫って、どうしてこんなに可愛いいの!?と悶絶する私。

しかも、今日は岩合光昭さんによるトークショー&サイン会が開催されるのです!!
前回は入場券・整理券とも開店と同時に無くなったので入場するまでハラハラでした。
岩合さんはタレントネコ「ベーコン」と一緒に登場して下さいました。
ベーコンはTVドラマ『ようこそ、わが家へ』映画『ねことじいちゃん』主演、
岩合さんの写真集『吾輩はねこである 名前はベーコン』もあり、仲良さそうでした。
岩合さんは「明けましておめでとう、と大きな声で言いにくい新年になってしまいました。」
とまずお話されました。
そして遠く離れた私たちが出来るのは経済を回して日本を元気にしていくこと、とも話されました。
岩合さんが一番大切だと思っているのは「笑顔」だそうです。
それから、動物に写真を撮らせてもらう時には、まずは動物たちに挨拶し、
次に心から動物を褒めて、そして「ありがとう」と感謝の言葉をかけるとのことでした。

その場で写真集を買った方、大行列の全員に(!)1人3冊までサインして下さいました。
私は2冊購入、動物好きで獣医になりたい孫くんへの誕生日プレゼントに『こねこ』と、
30年近く前に住んでいたベルギーで撮影された猫が載った写真集『世界ネコ歩き』。
 
我が家の愛猫チコちゃん似の白猫が使われたチケットホルダーも買いました。
トークの中に22歳の猫の話があったので、
「我が家にも21歳になった白猫が元気に暮らしています。」とお話すると
「それはスゴイですね。頑張って!」と笑顔でおっしゃってくださいました。
テレビでお見掛けする通り、穏やかで温か、優しい笑顔が素敵な岩合さんでした。

デパート入口には能登半島地震への募金箱が置いてあり、
大谷選手にははるか遠く及ばない金額ですが、支援の心として募金させていただきました。
多くの方が次々と募金されていて、みなさん心を痛めているのですね。

恵比寿での週末

2023-12-03 | アート
この週末は、霜で庭一面が真っ白になった氷点下の寒い朝でした。

久し振りに会う友人と、恵比寿での楽しい休日を過ごしました♪
お互いにいろいろあって、会う約束が何回かキャンセルになってしまい、やっと8か月ぶりに!
まずは、予約してもらっていた一軒家で久しぶりのフレンチです。
路地を入った住宅街の中にあるこじんまりした一軒家レストランなので温かいおもてなしで、
アミューズ・アントレ・スープ・メイン・デザートと全5品の本格フレンチにも大満足でした。
 
 
久し振りに会ったので、この8ヶ月のいろいろを話し、おしゃべりや笑いが止まらない!

お腹も満たされたので、歩いてすぐの「山種美術館」へ。
いつか行きたいと思っていた近現代の日本画コレクションで有名な美術館で、
開催中なのは特別展『癒やしの日本美術 ―ほのぼの若冲・なごみの土牛― 』。
辛いニュースが多く慌ただしい毎日ですが、タイトルからほっこり心が癒されそうです。
伊藤若冲 の《伏見人形図》や《布袋図》(冒頭画像)、長沢芦雪 の《菊花子犬図》など、
ゆるくてかわいい、ユーモアあふれる作品の数々に心が和らぎます。
優しく包み込まれるような自然を描いた川合玉堂の作品や、上村松園の美人画も素敵♪
この美術館は程よい広さで、これくらいの規模の展覧会が疲れなくて良くなってきました。
 
美術館併設のカフェで、和菓子と抹茶でひと休み&さらにおしゃべりが続き。。。

この時期に恵比寿に来たら、絶対にここへ行きたいですよね☆
 
恵比寿ガーデンスプレイスは老若男女たくさんの人でごった返していました!
今年もバカラのシャンデリアを見られて楽しく大満足の休日、友人に感謝です。

展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」

2023-11-14 | アート
今日は埼玉県民の日で学校はお休み、この日だからこそ混雑する県外でのイベントへ!
と、前から行きたかった展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」を観に、
栃木県宇都宮市へ初めて行ってきました!

途中、高速道路(助手席)から浅間山の初冠雪が綺麗に見えました♪
 
宇都宮市の郊外にある宇都宮美術館は広大な公園の中にあり、緑あふれる美術館、
埼玉県ナンバーの車が多く、小学生の子どももいっぱいで、皆さん同じこと考えますよね。

9年前にヨシタケシンスケさんの絵本『りんごかもしれない』で「この作家さんスゴイ!」と思い、
その後、サイン会へ行ったり、講演を聞いたり、TVドキュメントを見たりしています。
その数々の絵本のアイデア、デッサン、メモ書き、下絵、原画、等々盛りだくさん、
はがき大の紙に書いた数々のアイデアは10万枚もあり、この中から絵本の素材が生まれるそうです。
 
ヨシタケさん自身が着彩した珍しい試作、でも気に入らずデザイナー着彩が定番となります。
 
学生時代の作品や立体作品
 
みんなを楽しませる数々のオブジェ
 
遊んでいた男の子、ヨシタケシンスケの絵柄トレーナーが可愛らしかったです♪
 
 
お土産は辞書大の図録と中身のわからない「ほしいのでてくるかもしれない」、欲しいの出ました!
 
風も無く気持ちの良い青空が広がる広大な公園、明るく広々とした素敵な美術館でした♪

宇都宮、といったら餃子を食べよう!と餃子通りへ行ったのですが…
 
火曜日定休日のお店が多く、開店していた数少ないお店に30分並んで美味しく頂きました。

すぐ近くの二荒山神社でお参りし、
 
大谷石史料館へ、地下採掘場後は地下神殿のようで神秘的、映画等のロケ地になっているそうです。
 
宇都宮美術館はすべて大谷石で造られていて、旧帝国ホテルでも使われています。
近くには弘法大師の作と伝えられる日本最古の石仏がある大谷寺があり、
 
大谷石の岩山から彫り出した鷹さ27mの摩崖仏「平和観音」も見事でした。
楽しく充実の一日でした♪

展覧会 「堀内誠一 絵の世界」

2023-11-03 | アート
今日は文化の日、ということで絵本の原画展へ行ってきました。
会場は隣県の舘林美術館、県境に近い我が家からは車で1時間ほどで、
広大な芝生と水辺に囲まれ、緩やかなカーブを描くガラス張りの外観が美しい美術館に到着です。
 

見たかったのは展覧会「堀内誠一 絵の世界」、
絵本『ぐるんぱのようちえん』や『たろうのおでかけ』など、多くの人気絵本で知られる絵本作家さん、
我が子や孫たちと何十回、何百回と読んできた有名絵本の原画にワクワクです!
絵本原画は、世界のグリム童話や日本の宮沢賢治などの名作にまで及び、
画風も、使っている画材も様々で、何枚観ても見飽きませんでした。

絵本原画だけではなく若き日の油彩画、パリに住み各国を旅して細やかに描きあげた絵地図、
デザイナーとして、アートディレクターとして雑誌のロゴや、本の装丁、ポスターのデザイン等、
その活躍は多方面にわたっていたことにも驚き、とても多くの作品が展示された充実の展覧会でした!

明るい雑木林の中にある別館は、フランスの彫刻家フランソワ・ポンポンの再現アトリエとなっています。
 
ブロンズ像の「大鹿」はすぐそばで観られ、
オルセー美術館に収蔵されている「シロクマ」の小さい大理石像もありました。(撮影不可)
 
ランチは、広大な庭を望むガラス張りのカフェで生パスタとワッフルを♪

群馬県立館林美術館から多々良沼公園まで、
およそ3㎞に及ぶブナ林の中を抜ける「彫刻の小径」があり、多くの彫刻が立ち並んでいました。
 
周囲7㎞ほどの多々良沼には野鳥が多く、白鳥も飛来するそうです。
風がなく25℃の快晴という気持ちの良い気候のもと、良い一日を過ごしました。

アート・桜・食を楽しむ

2023-03-28 | アート
今日は上野での「アート・桜・食を楽しむ」イベントに友人と一緒に参加しました。
例年の今ごろは桜も綺麗で、暖かくなっているだろうと楽しみにしていたのに、
桜は最早の開花、そして今日はお昼まで雨降りで都心は8度と震えるような寒さでした。

今日のイベントは東京国立博物館(トーハク)内で楽しみます。
ここへはコロナ前の2019年11月に来て以来、4年ぶりです♪
トーハクの職員さんの案内で、まずは冒頭画像の「表慶館」内部へ、
イベント中ではありませんが、ツアーのために開けて内部の説明をして下さいました。
大正天皇の御成婚を記念して明治42年(1909年)に建てられた洋風建築で
インテリアが素敵、イタリアの建物のように大理石でしっかり造られ、
関東大震災でも第2次世界大戦でも被害を受けなかったそうです。

次は本館へ。
見どころや建物の特徴等、知らなかった多くのことを伺いながらのガイドツアー。
館内はほどほどの人出で、外国人の方が以前にも増して多いように思いました。
 
その後、本館の裏に広がっている庭と、その中に立つ「応挙館」へ特別に。
ここは円山応挙の墨画が室内に描かれていることで有名で、
和室に座卓で正座してトーハクの歴史や見所解説を座学で伺いました。
応挙の絵の本物は博物館に収蔵されており、壁や襖の絵はレプリカですが素敵でした♪
そしてお楽しみのお食事&お茶タイム♪
イベント主催ホテルのお花見スペシャルランチ弁当、ボリュームたっぷりでビックリ!
襖を開けて満開の桜を見ながら「ローストビーフがたっぷり♪」と楽しくお食事しました。
 
そして茶道師範によるお茶席、お茶席でのお抹茶はかなり久し振りでワクワク・・・ 
会記もご用意いただき、お道具もご立派なものを拝見させていただき楽しめました。

その後は自由解散となり、友人と庭園を回って桜を楽しんだり、
本館にもう一度入って「博物館でお花見を」企画で展示されている桜の美術品を見たり、
「法隆寺宝物館」へ入って国宝の献納宝物を楽しみました。
 
 
午後にやっと雨がやみ、少し寒さが和らぎ桜を楽しむ余裕も出てきました。
トーハクの中は植物も収蔵品の一部という考え方なので、
桜の種類は多く、すっかり葉桜の木からこれから咲く木もあり楽しめました。
久し振りに会う友人と一日中楽しくお喋り出来て、それも楽しい一日でした♪

歌舞伎座&佐伯祐三展

2023-03-24 | アート
久し振りに歌舞伎座で歌舞伎を楽しみました♪
前から3列目という素晴らしい席♪(友人に感謝♡)

コロナ禍によって、歌舞伎公演は全公演中止→4部制公演→そして今は3部制公演となり、
来月からは従来通りの2部制になるらしいですが、さっと観られた3.4部制も良かったです。

楽しんだのは宇野信夫 作・演出、齋藤雅文 演出の『花の御所始末(はなのごしょしまつ)』
11時からの第1部で40年ぶりに上演されたそうです。
シェイクスピアの戯曲「リチャード三世」に着想を得て、“悪の華”を描いた異色作です。
舞台は足利幕府の室町御所、
太政大臣・足利義満の次男・足利義教が将軍の座を手に入れるべく計略を計ります。
父・足利義満を金閣寺で殺害、嘘の噂で幽閉した兄・義嗣を殺害、
さらに手を結んでいた管領・畠山満家に罪をかぶせて殺害という、跡目争いの果て、
ついに将軍に成り上がったものの、亡霊たちに悩まされ、終には自分も…
というドロドロのお話でした。
目的のためには手段を選ばぬ冷酷非道な男 義教を演じたのは幸四郎さん、
こういう役が実にお上手で合っていると思いました。
芝翫さん、愛之助さん、注目の染五郎さんと、ごく近くでお姿を拝見出来ました♪

平日だったので、客席は3分の2ぐらいの入りで、なかなか元通りにはなりませんね。
今年は歌舞伎座新開場十周年、新しく作られ掛けられていた緞帳は横山大観・画の『霊峰飛鶴』
先日、TV芸術番組で歌舞伎座が特集され、この緞帳の制作過程を興味深く見ました。
 
その後、東京ステーションギャラリーでの展覧会「佐伯祐三 ―自画像としての風景」へ、
入口の大きなポスターは有名な闘病中に描いた「郵便配達夫」これが見たかったのです。
この美術館へ来たのは初めてですが、想像よりもずっと広く100点以上が並びました。
1914年に創建された東京駅のレンガ壁に作品が掛けられている場所もあり、
佐伯が大好きだったパリの街並みを描いた絵にとてもマッチしていました。
建物の輪郭をひと息に描いた太い線、グラデーションで塗りこめられた古びた壁、
そこにポスターの文字や人の細い線が絶妙にマッチして、絵に引き込まれました。
パリの街並みを描いた作品の数々を見て、またパリへ行きたい気持ちでいっぱいに!
残念ながらわずか30歳で夭折してしまい、
もしもう少し絵を描けていたら、異なる画風で更なる境地へと行けたに違いありません。

久し振りに直行直帰ではなく都内を行き来し、好きな世界に浸れた一日でした。