カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

自己治癒するコンクリートとは

2019-11-18 | Science & nature

 自己治癒コンクリートというものが開発されているらしい。コンクリートは練り混ぜるときに、そもそもたくさんの水分を必要とする。この水分が蒸発するなどしてコンクリートが収縮する折に、収縮ひび割れを起こすことが実際上は避けられない問題であるらしい。コンクリートに限らず、木材なんかでも乾燥時にひび割れを起こすが、このような自然現象は避けられないものなのである。そうしてひび割れから水分などが染み込むなどすることと、経年などで劣化してしまうと、強度に対して深刻な問題を起こしていた。
 水分などが入り込むことで自ら膨張して修復のようなことがもたらされることはあるようだが、今回注目するのは、バクテリアを使った自己治癒技術のことである。乾燥時に休眠する性質のバクテリア胞子と栄養分(乳酸カルシウム)をカプセルに入れ、コンクリートに混ぜ込んでおく。コンクリートが乾燥収縮後にできたひび割れから雨水などが染み込んでいくと、バクテリアが胞子を破って活性化する。そうするとバクテリアが栄養分を摂取して石灰石を生み出す性質があるということで、これがひび割れ自体を修復するという仕組みらしい。このバクテリアは修復して乾燥したコンクリートの中で再び休眠し、約200年くらいは再生可能なくらい生きているらしい。また、このバクテリアは人体に対しても害のないものであるといい、まさに一石二鳥のありがたいものなのである。
 コンクリートのような無機質で硬く冷たいイメージのものが、自ら生き物のように修復するというのは、大変に面白いことである。面白いのだが、僕がこれを聞いて思い出したのは、他でもなくターミネーターという映画であった。SFだけれど、破壊されても破壊されても、何度も自ら修復して復活してくるターミネーターという未来のロボットが、何度も襲ってくるというホラー作品でもある。さらに思い出すのは、ジョン・カーペンター監督の「クリスティーン」である。ある種の付き物のある自動車が、壊れても壊れても何度も自己修復して襲ってくるというのもあった。これは、原作があのスティーブン・キングである。怖いけどなかなか面白い作品で、お勧めである。
 というわけで、どういうわけか映画紹介になってしまったが、自己治癒コンクリートには、大きな期待が持てるという話でありました。
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