カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

お勧め音楽映画その2

2016-11-18 | なんでもランキング

 
 はじまりのうた/ジョン・カーニー監督。これは演奏シーンがなかなか映画的に上手いと思う。こんな感じで曲が組みあがっていくんだなというのが、映像的に分かる。もちろん映画的なフィクションはある。でも、やっている人たちは、こんなイメージで曲が出来たらいいといつも思っているはずなのだ。多少ご都合主義なところはあるにせよ、楽しくいい映画ではなかろうか。僕にはちょっと清々しいかな、とは思うけれど。

 暗い日曜日/ロルフ・シューベル監督。これは隠れた名作だと思う。というか映画的に面白い。この曲を聞くと死にたくなるという名曲が生まれるのだが、それにまつわる男女の恋の行方と、戦争や人種を巻き込んだ残酷物語でもある。サスペンス映画としても楽しめる。友情がありながら、恋が絡むととんでもないことが起こる。人間というのは本当に恐ろしいのである。ついでながら出演しているハンガリーの女優さんのヌードも大変に美しい。男が女の人に溺れる感じがよく分かると思う。

 ドアーズ/オリバー・ストーン監督。ジム・モリソンの伝記映画。最初はキャストとしてそんなに似てない(ヴァル・キルマー、すいませんでした)と思っていたが、映画を観ていると本当にモリソンに似ているような気になってくる見事な演技である。アメリカのこともいろいろわかる。面白い人がたくさんいるアメリカというのは、だから強いのかもしれないとも思わせられた。映画としても素晴らしいし、この頃のメグ・ライアンも大変に可愛らしい。

 ところで、ミュージシャンが俳優として出てる映画も数多い。人気者だから当然で、プレスリーなんかが代表か。日本でも加山雄三がいるけど、彼の場合は俳優で歌手かな。
デビット・ボウイ、スティング、ミック・ジャガー。不思議な役どころも多いが、いちおう俳優らしい演技もやっているみたい。日本だと、泉谷しげる、みたいに演技が個性的でなかなか上手い人もいる。彼の詩も凄いんだけどな。他、けっこう活躍している人はいるようだが、ここではそういうのは基本的に割愛する。

 リンダ・リンダ・リンダ/山下敦弘監督。女子高生バンドを描いた青春もの。バンドにはメンバーがいるから、それぞれの事情が絡んだドラマになりやすいのかもしれない。そうして音楽で感情が上手く表現できる類のことってやっぱりあるんだと思う。危機的な状況にありながら、少しの奇跡と若い力いっぱいの頑張りがあって、やっぱり感動してしまうのである。

 青春デンデケデケデケ/大林宣彦監督。四国の観音寺が舞台。原作小説も傑作である。実を言うと、僕自身の青春のバンドの記憶と重なるところが多くて、面白いんだがどうしても泣けてくる。だから涙ながらに観なくてならない作品で、つらいが凄くいい映画だ。四国にも行きたくなるし(いわゆる映画巡礼をしたくなる)友達とも会いたくなる。本当に素直に日本の青春という感じで、素晴らしすぎるのである。今の人がこれを観てバンドをやりたくなるのかどうかは分からないが、少なくとも僕らはこんな風にしてもう一度バンドをやりたい。しかし青春は、二度と戻らないからこそいいものなんでしょうね。
コメント
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