カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

生ビールのサーバーの記憶

2016-11-07 | 掲示板

 雑誌の椎名誠のエッセイをぱらぱら読んでいたら、生ビールの話であった。生ビールを飲んで旨いのはしあわせなことなのだが、気になったのは居酒屋の生ビールのサーバーの清掃の件であった。椎名氏はこれをあまり信用しておられないようで、特に夜中に疲れて適正にサーバーを清掃していない居酒屋がたくさんあるのではないかと考えているようだった。サーバーを毎日掃除しなければ、生ビールが通る管のようなところが汚れたままだったり、残ったビールでカビが発生したりして、まずくなるという。事実そのような生ビールを飲まされた経験などがあるのだろうか。残念な生ビールはごめんだから、内容は一緒である瓶の生などを注文するというようなことが書いてあった。
 僕の学生の頃のことだからかなり昔だが、僕は居酒屋ではないがファミレスでバイトをしていた。その頃にもビールメーカーというか酒屋というか、サーバー用の樽を納入に来る業者さんがいて、そうして持ってくるたびに熱心にサーバーを清掃していた。さらに僕らバイト君たちに対しても、とにかく毎日清掃をしっかりするように注意していった。僕は店を閉める最後の時間帯のバイトが多かったので、当然この指導を受けた。細かい手順まではさすがに忘れてしまったが、これは欠かさず掃除したことは間違いが無い。カビが生えるからとかいうようなことを考えて掃除していたわけでは無かったように思うが、このような店というのは、よく掃除をさせられるものだった。僕は家ではほとんど掃除の類はやったことが無かったが、バイトでの掃除は好きだったかもしれない。早く終わって帰る為というより、これで仕事も終わりだ、という解放感もある為か、仕事の中でもこの終わりの掃除は楽しかった。厨房の元ヤンキーの先輩も、盛大に鼻歌を歌いながらじゃんじゃん掃除する。客のいないファミレスの店内というのは、独特の雰囲気に変わって楽しい気分にさせられるのだった。
 とまあ、30年も昔の話であるから、現代の飲食業の現場が違うのかどうかは僕には分からない。さらに僕の働いていた会社は倒産して今は無い。前にも書いたが、飲食の裏話としてパセリはいまだに信用できないが、ある程度のチェーン店のような店なら、必ずマニュアル化して掃除しているんじゃないかと思う。それにいくら酔っぱらいだからといって(最初の乾杯なら酔ってもいないし)、生ビールがかび臭いというのであれば、ほとんどの客は分かるんじゃないかな、と思ったことだった。
コメント
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