ミルヴァとピアソラ

2024-06-12 | 【断想】音楽

 Milva & Astor Piazzolla / Live in Yokyo 1988
 ミルヴァとアストル・ピアソラの共演。
 1988年、東京でのライブである
 ミルヴァとアストル・ピアソラの共演は、これより前に、パリで行われていて、ヴァイオリンニストのギドン・クレーメルは、それを聞いて感動したということである。
 ギドン・クレーメルの“ピアソラへのオマージュ2”では、ミルヴァも歌っている。
 ミルヴァについては、以前より名前は、よく聞いているが、まともに聞いたことがない。
 改めて、その歌唱に接すると、迫力を感じる。歌詞の意味がとれなくても、胸に迫るものがある。
 器楽の方は、アストル・ピアソラ新タンゴ五重奏団。
 さて、「Milva & Astor Piazzolla / Live in Yokyo 1988」(B.J.L)は、CD2枚組のアルバムである。
 DISC-1、DISC-2とも、10トラックづつである。
 DISC-1
 1.ダンゲディア Ⅲ
 2.わが死へのバラード(6時が鳴るとき)
 3.ルンファルド
 4.迷子の小鳥たち
 5.もしもまだ
 6.ブエノスアイレスの夏
 7.孤独の歳月
 8.ロコへのバラード
 9.ムムキ
 10.ミケランジェロ 70
  DISC-2
 1.行こう、ニーナ
 2.忘却(オブリヴィオン
 3.チェ・タンゴ・チェ
 4.アディオス・ノニーノ
 5.3001年へのプレリュード(私は生まれ変わる)
 6.フィナーレ “ブレヒトとブレルの間で”
 7.天使の死
 8.ミルバの挨拶
 9.ロコへのバラード
 10.チェ・タンゴ・チェ
 〈感想・印象〉
 音楽として、とても素晴らしい。
 しかし、僕が聞くのは、いつも夜、就寝の前なのだ。
 いつも、激しくて、重苦し過ぎるなと感じる。
 でも、聞いている。
 アストル・ピアソラに魅せられている。
 このアルバムでは、ミルヴァも力強く、迫力満点。
  「ロコへのバラード」の中では、ミルヴァの語りもある。
 イカれた男が、歌のなかに登場する。
 凄い。
 僕たちの社会とは何なのか。
 あたりまえとは、どう言うことなのか。
 そんな思いがわいてくる。
 以上、DISC-1を聞きながら。
 どの曲も、胸に迫る。
 そこには狂気があり、狂気は真実を語る。
 日本人の客の前で、ピアソラもミルヴァも最高だ。
 この音楽は、さまざまな思いを呼ぶ。
  ◇
 何時しか
 俺は、敗北していた
 きっと、そうなのだ
 踏み出せない俺がいた
 それを認めない俺がいた
 その時
 俺は死んでしまったのか
 生きていると思っているのは
 勘違いなのか

 


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