吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

お客様の立場に立つ企業というが・・・。

2007年11月20日 | Weblog
 賞味期限が3~4日のチルド食品や生鮮品の仕入れ品揃えや発注ほど難しい仕事はない。何でも売れ残ったらメーカーに”赤伝”させられるわけでもない。毎日の閉店に、売れ残り廃棄させられる商品の身になればなお更だ。

 生鮮品やチルド食品ではない雑貨や家庭用品は、いくら置いても腐らないし、賞味期限や製造年月日をチェックされないから、いくらか気楽ということでもない。仕入れて売って稼ぐ商売は、実は腐るものでも腐らないものでも同じだ。国土や地球の大きさが一定で限られていることが共通なのだ。店頭だろうが、倉庫だろうが在庫して置けばスペースコストがかかる。本当は、家庭の中やタンスの中も同じなのだ。

 多くの家庭のタンスの中には、一年に一度も使わないものが、ふだん使うものの3倍ぐらいは入っている。まだ、おろしていないビニール袋に入った肌着や靴下やトランクスなどもあるが、一度着て洗濯し、しまい込んだままずっと使ってないものも多い。気にいらないわけでもない。女性のアンダーウェアや小物や服飾品などもタンスやクローゼットだけに納まらないほどあるのだ。

 この事情をわかった上で、衣服や服飾や小物メーカーは、流行やファッションを創出するのだが、ますます賢くおサイフを考えなければならない消費者にキツイ仕打ちをうけている。新しいデザイン、機能、形、色など考えるのだが、新しければいいなどという消費者はごく少ない。

 POS(販売時点情報)も、最近はPOSシステムに昇格したスーパーやコンビニやSPAショップだが、まだ”売れたものだけ即補充する”配送、生産までの一貫にしかなっていない。家庭のタンスのなかの在庫やそれを出して使うことまでカバーできていない。食べ物のように、コンビニやスーパーのチルドケースが家庭の冷蔵庫代わりをしている場合とまた異なるのだ。

 川下や消費者家庭の現状は文字通りジャングルなのだ。そうは簡単に理解されてたまるかと、ほとんど内情を知らない企業人に言っているのだ。
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