吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

”売れない”情況を抜け出そうと汗し、苦慮する商業者たちの後姿

2008年07月20日 | Weblog
 この一年、特に最近の”値上げ”はヒドイ。原油、ガソリン、食料、そして昨年以来つづく医療、介護、電気ガス、交通通信などの生活インフラの価格高騰のなか雇用従業員や一般国民の賃金や所得は伸びない。それどころか、フリーターや派遣社員の賃金は下がっているという。

 値上げが消費マインドを下げているというより、人々の所得が少しも上がっていない上に、将来のベターライフが展望できないことが、”買いたくても、買えない”情況をつくっているのだ。

 消費不振、販売低減に悩む企業や商店のここ4~5年の苦労は並大抵ではない。社員や従業員の賃金カットだけでは済まず、販売費や変動費の縮小に加え、設備や不動産を売却したりしている。販売促進や拡販施策の経費も出ない。”売れない"販売不振の情況だけがつづき、悪化している。

 原油や原料費の高騰も原因だが、このところの為替レート(ユーロ高など)の変化なども影響して、一時は小売景気を刺激していたブランドものの販売不振につづき、デパート、ファッション専門店、スーパー、商店街の販売は日々下落している。不振、低迷、下落している。

 加えて、規制緩和だ自由競争原理だとして進めてきた改革傾向に乗って開発され乱立してきたモールやSCといわれる郊外ショッピングセンターは、ただ近隣の商店街をシャッター通りにしただけで終わりそうだ。高齢者がクルマに乗れない、あんなに広大なエリアを買いまわりできないだけではない。子育てに追われる中年家族の主婦や二人若者家族の女性さえ、ショッピングカーはクルマでなく自転車なのだ。ガソリン価格だけが主犯ではない。

 食料品や衣料品の販売不振の深刻さはヒドイが、クルマや耐久消費財や住宅も、日用品やホームドラッグ商品も軒並み販売低迷だ。ひとり自転車の売れ行きがいいと聞いても喜ぶわけにはいかない。何とか販売促進しよう、拡販しようとすればするほど、費用やROI的には”アリ地獄”的なのだという。

 「売るんじゃない、買ってもらう」のだと言っても、過去や経験や傾向といったトレンド回帰しか経験していない人たちに、学習経験に頼らず”考えろ、知恵を出せ”と言っても過酷にすぎる現状だ。政府や経済をリードしている賢者たちの力添えを期待するばかりで閉じる。
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