いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

組織をダメにするマニュアル・リターンズ

2021-04-16 09:40:42 | 超・いぶたろう日記
話の流れで出てきて、久しぶりに読み返したけど、やっぱよくできてるな〜。
CIAの前身組織がつくった「Simple Sabotage Field Manual」。
いわゆる「組織をダメにするマニュアル」として知られるもの。
スパイが敵の組織の生産性を落とすために、どうすればいいかが端的にまとめられている。

いま読み返しても、見事にほぼすべて、前職に当てはまる。
当時の僕が不満に思っていたことをすべて言語化するとこんな形だ。
実に素晴らしい。懐かしさすら覚える(笑)。

僕は10年前、よりにもよって全社員が集まる「経営報告会議」でこれを採り上げて、苦虫噛み潰したような役員たちを尻目に、パワポに大写しにして改革を訴えたのでした。

…そら、追い出されるわな(笑)。

まあこんなの、僕の前職以外にも多くの日本企業に当てはまるんだろうけどね。
たぶんこれってさ、ある世代を中心に、

「仕事ってのはこういうもんだ」
「これが社会人・組織人の在り方だ」

みたいに当たり前だと思いこまれている、古臭いカンチガイの数々でもあるよね。
生産性や合理性に関係なく、単なる社畜根性に過ぎないものを、
「オトナはこれをガマンできなきゃダメ」
みたいに言い換えちゃうやつね。

僕は生まれてこの方、そういうのホントにムリでした。
時に抗い、時に戦い、時に逃げ、ワガママに生きて参りました。
被害者の皆様、まったく心を込めずに形だけお詫び申し上げます(笑)。

いまや自分も組織をマネジメントする側の立場。
自戒の念も込めつつ、以下マニュアル内容コピペ。

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01.
意思決定の場において、結論を出すために妥協させたり、近道をさせてはいけない。“手段”としてしつこく反論し、徹底的に説明を求めよ。

02.
できるだけ長々と繰り返し同じ内容を話すこと。話のポイントとなる部分は、自分の実体験とウィットに富んだ逸話を交互に織り交ぜながら主張のポイントを解説せよ。発言は“スピーチ”と同じだと心得よ。

03.
さらなる研究と考察のために、すべての案件は組織委員会の場において言及することが望ましい。組織委員会は可能な限り大きくし、少なくとも5人以上で構成せよ。

04.
大事な話ほど、全く無関係な内容をあえて散りばめて、じらすように話を展開せよ。

05.
コミュニケーションにおける言葉遣い、時間厳守、決断力、これらについて徹底的に議論せよ。甘えを作ってはいけない。

06.
前回の会議で決定したことであっても、再び議題として持ち出し、その妥当性を問題に挙げよ。

07.
提案者は注意喚起せよ。周囲の人間に理性的でいるよう求め、先々に起こりうる問題を避けるためにも、早急な決断を避けるよう喚起せよ。
さらなる研究と考察のために、すべての案件は組織委員会の場において言及することが望ましい。組織委員会は可能な限り大きくし、少なくとも5人以上で構成せよ。

08.
作業の割当を行う際には、必ず最初に重要度の低い仕事から持ち出すこと。重要な任務ほど、生産性の低い労働者に割り振ること。

09.
議事録、決議書、連絡用の文章など、提出させるあらゆる文章は、細かな言葉尻にまでこだわりをも持たせること。

10.
誤解を招きやすい指示をあえて出すこと。常に不備を指摘し、意思統一のための議論を出来る限り設けること。

11.
比較的重要でない製品ほど、完璧さを追求せよ。欠陥がある製品を徹底的に向上に戻し、修復のための時間を割くよう促すこと。

12.
重要な業務にあたるときほど、会議を開きそちらを優先させよ。

13.
厳格な規則を徹底的に浸透させよ。

14.
士気を下げ生産性を下げることを目的とせよ。生産性の悪い労働者たちにも楽しみを教え、価値のないプロモーションで扇動せよ。

15.
承認手順を複雑化して詳細やチェック体制を増やすこと。1人で承認できるような事案でも最低3人のチェック機関を設けること。

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いや〜実にイイわ。
ひとつひとつ前職での様々な場面を思い出さずにはおれず、こみ上げる笑いをガマンできない。
いまでも変わらないんだろうか。
脱出して良かった〜。
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