亡くなられた中村医師について、
「神様のような」と形容するテレビのコメントに出合う。
もちろん、私利私欲ではなく
多くの人々を救ったということの比喩であるのは理解している。
彼の偉大な足跡や高潔な人格は誰もが認めるところだろうし、
僕などに何が言えるわけでもないのだが、
それでも彼を安易に「神様」に祭り上げてしまうのは良くない。
「神」を崇める俗人が次に何を始めるかといえば「聖戦」だからだ。
あくまでもひとりの人間としての彼の思いを丁寧に汲み、
遺志を継ぐにはどうすべきか、彼が生きていたら何と言うかを考えていくべき。
これをタネに9条がどうのと言い出すなど牽強付会が過ぎるし、
故人への冒涜だと思う。