いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

残念なニュースを

2009-12-24 01:25:44 | 新・いぶたろう日記
聞いてしまった。
しかし、とうにアガってラクになってしまった身、
何を言えるもんでも、できるもんでもないわね。

夢ってのは儚いから夢なんでしょうね。
自分が本当に人生を賭けた夢ってのは、
いい時も悪い時も、いろいろなものを犠牲にしながら、
それでも信じてがんばるしか、ない。
なのに、壊れるときには笑えるくらいにあっけない。
本当に、たやすく粉々になってしまう。
辛いもんだよね。

僕の場合は7年半だった。
自分の夢や仲間たちに理想や幻想を重ねていた、
そんな要素もあったかもしれないが、
それよりも「意地」と「達観」だったかも。
自己証明の闘いであり、プライドであり、
そして「これならいける」と信じて集った仲間だ、
どんなに辛いときがあっても、これを貫くほかにはないじゃないか、
そんな思いだったかな。
僕自身の良いとこも悪いとこも、
互いの魅力的な面も醜い面も、さらけ出していくしかない。
ごまかさずにぶつかり合ってこそ、本物の関係になれると信じていたし。

恋愛にも似ているけれど、夢の方がタチが悪い。
かつて「ピーターパンシンドローム」について書いた通りだ。
恋愛なら醒めて終わり、でいい。
しかし夢を追う仲間というのは
舟が沈みそうだから逃げ出す、そんなつもりじゃ、ムリ。
「他の舟なら大丈夫だったんじゃないか」とか、
「今ならまだ泳いで岸まで帰り着けるんじゃないか」とか、
「乗組員はこれで良かったのか」とか、
そんなこと考えるだけムダ。

よそからみたらあんなボロ舟でどこまで、と思うかもしれないけど、
それでもこの舟で漕ぎ出したんだ、行けるとこまで行く。
航路や食料をめぐってケンカしたり、
雨が全然降らなくて渇いたり、
海賊に遭ったり嵐に遭ったり、
色んな事があるだろうし、絶望的な気分になるときもある。
でも、絶景に出会えることだって少なくなくて、
だからこそ降りられはしない。
そんな感じだった。
極めて感覚的なモチベーションだったから、
別に言い訳は要らなかった。

それが。
乗組員が入れ替わって、しかもやたらと増えちゃったりもすると、
それであっけなくドロドロになっちゃったりね。
とにかく俺の言うことを聞け、
俺はそんなのはイヤだ、
あいつ何寝ぼけたこと言ってんだ、
「お前の航路には反対意見もある」とかも(笑)。
そんな感じで何人かはバラバラにオールを漕いでる。

他の何人かはタダ乗り。オールを手にしようともしない。
まあ最悪、自分がどこかへたどり着ければそれでいいや、
そんな感じ。
やがて帆が風を受けることすらなくなって、
全然進んでない事に気づく。

船に罪はないが、あっけなく棄てられちゃったりして。
で、
「新しい海へ向かって明るく前向きに出航だ!」なぁんて、
実にお手軽に乗り換えたりする。
でも、結局は同じとこをずっとくるくる廻ってるだけ。
そんな感じになってるのも多いよね。
あまりに進歩がない。

だから僕は一発勝負だと思ってた。
この船でダメなら、もう成功できる訳がない。
それくらい勝負を賭けてた。
その勝負に負けたから、僕は潔く全部辞めたんだ。
それは自分との勝負でもあったんだろう。
納得してたよ。
もう新しい船でまたゼロからすべて説明して、
なんてやる気がしなかった。

最近また漕ぎ出したのは、
もう勝負なんてしなくてもよくなったから、かな。
いや、一番大きいのは、
「この船にこのクルーとまた乗れるなら」と思ったからだな。

今の僕のスタイルが至上とは思わないし、
それを訳知り顔で語る気にもなれないけれど、
無意識のうちに膨れあがった思い込みはいくつもあるから、
それについては冷静に見つめ直した方が、いい。
「船は降りるけど旅は続ける」ってみんな言うけど、
それで成功した人なんてほとんどいない。
多くは日々の忙しさや安楽の中で、
静かに埋没していってしまう。
何かで勝負してなくてはそれは言い訳にしか聞こえないし、
その闘いにはリミットを設けた方がいい。
本気度が違うからね。

ともあれ。
もう数少なくなった、現役の頃からの戦友ですからね。
おつかれさまとだけ、言いましょう。
いや、もうずいぶん言ったか(笑)。

…木曜日なら、行けるかもしれないなあ。
Comment (1)
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