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馬医者残日録

サラブレッド生産地の元大動物獣医師の日々

関節鏡手術、大型Xray、開腹(膀胱破裂・結腸捻転・術後盲腸拡張)、PRP・・・一番たいへんなのは検査業務だった

2023-04-27 | 日常

朝、距骨外側滑車が大きく欠けたOCDの関節鏡手術。

関節鏡手術と言えども、骨軟骨片が3cmあったら3cmは切開しないと取り出せない。

初心者の頃は当たり前のことができなかった。

         ー

1歳馬の前肢跛行。

もう半年も続いている。

しかし、放牧は続けている。

全身麻酔で肩関節の良好なX線画像を撮って、病変を把握して、ヒアルロン酸関節注入。

半年前から運動制限していたら、と悔やまれる。

         ー

NMS(新生仔不適応症候群)で長く入院していた15日齢の子馬が、膀胱破裂のようだ、ということで戻って来た。

腹腔穿刺して膀胱破裂をほぼ確定診断するが、腹腔尿は勢いよくは廃液できなかった。

時間が経てば、電解質も乱れ、このもともと弱い未熟仔は参ってしまうだろう。

開腹したら膀胱が臍側から壊死していた。

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この日は、獣医師で検査業務をこなさなければならない。

血液検査91件!

手術室ではさらに急患の分娩翌日の繁殖雌馬の疝痛。

結腸捻転だ。

私は観ている暇もない。

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予定していた浅屈腱炎の競走馬のPRP治療。

それは結腸捻転の手術が終わったらすぐやることにして・・・・・

2日前にやった結腸捻転馬がまた疝痛で戻って来ていた。

胃液逆流があり、盲腸が膨満していて・・・・もう一度開腹しなければならない。

開腹したら、盲腸内容は液状なのだが膨満していた。

colopexyの影響もあり、自分では動けなかったのかもしれない。

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検査が終わって結果をFAXし始めたのは6時をまわっていた。

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冬眠から目覚めたか。

その模様には何の意味がある?

小型、軽量化、AI付き、全天候対応、自己修復能力、飛翔距離、甲殻付き、自己増殖、etc.

最新式ドローンよりよほど高性能にできている。

人智は自然にとうてい及ぶまい。

 

 

 



2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (はとぽっけ)
2023-04-27 06:40:04
 獣医さん増えたけど検査業務も以前より増えたのでは?
 関節も疝痛も、そして膀胱の疾患も早くに受診していれば、というのは残念すぎることに思えます。
 ヒアルロン酸注入は定期的に続けることになるのですか?

 カメムシのようなテントウムシ。
 クルミの木が近くに?
 人の体も自然の一部。同じにはとうてい作れませんよね、たぶん。
 先生方もご自身の体をいたわってくださいますよう。
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>はとぽっけさん (hig)
2023-04-27 18:51:30
検査数も増えているようです。

ひどくないとつい様子を観よう、となってしまうのでしょうね。ひどくない症例ほど治る可能性が高いのですが。
ヒアルロン酸は数回繰り返す方法もあります。立位でもできるでしょう。しかし、完治させる力はありません。

カシワ林はありますけど。クルミの木はないかな。
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