加水分解


FUJIFILM X100V

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ニューバランス(以下NB)のスニーカーをいくつか持っている。
ご存知の通り、NBと言えばあまりにポピュラーで、電車に乗っても周りを見回せば必ず数人履いている人がいる。
そのため少し違うものをと思い、英国製やアメリカ製などのモデルを選んで買っていた。

ところがこれがいい事ばかりでは無いと分かった。
ニューバランスのミッドソール(靴底の中間層部分)のサイド部に、C-CAPとかENCAPとか書かれている。
ミッドソールの素材の名称である。

これがC-CAPであれば、EVA製なので長く使えるが、ENCAPだとウレタン製なので加水分解を起こす。
・・という情報をあるサイトで知った。
普段その靴を使っていれば、寿命が少し延びるようだが、後生大事にしまっておいたりすると、下手をすると2、3年でボロボロになってしまうらしい。

空気が乾燥している欧米の場合、ウレタン製でもそれなりの期間もつため、製品にウレタン製のミッドソールを採用する。
しかし湿気の多い日本だと、長く保存するのは難しいという。
スニーカーは消耗品で、どんどん履いて、数年間で履き潰して、買い換えることが前提で作られている、とも言えるのだが・・・

寿命の長いC-CAPの方は、その昔NBの代理店であった月星が、開発に関わっているという。
ソールの加水分解は切実な問題だったのだろう。
そのため市場で多く出回っているアジア製のNBは、C-CAPが多いという。

かえって高価な欧米製が、ウレタン素材のENCAPを使っている。
僕の場合、よりによって、そういうものばかりを購入していたことになる(笑)


(iPhone 13 Pro)

日曜日にM996を履いて出た。
調べてみたら、3年半ほど前に購入している。(2020年11月4日の日記
あえて中国製のCM996ではなく、アメリカ製のM996を選んだのだが・・・
ミッドソールの外側のサイド部分には、はっきりとENCAPと書かれている。

この靴は休日にしか履かないし、それも毎週ではない。
この数年間で20回くらい履いたであろうか・・・
それでも僕のスニーカーの中では、比較的履いている方である。
996は履いていて楽なので、悩んだ時には996を選べば、とりあえず問題はない。

幸い今のところ、加水分解でミッドソールがダメになりそうな気配はない。
ただ急激にボロボロになって、一気に崩れてしまうそうなので、ちょっと怖い。

新しい技術を追求するメーカーでは、この素材はもう古く、使っていないところが多いという。
特にスポーツや登山などに絡む靴では、急に加水分解で靴がバラバラになってしまったら、事故に繋がる可能性もある。
NBもクラシックなラインなので、昔に忠実な構造、履き味を出すために、あえて使っているようだ。

僕はNBと言えば、ML574も持っている。(2020年12月11日の日記
あれはZOZOMATで相性のいいモデルと表示されたスニーカーだ。
それを信じて、試着もせずにネットで発注した。
あれはアジア製の安価なモデルだ。

・・と思ったら、アジア製のモデルの中で、要注意なのが574なのだそうだ。
悪名高きENCAPが使われていて、履いていたとしても、数年で加水分解してソールが剥がれてしまうという。
何と、こうやって見ると、加水分解モデルばかり買っているじゃないか・・・

574はあまり履かないから余計に危ないな・・・
前回履いた時も、加水分解についてここに書いている。(2024年4月22日の日記
確かミッドソールの質感が、何となく最初と違ってきたような気がしたから書いたんだよな・・・
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