COLKIDが日々の出来事を気軽に書き込む小さな日記です。
COLKID プチ日記
入手困難
Z9 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S
大きな画像
材料の値上がりばかりでなく、資材そのものが手に入りにくくなってきた。
先日は長年使っていた小さな金属パーツが、突然入手できなくなったと仕入れ先から言われた。
4月までで終わりです・・・って、そんなこと急に言われても困る。
長年問題なく納入されていたので、こちらは在庫を大して持っていない。
この分だと、もって5月の中旬までで、それ以降は生産できなくなってしまう。
そのパーツは、今まで小さな町工場で高齢の職人さんが細々と作っていたのだという。
しかし原材料の鉄の価格が一気に上がり、しかも入手が困難になった。
職人さんも頑張ろうという気力を失ってしまい、それをきっかけに引退してしまったのだ。
国内生産なので油断していたが、こういうパターンもあるのかと驚いた。
仕入れ先も焦り、鉄の代わりに真鍮で同じパーツを作って持ってきた。
ところが機械で圧力をかけてかしめたところ、一発でパーツにヒビが入ってしまった。
若手はこれでは使えないとパニックになったが、そこは社内にベテランの職人が何人かいて、そのパーツを上手く使えないか、いろいろ試してくれた。
その結果、かしめる機械の部品を削り出して作り、型の形状を改良すれば何とかなりそうだと分かった。
まだ改造作業の途中であるが、意外にもベテランの方が頭が柔らかい(笑)
急に手に入らなくなった資材が、他にもいくつか出てきている。
海外から取っているものは、コロナで生産が出来なくなったり、輸送が出来なくなったり、現地での需要に回されてしまったり・・と、様々な悪い条件が重なり、港に入って来なくなった。
資材が入らなければ生産に支障が出るので、代替の資材を探してそちらに切り替えるしかない。
今や贅沢は言っていられない段階にある。
実のところ、資材の価格が上がることよりも、ものが手に入らなくなる方が怖い。
作りたくても作れなくなってしまうのだ。
資材メーカーには、価格の上昇は受け入れるから、納入を切らさないように頼む・・と言っている。
あちらも、ここまでの緊急事態は始めての経験で、だいぶ戸惑っている様子だ。
こうなると今まで築き上げてきた人と人との繋がりが一番大切になるんですね・・と感慨深げに話していた。
コスト、コストと責め立てて、仕入先同士を競争させて、価格の安い方に移ることを繰り返していた会社は、この際最初に切っているそうだ(笑)
まだこれから先、何が起きるか分からないので、どこまでこのような関係が維持できるかは分からないが・・・
コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )