イントネーション


Z9 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

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以前より気になっていたが、語尾を上げるイントネーションというのがある。
「○○がぁ、○○でぇ、○○だからぁ・・」という話し方である。
僕は多分、最初にこの話し方が流行り始めた頃から、ずっと体験してきた世代だ。

これは想像だが、最初は恐らく一部の女の子たちが発明した話し方だったのではないか。
可愛らしさや幼さを強調するための一種のファッションのように使われ、少なからず世間への反発も含まれていたように思う。
それを小中学生くらいの子供たちが、面白がって真似するようになった。
正しいかどうかは分からないが、そうやって広がっていったようなイメージがある。

ところが最近は、大人たちが普通に使うようになった。
テレビやラジオで一般の人へのインタビューを聞いていると、こういう話し方をする人が非常に多い。
下手をすると大学教授クラスの人までが、この話し方をする。
僕自身、時折間違った文章を書いたり、おかしな話し方をするのは分かっているが、それでもこのイントネーションを聞くとかなり気に障る(笑)

彼らは自分の子供たちの話し方から影響を受けたのだろうか。
あるいは年齢から言って、子供の頃こういう話し方をしていた人たちが、そのまま大人になったのかもしれない。
いずれにしても、アナウンサーや俳優など、しっかり会話の教育を受けているプロは、若い世代の人も含めて、まずこのような話し方をしない。
恐らく語尾を上げるのは「駄目な話し方」とされているのだろう。

実際テレビでインタビューなどを見ていると、当人は気付かないでこの話し方を続けるのだが、それに返すインタビュアーはちゃんとした話し方をするので、会話に非常に違和感がある。
あなたのイントネーションは変ですよ・・とインタビュアーが心の中で思いながら、いちいち打ち消しているように聞こえるのだ。
当然視聴者の多くも、その話し方をする人に対して、悪いイメージを持つことになる。

このイントネーションは、その後に何を話すか考えながら話す時に使われるものだそうで、話す内容に自信がない・・という印象を相手に与えるという。
その結果、この人は軽薄であるとか、話の内容に信憑性がない・・というイメージを持たれてしまう。
確かに一見立派な人が、この話し方をするのを見ると、たちまち信用度が低下してしまう。

言語は時代とともに変化するものであるが、この話し方は品位や知性が欠けているように感じられるところが辛い。
逆に言うと、そういう中で自分だけしっかりした正統派の話し方をすれば、それだけで評価されて信用度が高まる・・とも言える。
この話し方が苦手な方も多いと思われるが、むしろ自分の評価を高めるのに上手く利用するのが賢いのかもしれない(笑)
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