交互


Z7 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

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以前高速道路の合流地点の渋滞について書いた。
2021年10月10日の日記
またその渋滞の発生原因についての自分なりの考察も書いた。
2021年10月17日の日記

高速道路の合流地点での渋滞なのだが、交通量が多くなる時間になると発生し、しかもなぜか片側の車線ばかりが先に進んでいく。
本来左右の車線の車がきっちりとルールを守って、ひとつの地点で確実に交互に合流すれば、大きな渋滞は起きないはずである。
ところがその手前でさっさと隣の車線に移ってしまったり、加速の遅いトラックの前にできた隙間に入ってしまう車が出てくる。
そのため左右の車線の車の混合バランスが崩れて、減速する機会も多くなり、結果的に渋滞が悪化している。

で、知人の近所の道でも、まったく同じことが起きていたらしい。
右の車線の車がルール通りに合流せずに割り込んでくるので、そちらが先にはけていき、一方で左側の車線は動かなくなる。
ところが最近になり、道の両側に設置されていた電光掲示板に、合流に関する注意事項がはっきり表示されるようになったのだという。
表示の内容は「渋滞を防ぐために、合流地点まで行って交互に順番を守って合流するように」というもの。
まさにここで書いたことと一致している。

驚くべきことに、その結果渋滞が緩和されたのだという。
多くの車が規則正しく合流地点でスムースに合流するようになり、渋滞の発生する度合いが減った。
仮に渋滞が発生しても列が動いており、(今のところ)以前ほど酷い状態ではないという。
中には意味を理解できず、表示を見てすぐにその場で合流してしまう車もあるが、多くの車は合流地点まで走ってから左車線に移るようになった。

表示しただけでその効果が出たというのだ。
意地悪して自分の前に入れまいとしていた車も、その表示のせいでそれがしづらくなった。
一方で右側の車線の車も、入れてもらう時に必要以上に頭を下げることが無くなった。

合流地点での攻防戦が無くなっただけでも、動きがスムースになっただろう。
車が左右の車線を均等に走るようになり、列もほぼ同じ速度で進むようになった。
公けにルールを示されたために、従わざるを得なくなったのだ。

何よりも、渋滞を防ぐためには1カ所で交互に合流するのが正しい・・と、多くの人が認識するようになったことが大きい。
それまでは、動かない左の車線で黙って我慢するのが「いい人」で、右の車線で追い抜いていくのは「ズルいやつ」と考えられていた。
ところがこの表示によって、両車線の車が交互に合流するのが、もっとも公平で合理的だと多くの人が気付いた。
というわけで、渋滞を緩和するために考えた方法は、どうやら間違ってはいなかった・・という話。
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