それにしても、よく降る。
夏野菜の中で、唯一きゅうりだけは出足好調で、日に5本も6本も採れて早くも持て余し気味だったが、日照不足で気温も上がらず、ここ数日ぱたっと更新が止まっている。なすは花が咲かず、枯れそうなのもある。
降っている間は屋外作業ができないので、雑草は伸び放題だ。
ちょっとやんだ隙をみて、急いで草を抜く。からんだつるをほどく。金魚と亀に餌をやる。咲き終えたあじさいをばさばさと切る。
みょうがジャングルに分け入って、びしょぬれになりつつ、花芽を6コ収穫。
こういう気候が好きなのか、みょうがはびっくりするほど勢いよく生い茂っている。竹藪のように、地下茎をのばして隣の畑にどんどん侵入していく。どんよりと蒸し暑い日に、そこだけやたら元気な明るい緑は、見るだけでも気持ちがいいけれど、可食部分に対し不可食部分があまりにも多いので、ちょっとばかり理不尽な気がしなくもない。
上の画像は、里芋…ではありません。ナンキンハゼの葉っぱ。
小雨の中、期日前投票に出かけた。
一昨年あたりから、選挙というとほとんど期日前だ。役所のロビーのざわざわした狭い片隅で、あらたまった雰囲気がないのがかえって気楽でいい。いつ行こっかなあ、と選択権がこちらにあるから気持ちがいいのだ。
入口に、白いシャツの男の人が立っていて、来場者のひとりひとりに頭を下げている。
役所の案内係の人かな、ずいぶんていねいだな、と思ったら、腕章にTV局の名前が入っている。
投票を済ませて出てくると、その人がスッと近づいてきて、「出口調査にご協力をお願いします」と言われた。
わあ。出口調査って、ニュースでよく聞くけれど、本物に遭遇したのは初めて。
なんとなく嬉しく(Mと一緒だったのに、わたしだけ聞かれたのよ)、ハイハイと応じてしまった。
タブレットの画面に質問が順に表示され、答えをぽんぽんと押していくだけ。
「だれに投票したかなんて、聞かれてみんな正直に答えるものかしらね」なんて思っていたけれど、相手がものすごく真面目そうなおとなしい感じの人だったので、気がついたら全問正直に回答しておりました。
ひとりくらい矛盾だらけの支離滅裂な答えをしても、きっと大勢に影響はないだろうから、してみればよかったかなと、あとから思う。
思っただけ。
投票した証明書を持って行けばサービスしますというお店があるそうで、そうやってでも選挙に関心を持ってもらいたいというのはわかるけど、ごほうびがなきゃ行かないのか。なさけないねえ。
先日も、コンビニのおにぎり1個無料につられてスマホ決済にしたら何十万もとられてしまったというニュースをやっていた。こまごました目先の「おトク」と「便利」にばかり気をとられ、遠くにある大きなものが見えない。現在立っているところは、地面じゃなくて巨大な鯨の背中かもしれない。
夏の花ポーチュラカも、日ざしがなくては元気が出ない。
「きれいな おはなだね」「ポーチュラカよ」
はなにも なまえが ある。
…という文章を、『なまえのないねこ』の初期原稿に書いていた。
花がカラフルで可愛らしいだけでなく、丈が低くて猫目線に近い。それに、ポーチュラカという音の響きもなんとなく気に入っていたからだ。
でも、よく考えてみると、この場面で(花壇にしてもプランターにしても)ポーチュラカを出そうと思ったら、絵本全体を夏にしなければならない。光も、影も、人の服装も、商店の品揃えも、夏と冬では違うだろう。猫の見た目はあまり変わらないにしても、居場所が違う。ポーチュラカの咲く夏の昼間に町を歩いても、めったに猫には出会えない。
見るからに夏、という絵本は、夏にしか売れない、他の季節には売りにくい本とみなされ、あまり歓迎されない。
海辺の民宿みたいに、夏だけで1年ぶん稼げるならいいけれど、そんな本はごくわずかだ。
個人的には、冬に夏の話を読んだってその逆だってぜんぜんかまわないじゃないかと思うけれど、それは「読む」側の話であり、「売る」側は常に季節感にこだわる。まるで野菜や果物を売るみたいに。
これは四季の区別のはっきしりた日本ならではの、それも特に絵本だけの現象なのか、それとも世界中みんなそうなのだろうか。
まあそういうわけで、なるべく季節感のない花をと、いろいろ考えた末、絵本では花屋さんの「ダリアとガーベラ」にしました。ポーチュラカは、今年もうちの庭に咲いています。
ふ・む・なッ!
本日の「いいね!」
バス停屋上緑化作戦
人間だけでなく蜜蜂のためにもなるという一石二鳥。オランダ。
植えられているのは乾燥に強いセダムの一種らしい。(これ、蜜があるとは知らなかった!)
…と、「いいね」じゃない
火星や金星に行く前に、それをなんとかしていただきたい。
(上のタイトルは閑猫が勝手につけました)