弁理士の日々

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アサリの産地偽装

2022-02-03 17:21:53 | 歴史・社会
熊本産アサリ、偽装か 大半で外国産混入の疑い 農水省、立ち入り検査へ
2022/2/2付日本経済新聞 朝刊
『農林水産省は1日、熊本県産と表示していたアサリの大半について、外国産が混入していた可能性が高いと発表した。全国の小売店を調査したところ、実際の漁獲量を大幅に上回る量が同県産として販売されていたこともわかった。産地偽装の疑いがある輸入業者や卸売事業者に立ち入り検査し、実態把握を進める。』
『2020年に同県(熊本県)でとれたアサリが21トンだったのに対し21年10月~12月末までに同県産の表示で売られた推計販売量は2485トンだった。』
『熊本県の蒲島郁夫知事は1日記者会見し、生鮮アサリの出荷を8日から約2カ月間停止すると発表した。』

この記事によると、農水省も日経新聞も、熊本県産のアサリ産地偽装について今回はじめて気づいたような書きぶりです。
しかし、私は最近2回も、テレビ番組で熊本県産のアサリ産地偽装について見ています。本2/3付け朝日新聞に関連記事が載っていました。
(フカボリ)アサリ偽装、ルール悪用 長く育った場所が原産地…書類偽る
2022年2月3日 朝日新聞
『外国産のアサリが「熊本県産」として大量に出回っていた問題で、かつてアサリの産地偽装に関わった業者の社長が2日、朝日新聞の取材に応じ、偽装の実態を語った。仲卸業者は今後のアサリの売れ行きへ不安を募らせる。正しい産地の表示は進むのか。』
記事によると、産地偽装には2種類あります。その第1は、中国・韓国から輸入したアサリについて、単に書類を書き換えて「熊本県産」にするのが7~8割あるとのことです。第2は、輸入したアサリを熊本県内の海にばらまいて短期間の「畜養」をし、「熊本県産」にするのが2~3割です。
私は、以前のテレビ番組の内容から、上記第2の「畜養」がメインと思っていました。食品表示法では、アサリなどの水産物で、2ヶ所以上で育てた場合は育った期間が長い場所を原産地として表示することを認めています。実際には熊本県の海での畜養期間は短いのに、そちらが長かったと偽るのです。
第2の方法のように、実際に熊本県での畜養を行い、ただし畜養期間が長かったように偽るのも悪いですが、第1の方法はその畜養すら行わないということで、こちらの方が悪質です。

私が調理できるパスタのレシピが4種類あります。
○ スパゲッティ・ボンゴレ・ビャンコ
○ スパゲッティ・カルボナーラ
○ なすとトマトのスパゲッティ
○ フェトチーネ・クリームソース

昨2/2にスパゲッティ・ボンゴレ・ビャンコを作ろうと計画し、夕方近くに近所のスーパーに買い物に行きました。上記のニュースも聞いていたので、熊本県産以外の産地のアサリを買うつもりでした。しかし行ってみたら、熊本県産しか置いてありません。20%引きのタグが貼ってあります。そこで近くの店員さんに聞いてみました。
問「熊本県産以外はありますか?」答「本日は熊本県産のみです」
問「20%引きになっているのは偽装だからですか?」答「この時間帯ではいつもそうしています」
問「これは偽装ですか?」答「偽装ではありません」
上記朝日新聞の記事では、スーパーの担当者が「我々が見て産地を見抜くのは難しい」といっているので、私が聞いた店員さんの答もあてにはなりません。しかし、その日のメニューは決めていたし、過去も知らずに購入して問題がなかったのですから、今回もそのまま購入して調理に使いました。
それにしても、おそらく「最後の熊本県産」を入手したことになると思うので、記念にラベルを撮影しておきました。
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