<3819> 余聞 余話「炎天の日々」
旺盛も辟易も見え炎天下ともに弱れるこの身に障る
以前、「旺盛も辟易も見え炎天下」という句を詠んだ。暑い日が続いたことによる身の弱りがあったことによる。旺盛も辟易も弱る身にはこたえるものである。梅雨明け以来猛暑の日が続き、ところによっては40℃越えも見られ、大和地方でも暑さが続き、この句を思い出すことになった。
この間、久しぶりに馬見丘陵公園に出かけて、木陰を辿って5000歩ほど歩いたのであったが、その炎天下で、野鳥の中にもこの旺盛と辟易の光景が見られた。旺盛な方は池の上空を飛び回り、ときに水面を掠めて、それを何回も繰り返していた。ツバメより大きく、コアジサシより小さい、今まで見たことのない鳥で、五、六羽が勢いよく飛んでいた。多分、水面を掠めるのは水を飲んでいるのだろう。そう推察した。
これに対し、辟易側の野鳥も目撃した。ツグミ大であるが、夏痩せしたようにスリムで、こちらも今まで出会ったことがない鳥で、めったにお目にかかれない旅鳥であろう。葉を繁らせたケヤキの枝に止まって暑さに耐えている感。鳴き声もなく、嘴を大きく開いたままでいた。
とにかく炎天が続くと、なお、旺盛に勢いづくものと、その暑さに辟易して、動きが鈍くなったり、萎れてしまったりするものとが同時に見られるということがある。そして、弱り行く身にはともに障って来るのである。 写真は木陰の枝で暑さを凌ぎ、辟易の態の野鳥(左)と水面近くを旺盛に飛び回る野鳥(右)
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