大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2014年11月23日 | 写詩・写歌・写俳

<1175> 町おこしの光景

       小春日や 老いが背にする 暖かさ

 近年、大和の各地ではその地域の特色を生かして町おこしや村おこしをしているところが多く見られる。大小の差はあるものながら、ほとんどの市町村で、この催しは行なわれているのではなかろうか。その催しをうかがえば、その催しの活動に特徴のあるのがうかがえる。一つにはその地域が有する歴史に基づき、昔を偲ばせる行事などを中心に行なうもの、今一つにはその地域の特産物によって行なう場合がある。

 最近、疲弊する地方を創生しようという動きが国の政策にも見受けられるが、地方はその疲弊に対していろいろと苦慮し、こうした町おこしや村おこしをするところが増えて来た。そこには市町村の行政と一般団体の協力が欠かせないところであるが、その魅力的運営はやはり需要側の印象によるところが大きいと言ってよかろうかと思われる。

            

 今日はそういう町おこしの一つである斑鳩の里のまちあるきマーケットの「常楽市」という催しに出かけてみた。「常楽市」というのは、斑鳩町の龍田神社を中心に開かれていた「竜田市」と同じく、鎌倉時代から江戸時代の末ごろにかけて法隆寺東南の地にあった常楽寺(明治時代のはじめに廃寺になったと言われる)の門前で開かれていたもので、このときの盛況に倣って、この一帯の商店や古民家など約七十店舗が出店して開き、町中を歩いてもらおうという企画である。なお、「竜田市」も復活している。

 「常楽市」には猿楽などの催しが行なわれていたとされ、今年からはこれに倣ってメインステージを設置し、和太鼓やダンス、筝曲演奏、マリンバコンサートなど演芸も加えられ、華を添えた。大和は好天に恵まれ、小春日和の一日で、朝から大勢の人が繰り出したが、法隆寺の参拝者とは流れを異にしているところが見られた。今後、この市をもっと盛り上げるには歩行者天国を考えるなどし、回を重ねて知名度を上げ、法隆寺の参拝者も取り込むような工夫が求められるような気がした。写真は二枚とも「常楽市」の町歩きでにぎわう斑鳩の里の三町付近。

 

 

 


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