<3608> 奈良県のレッドデータブックの花たち(145) シコクハタザオ(四国旗竿) アブラナ科
[別名] フジハタザオ(富士旗竿)
[学名] Arabis serrata var.sikokiana
[奈良県のカテゴリー] 希少種
[特徴] ヤマハタザオ(山旗竿)の仲間の多年草で、深山の岩場や砂礫地に生える。茎は株状に固まって立つことが多く、草丈は大きいもので、高さが30センチほどになる。根生葉があり、広倒披針形で、縁に粗い鋸歯が見られる。茎葉は長楕円形で、矢じり形の基部が茎を抱いてつく。
花期は7~8月で、茎頂に総状花序を出し、直径2センチ弱の白い4弁花を開く。写真は5月末に大台ケ原の標高1450メートル付近で撮影したもので、フジハタザオ(富士旗竿)の変種とされ、フジハタザオの花期より1カ月早いようであるが、ここでは地域によるという見方の奈良県版レッドデータブックに従った。
なお、シコクは四国に因み、フジは富士山に因むもの。ハタザオは直立する茎と花の姿を旗竿と見たことに因む。
[分布] 本州の関東地方南部以西、四国、九州。国外では韓国の済州島。
[県内分布] 川上村、上北山村、天川村。
[記事] 奈良県の2016年版のレッドデータブックは「大峰山脈などの石灰岩地のみみられ、岩場やガレ場などに生育する」という観察結果が示されている。生育地はシカの出没の多いところで、シカの食害が大きく影響している植生の1つと考えられている。
この世の世界は みんなの世界
強いもいれば 弱いも見える
千差万別 それぞれに
みんな生きてる 暮らしてる
強いもなく 弱いもなく
それなりの働き 努力を重ね
それなりの彩を 叶えつつ
みんな生きてる 暮らしてる