<1646> 雨後晴の七月一日
雨の香を 含みて苔の 瑞々し
今日より七月。富士山では山開きが行なわれ、山頂ではご来光が見られたようであるが、大和も梅雨の中休みか、昨日とは打って変わって晴れ間が広がり、天川村方面へ山歩きに出かけた。湿気が多く、快適とまではいかなかったが、花の撮影目的はそれなりに果せた。雨の後だけに山の草木は元気に見え、苔も十分に水分を得て瑞々しく褥の心地よさが感じられた。
山際の繁みにササのような葉を持つササユリが花を咲、あせていた。単独でひっそりと。だが、艶やかで直ぐに目についた。少々遅い感はあるが、八百メートルほどの天川の標高ではこの時期に咲くのであろう。では、ササユリの題で一句。 笹百合の 紅引くやうな 蕊の色 写真は瑞々しい苔(左)とササユリの花(ともに天川村で)。