「忠義」と言うと、
封建時代の危険な思想だと思われることが多いようである。
しかし、自分の一身を擲つことで、
その人が生きることが、
自分が生きること以上に、
世の中の未来の役に立つのであれば、
それは自分も生きることになり、
未来の子どもたちをも生かすことになっていく。
忠義とは、社会的生物である人間がたどり着いた、
極めて利己的な思想なのかもしれない。
だから、忠義の何が悪かろうと思う。
ただ、気をつけたいのは、
他人に感謝を求めることで、
感謝の本質がそこなわれていくのと同様に、
他人に忠義を求めることで、
忠義の本質はそこなわれていく。
私も自分が忠義の人でありたいと思うが、
他人にそれを求めるつもりはない。