みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

急いで食べる

2019年01月15日 | 出エジプト記

出エジプト記 12章1−15節

 年末にキッチンのIH調理器が壊れてしまい、日本から戻って来て「もしや」とスイッチを入れましたが奇蹟は起こらず…。大家さんに状況を説明、修理をお願いすることとしました。それまでの間、カセットコンロで調理することに…。そのために、カセットボンベを買い求めましたが、「キャンプ用」と表示されています。しばらくは日常と離れてキャンプ生活なのだと納得!

 イスラエルには、農事用の暦の他に過越(すぎこし)を年の初めの月とするもう一つの暦があります。農事用の暦は太陽暦の9−10月を年の第一の月としますが、もう一つの暦の第一の月は3−4月です。

 いよいよ、10番目のわざわいがエジプトを襲おうとしていました。神はそれに先立って、イスラエルの民がエジプトを出る月を最初の月とすること、その月の10日に羊を用意し、14日目に屠り、その血をイスラエルの家の門柱と鴨居とに塗ることをお命じになりました。血が塗られたイスラエルの家は、神からのわざわいが過ぎ越されるのです。そして、屠った羊の肉を焼いて急いで食べ尽くすようにとの細やかな指示が与えられます。

 ここを読んで改めて思ったのは、その晩彼らは焼いた肉をすぐにでも動くことができるような格好で食べるということです。ゆっくりと肉を味わい…などということではありません。すぐにエジプトを旅立つために、男も女も、老いも若きも、しっかりと肉を食べ切るのです。最初の夜、イスラエルの家のどこででも、静かに羊の焼き肉をただひたすら食べる人々の様子が浮かんできます。さらに、種を入れないパンを食べることについての指示も加えられます。「みことばの光」に、「それはおいしいパンではないであろう」とあります。確かに、いつもと違うパンをなぜ食べなければならないのか、それはあの時を思い出すためなのです。

 食べることと神のみわざが結びついているということは、私たちの生活においても大切なことではないか、と考えるのです。


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