みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

二つの道

2015年07月31日 | 列王記第二

列王記第二25章22−30節

 きのうから「ヨーロッパキリスト者の集い」本大会が始まりました。今年の会場がチェコのプラハだというのは、宗教改革前夜の1415年にボヘミヤのヤン・フスが異端者として裁判を受け、焚刑に処せられて600年に当たることによるのだそうです。写真は、プラハ城から見た市内です。プラハは「百塔の街」と呼ばれるほど塔が多いのだそうです。

 列王記最後の箇所には、バビロンによるエルサレム崩壊後にたどった人々の二つの道が示されています。

 一つは、バビロンが立てたゲダルヤたちを殺し、バビロンの報復を恐れてエジプトに逃げたイシュマエルら、反バビロン派の人々のたどった道。彼らは反バビロンを唱えながら、実際にはバビロンを恐れます。企ては頓挫(とんざ)するのです。ちなみに預言者エレミヤは、彼らとともにエジプトに連れて行かれて、そこで死んだと言われています。

 もう一つの道は、バビロンが捕囚したエホヤキン王をのちに大切にもてなしたことに示されているものです。なぜ列王記は、エホヤキンがバビロン王とともに食事をしたなどということを最後に記すのかを考えました。それは、やがてイスラエルに与えられる希望をぼんやりと映し出しているのかもしれません。

 神のことばに従う者と、そうでない者とがそれぞれに歩む道だとも言えます。


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