みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

神の足跡

2013年06月26日 | ヨシュア記
ヨシュア記15章20-47節


 きょうのこの箇所を、どのように読みましたか。町や村の名前が列記されているだけで、読み飛ばしてみたくなります。カタカナ表記ですので、声を出して読むと発音練習によいかもしれませんね。…
 冗談はさておき、このような箇所を読む場合には、知っている地名をピックアップしてそこが聖書の他の箇所ではどのような出来事の舞台となっているのかを調べることもします。

 その前に確認。この章にはユダ部族の相続地の地名が出ていますが、次のように地域で区分されています。
 1)南(ネゲブ)の町々(20-32節)~有名なのはベエル・シェバ。
 2)低地の町々(33-47節)~知られているのはアドラムやラキシュ、ガザなど。
 3)山地の町々(48-60節)~カレブが相続したヘブロンが含まれています。
 4)荒野(61、62節)~死海の西岸、エン・ゲディが有名。

 ベエル・シェバ(28節)に目を留めました。
 欄外注がついている新改訳聖書では、ベエル・シェバに印がついていて、欄外にある注には創世記21章31節とあります。そこを開くと、アブラハムとアビメレクが契約を結び、アブラハムはそこに一本の柳の木を植え、永遠の神主の御名によって祈ったとあります。さらに創世記21章31節の欄外注をたどりますと、創世記26章33節とあります。ここではイサクとアビメレクも契約を結んでいるのです。

 また、コンコルダンス(聖書語句辞典、最近はホームページで検索も可能)で「ベエル・シェバ」を引きますと、創世記21章14節では、イシュマエルの母ハガルがこのあたりの荒野をさまよい歩いたとあります。
 ヤコブは、エジプトにいるヨセフに会いに行く途中にここで神と出会います(創世記46章1、2節)。
 のちに、預言者エリヤはアハブ王の妻イゼベルの怒りからのがれて神の山ホレブへの途中、ベエル・シェバに立ち寄っています(1列王記19章3節)。

 アブラハム、イサク、ヤコブ、ハガル、エリヤ…神が選び、用いられた人々がここに足跡を残しました。それはまた、見えない神の神の足跡が残された地でもあるということですね。ここにあるたくさんの地名も同じ。

 そして、自分が住むこの町にも、見えない神の足跡が残されているとも思えるのです。

  


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