霜後桃源記  

安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係

昔の恋人達 その二十四  「思い出作り」が出発点

2020-02-24 19:19:59 | 仲間

子供たちは、中学入学後も中澤さんの計らいで、土日は小学校の体育館で練習し、仙台市の秋の新人戦に
一年生のみで決勝まで進み、強豪の蒲町中学と大接戦の末、惜敗する健闘振りを示した。

一方、人数も少なく戦力的にあまり期待できなかった新6年生だったが、5年生の応援も得て宮城県大会を
連覇する頑張りを見せてくれた。


(卒業式に、二年間指導頂いた佐々木先生を囲んだ西多賀バレーボール愛好会のメンバー)

私は転勤族の一介のサラリーマンで、バレーボールの指導者としての実績は無く、またその必要性も無かった。
ただ、自分の小学校時代の野球や高校時代のバレーボールの「思い出」が、その後の人生に大きな活力を与え
てくれていたので、子供達にもそんな「思い出を作ってあげられたら・・・」が指導の出発点だった。

従って、結果がどうであれ「勝利に向かって一丸となって進む」プロセスを重視したつもりだった。
それでも、市と県の大会を制覇出来たことで、子供達にとっては「最高の思い出」となり、私にとっても
「望外の幸せ」となった。
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昔の恋人達 その二十三  決戦

2020-02-23 17:45:00 | 仲間

一年間の総決算となる試合が始まった。


(試合前の副審による背番号確認)


(最初の切込み隊長はバックセンターのフローターサーブと決めていた)


(そう、「トスは膝で上げる」もの)


(折角のアタックシーンだが、相手のブロックが揃っていなかったのが惜しまれる。)

この日のために頑張って来た子供達は、鍛えて来た心・技・体を如何なく発揮してくれた。

呪縛から解放されたKのアタックが要所で決まり、練習を重ねて来たセッターのAクイックも
相手に衝撃を与えた。

常勝軍団落合のキャプテンは予想外の展開に「こんなはずではなかった」と試合途中に涙ぐむ
場面もあった。

結果、「15-8、15-8」と点数上は大差となったが、最後まで気の抜けない緊張感の溢れる試合
だった。

6月の敗戦で悔し涙にくれたベンチの子供達も、勝利を決めた瞬間、歓喜の涙を流し飛び上がって
喜んでくれた。


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新型コロナウィルス問題

2020-02-23 06:40:56 | 社会

今、世間を震撼させている新型コロナウィスル問題で、日本政府のクルーズ船対応について海外の
マスコミから厳しい批判がなされている。
TVのワイドショウ等では、例によって「政府のお抱え」とも思えるような御用コメンテーターが
「政府の対応は正しかった」を懸命に強調し続けている。

「真相」が見えない中で、元厚労大臣の舛添要一氏がネットで「五輪中止のシナリオも『用意すべき』」
と題して発信していた。
その中で、渦中の岩田教授についても触れていたので以下に転載する。

「岩田健太郎氏は新型インフルでも活躍」
その点に関して、クルーズ船内に入った神戸大学の岩田健太郎教授の告発動画が大きな反響を呼んだ。
私は、岩田をよく知っている。新型インフルエンザのときに、厚労大臣として対応に当たった私に彼が
貴重なアドバイスを与えてくれたおかげで、正しい判断と適切な措置ができたのである。

厚労大臣の私は、日々、役人のサボタージュや医系技官や薬系技官の嘘に悩まされていた。幸いに、
東大で教鞭をとっている時代に医学部の学生を相手に授業をしていたため、多数の教え子が医療関係者
におり、そのネットワークを活用し、正確な情報を得ることができた。

実は、政府の新型インフルエンザ対策本部には専門家諮問委員会が設置されたが、首相官邸はメンバーを
教授以上の肩書きの者に限定した。そのため、若手の専門家や既存の医療エスタブリッシュメントに反対
する者の意見は遮断されてしまった。

私は、東大医学部の教え子たちに依頼して、セカンドオピニオンを取り入れる必要があると判断し、神戸の
現場の病院を指揮する岩田健太郎、国立感染症研究所の森兼啓太、東大医学部感染症内科の畠山修司、自治
医科大学感染症学部門の森澤雄司の4人に集まってもらった。彼らは、常日頃から既成の権威に対して堂々と
反論してきた勇気ある専門家であった。

これを厚労大臣直属のアドバイザリー・ボードとして設置し、私の大臣室に集まってもらって意見を聞いた
のである。
岩田は、今回のクルーズ船動画に見られるように、問題点を率直に述べるタイプの研究者であり、新型イン
フルエンザ治療のときも、現場体験から、「軽症であれば、インフルエンザは自然に治る。こちらに入れ込み、
心筋梗塞などの命に関わる病気の治療をおざなりにするのは本末転倒である」と強調したのである。

このような見解に耳を傾けることによって、私は、行動計画の柔軟な適用をすることができた。もし、この
私的諮問機関がなければ、病院はパンクして、重症者のケアができなくなっていただろう。様々な意見を取り
入れることがいかに重要かということである。

そこで、今回、岩田の動画を見て、これは広く国民に知らせる必要があると思い、19日朝に自分のSNSで拡散
したのである。その結果、マスコミや国会でも広く取り上げられたが、20日には岩田自らが動画を削除してし
まった。
本人は、動画が十分に役割を果たしたので、削除したということであるが、医学界、厚労省、政界などのエス
タブリッシュメントからの圧力を感じたのではあるまいか。

岩田が言うように、政策決定過程が明確でないこと、指揮命令系統も不明なことが問題である。また、感染
ゾーンと非感染ゾーンとの区別が明白ではなく、船内感染者に関する情報も開示されていなかった。岩田の
批判を受けて、この点についての情報は開示されたが、役所の情報隠匿体質は相変わらずである。

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昔の恋人達 その二十二 直前のハプニング

2020-02-22 19:31:02 | 仲間

決戦の当日は、予報通りの大雪となった。

会場は、宮城県内で長年無敗を誇る落合の地元、黒川高校の体育館だった。
開会式での地元選出県議の挨拶も、「落合が勝つこと」が前提となっていた。

出場したチームは予選を勝ち抜いて来た8チームだったが、事実上の決勝戦となる「西多賀VS落合」が
一回戦の第二試合で激突することになった。

開会式前のウォーミングアップやパス練習をする中で、エースでキャプテンのKの様子がおかしかった。
「打たれ強い反面、緊張するタイプ」で、前年6月の全国大会予選の落合戦では、過度の緊張で持てる力
を殆ど発揮出来ていなかった。

このままでは「昨年の二の舞になる」と危機感を持った指導陣が集まって対応策を協議した。
勝負師の中澤さんが「ショック療法しかない。監督が気合いを入れるべし」と主張し、A先生(5年生の時の
監督)やS先生(Kの担任)も同調した。

それまで、練習中に言葉の暴力やボールをぶつけることはあっても、手を挙げることは無かったが、軽く
「平手打ち」を見舞うことになった。

突然の平手打ちに驚いたKは、半ベソをかきながら体育館の外に出て行き、仲良しのRがその後を追った。
自慢の娘の応援に駆け付けていたKの両親は、「大事な試合の直前に、監督は何をやっているんだ」と恨ん
だに違いなかった。

10分後、Kは「Rと雪の中の校庭を二周走って来た」と何事も無かったかのようにスッキリした顔で戻って
来た。
後日、その時の心境を問い質したら「もう、どうでもいいや」と開き直ったとのことだった。



※ほぼ完ぺきな二枚ブロック。この域に達するまでには子供達の並々ならぬ努力の積み重ねがあった。
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昔の恋人達 その二十一 決戦前日

2020-02-21 19:42:22 | 仲間

汗と涙で力を付けて行った子供達を陰で支えてくれた「親の会」の存在も忘れてはならない。

吉田事務局長は連日の練習に最後まで付き合って子供達を励ましてくれると共に、諸説入り乱れるお母様方
の意見調整にも尽力してくれた。

決戦前日の夕方、最後の練習を終え体育館の消灯と施錠を済ませて外に出たところに、桂嶋会長が掛けつけ
てくれた。
子供達を前に「明日は雪の予報が出ている。その中を敵地に乗り込むのは赤穂浪士と同じ。必勝を期して皆で
『勝ち鬨』をあげよう」と音頭をとった。

暗くなりかけた体育館の玄関先で、子供達と親の会が一緒になって叫ぶ「エイエイオー!!、エイエイオー!!
エイエイオー!!」が、誰も居ない冬の校庭に響いた。



※練習試合も含め、全試合を中澤さんがビデオで撮ってくれていたので、それを何度も繰り返し見ていた関係で、
 私は当時の写真を殆ど持ち合わせていなかった。
 掲載した写真は、最終章で紹介するアルバムの「平沢可奈子のページ」から借用した。
 彼女は七人目のレギュラーだったが、練習の時、いつも私の脇に立ちボールを手渡す役割を担ってくれた
 マネジャー的存在でもあった。
この写真は、基本に忠実な「低い姿勢でのサーブレシーブ」の一瞬を捉えている。
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