霜後桃源記  

安心、安全と美味しさへのこだわり
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「騒いでいるのは一人だけ」 その六 霜後民主主義

2016-01-27 21:41:51 | 社会
霜後は元々民主主義が未発達の集落だった。
行政区等の各種総会で「意見を述べる人は皆無」と言ってもいい状態で総会は完全に形骸化していた。

事案の内容を十分に理解していない役員がピント外れの説明をしていたら聞いている方も不十分な理解
となることは当然のこと。
にもかかわらず、質問も意見も出ないまま「採決」となり賛成多数で議決され「メデタシ、メデタシ」
となる。

狭く小さな集落なので長年の地縁血縁等のしがらみから来ているものかと思っていたが、実際は「常に
体制側につくことで我が身の安全を確保する」という古い体質が染みついた結果のようにも見えた。
そんな組織で「人民のための政治」が為されるはずもない。



中山間直接支払の主目的は「中山間地農業のハンディ解消」にあるにも関わらず、オママゴト共同事業で
役員が日当の大半を費消し、研修旅行という名目で一泊の慰安旅行を実施したりすることが平然と行われ
ていた。
それらは「税金の目的外利用」以外の何物でもない。
そんな悪しき慣習を打破する契機となったのが昨日紹介した「総会無効事件」だった。

旧態依然とした集落を「改革する第一歩」となる快挙だったが、役員側から見たら「甘い汁」が吸えなく
なり不満だったことは想像に難くない。
多面的機能支払という新たな補助金の使途を決めるための総会開催を役員が敢えて避けている背景には
そんな過去の経緯があった。

総会の決議も経ないまま支障木と称し集落のシンボルともいえる公民館の公孫樹等を伐採したことに驚き
「早急に総会を開催するように」と何度か役員に要求したが応ずる気配は無かった。
そこで補助金の使途について助言、指導の責任を有する市役所農林部長に指導をお願いしたものだった。
しかし、「総会開催は必須」との認識がない農林部長は「騒いでいるのは一人だけだからそんな意見は
無視すべし」と真逆の指導をしたために事態は紛糾することになった。

コメント
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