shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

ちあきなおみ・しんぐるこれくしょん

2010-01-09 | 昭和歌謡
 今日は久々に昭和歌謡だ。この数ヶ月というもの、ほとんどビートルズ・オンリーに近かったものが何で又いきなりちあきなおみやねん、と思われるかもしれないが、大好きなモンはしゃあない(^o^)丿 私はバリバリのロック/ポップス好きを自認しているが、ちあきさんの歌にはジャンルの壁を軽く超越して心に訴えかけてくる強烈な説得力がある。歌謡ポップスやムード歌謡の楽曲を歌っていながらもその歌声は全然バタくさくなく、モダンな響きを持ったザ・ワン・アンド・オンリーな世界を作り上げてしまうところが凄い。彼女こそあの美空ひばりに比肩する、日本の音楽史上最高の実力派シンガーの一人なのだと言い切ってしまおう。
 とまぁこのように今でこそ自信を持ってこう断言している私だが、お恥ずかしいことについ最近まで、彼女については名前を知っている程度でその代表曲「喝采」ですらフル・コーラス聴いたことがなかったという情けなさ(>_<) 正直、 “コロッケのモノマネに出てくる演歌系歌手” “タンスにゴン!の CM でエエ味出してたオモロいオバサン” という認識しかなかった。
 そんな私に彼女の素晴らしさを教えてくれたのが職場の同僚であり、大親友の KGちゃんだった。“あれは3年前~♪”、じゃなくって1年ほど前のこと、仕事の休憩時間に平山みきがすべっただとか、いしだあゆみが転んだとか言って私が盛り上がっていると “その辺の歌手が好きやねんやったら shiotch 絶対ちあきなおみ気に入ると思うでぇ!” と言ってちょうどツタヤでレンタルしてきたばかりのCDを貸してくれた。それがこの「ちあきなおみ しんぐるこれくしょん」である。
 私は“ちあきなおみ? いくら昭和歌謡が好きやっちゅーても、演歌は趣味ちゃうわぁ” と内心思いつつも、彼女のコロムビア時代(1969-1978)の全シングルのA面27曲(+B面18曲)を時系列に沿って並べたその2枚組CDを借りて帰った。しかしその頃私はマヌーシュ・スウィングに凝っていてそっちに頭が行ってしまっていたので、せっかく貸してもらった CD もながら聴きで、真剣にスピーカーに向って聴いてはいなかった(←反省!)。結局 Disc-1 前半に収められた歌謡ポップスの楽しさ全開の「雨に暮れた慕情」、「朝がくるまえに」、「四つのお願い」、「X+Y=LOVE」や日本人の心の琴線をビンビン刺激する「別れたあとで」、「私という女」、「しのび逢う恋」、「今日で終わって」、「恋した女」といった楽曲群を聴いて“へぇ~ ちあきなおみって結構エエやん” と思った程度で、 Disc-2 になると「矢切りの渡し」、「恋挽歌」、「さだめ川」といったド演歌な世界が展開されており、“コレはやっぱりキツイわ...” となり、その時はそれ以上彼女を深く追求してみようという気にならなかった。
 それから数ヶ月が経ち、大晦日に BS で彼女の特番があることを知って KGちゃんに教えてあげたのだが、ビートルズ漬けだった私も気分転換に見てみようと思ってテレビをつけた。最初は軽~い気持ちで見ていたのだが、番組が進むにつれて彼女の歌の世界にグイグイ惹き込まれていき、番組が終わる頃にはすっかり彼女のファンになっていた(←単純!)。洗練の極みとでもいうべき「星影の小径」の粋な一人多重唱、そして凄味さえ感じさせる「朝日のあたる家(朝日楼)」の入魂ヴォーカル... 彼女がこんなに素晴らしいシンガーだったとは!!! 私は大晦日から元旦にかけてネットで彼女のディスコグラフィーを徹底研究し、アマゾンやヤフオクで CD を買いまくった。
 後日、仕事始めで顔を合わせた KGちゃんに “ちあきさん見たでぇ~... めっちゃ良かったわぁ... もうバリバリのちあきさんファンやし。一気に CD 8枚も買うてしもぉたわ。今ちあきなおみの自家製べスト作ってんねん(^o^)丿 何やったら「ちあきなおみ・レア・トラックス」っていうのも作ったろか?” って言ったら大笑いされてしまった。

↓彼女の代表曲「喝采」の激レア英語ヴァージョンです。この歌声、タマランよ... (≧▽≦)
目を閉じて彼女の世界に浸ってみてください。
Chiaki Naomi "Kassai 喝采" English Version
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