shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Photograph - The Very Best of Ringo (Pt. 1)

2010-01-04 | George・Ringo
 ビートルズ・ソロ特集の最後はリンゴ・スターだ。そーいえばブログを始めてもう1年以上も経つというのに、元ビートルズのソロ作品でリンゴだけまだ取り上げていなかった。ゴメンね、リンゴm(__)m
 70年代前半に限って言えば、4人の元ビートルズの中で最もヒット・チャート上の成績が良かったのは何を隠そうこのリンゴである。政治的な言動が目立ったジョンやインド信仰に肩入れしすぎたジョージはともかく、 “ヒット曲製造機” と言ってもいい20世紀最高のメロディー・メーカー、ポールよりも多くのヒットを飛ばしていたというからオドロキだ。ビートルズの中にあってその唯一無比のドラミングは絶対的不可欠なものではあったが、ことリード・ヴォーカルということになると、あのユルい声質にノホホンとした歌い方はどうヒイキ目に聴いてもロックというよりはカントリー向きだったし、実際に「アクト・ナチュラリー」や「ホワット・ゴーズ・オン」といった C&W 色の濃いナンバーがレパートリーの中心だったリンゴ。しかも作曲能力に関しては他の3人に比べるべくもない。だからシングルはともかく、ソロ・アルバムとなるとどーしてもリンゴのは後回しになってしまう。
 洋楽を聴き始めた当時の私にとっては何よりもまずビートルズの全アルバムを揃えるのが先決だったし、雑誌広告に載っている海賊盤も妙に気になって仕方がなかった。レッド・ゼッペリンやディープ・パープルといったハードロックにも入れ込んでいたし、クイーン、キッス、エアロスミスの御三家も全盛期だ。結局貧乏学生だった私が買ったのは彼のベスト盤「ブラスト・フロム・ユア・パスト」(←ハトが豆鉄砲を食らったようなジャケットのヤツ)1枚きりで、当時の新作「リンゴズ・ロートグラビア」もFMエアチェックで済ませていた。ホンマにゴメンね、リンゴm(__)m
 その後80年代に入り、リンゴの作品はシングル、アルバム共に Top 40どころか Hot 100 にすら入らないという大苦戦を強いられるようになる。ジョンが逝き、ジョージは沈黙、70年代には飛ぶ鳥を落とす勢いだったポールも失速し、リンゴも低迷と、80年代は元ビートルズにとっては暗黒の時代だった。しかし80年代も終わりに近づくと、まずポールとジョージが復活、90年代には一連の「アンソロジー」怒涛のリリース・ラッシュで大盛り上がりとなり、私もLP時代に買いそびれていたビートリィな名盤「リンゴ」と「グッドナイト・ヴィエナ」を購入、ベスト盤に漏れてた曲にもエエのが一杯あることを知って大いに反省した次第。特にジョンの「グッドナイト・ヴィエナ」とエルトンの「スヌーカルー」のカッコ良さにはブッ飛んだ。調子に乗って、リンゴの歌う「バイ・バイ・ブラックバード」や「スター・ダスト」、「慕情」といったスタンダード・ナンバーも聴いてみたれと「センチメンタル・ジャーニー」も買ってはみたが、さすがにコレはキツかった(>_<) キャピトルを離れて以降のいわゆる “低迷期” の盤は相変わらずの手つかず状態。ホンマのホンマに... もうエエか(笑)
 とまぁこんな風に、決してリンゴの良い聴き手ではなかった私が2年ほど前に久しぶりに買ったのがこの「フォトグラフ~ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・リンゴ・スター」... またまたベスト盤である。ネットで見つけていつものように衝動買いした1枚だ。で、届いた CD を聴いたらコレがもうめっちゃエエんですわ(≧▽≦) 私は70年代前半をリアルタイムで経験したワケではないので、彼の快進撃も “元ビートルズ” の肩書きで売れたんだろうと思っていたが、それはとんでもない誤解だった。ジャケットもカッコ良いし(←何か絵的に昨日の盤とダブるなぁ...)、リマスターされているのか、音も抜群に良くって(←私の持ってた盤の音がショボかっただけかもしれないが...)コレは買って大正解!収録曲についてはパート2で... (つづく)

Ringo Starr - "Goodnight Vienna"