shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Hooray For The Star Sisters

2009-07-14 | Cover Songs
 常日頃から何でもかんでも気に入った音楽を手当たり次第に聴いていると、時系列がグチャグチャになり、先にカヴァー・ヴァージョンを聴いてその後でオリジナルへと辿り着いたりとか、モダンなヴァージョンからそのルーツとも言うべき創始者たちの音楽へと遡ったりということが結構多い。昨日取り上げたアンドリュース・シスターズも実を言うと最初は「素敵なあなた」だけしか知らず、まぁ別にそれでエエわいとタカをくくっていたのだが、ある時スターズ・オンのCDに入っていた「アンドリュース・シスターズ・メドレー」を聴いてビックリ(゜o゜) 心の琴線をビンビン震わせるような美旋律を持った名曲の波状攻撃に完全KOされたのだ。ちょうど2001年頃だったと思うが、それからはメドレーで歌われていた名曲の数々を本家アンドリュース・シスターズのヴァージョンで集めまくり、改めて本家の偉大さを知った次第。世の中、何が幸いするか分からない。
 すっかりスター・シスターズが気に入った私は他の音源もないものかと色々調べてみて、1988年にポニー・キャニオンからちゃーんとCDが出ていたことを突き止めた。13年前か... 当然廃盤である。当時はまだパソコンを持っていなかったので足で探すしかない。早速その週の大阪猟盤ツアー(当時は毎週末、京阪神のレコ屋巡りをしていた...)のトップ・プライオリティ扱いで探し回ったところ、ミナミのフォーエヴァー・レコードで運良く発見!ほとんど売れなかったであろうこのマイナー盤をファースト・トライでゲット出来たのはホンマにラッキーだった。しかも500円という捨て値である。確かにこんなCD探してるヤツあんまりおらんわな...(>_<) こういうエエ買い物はいつまでたっても忘れられないものだ。その後、海外のネット通販で12インチ・シングルも入手、LPサイズのジャケットはやはり雰囲気があってエエもんだ(^o^)丿。
 スター・シスターズの3人は元々オランダでそれぞれソロ歌手として活躍していたものを、83年にスターズ・オン45で味をしめた敏腕プロデューサ、ヤープ・エガーモントの要請でアンドリュース・シスターズに扮して歌ってほしいと言われ、テレビ番組用に1回限りのつもりでトリオを組んでパフォーマンスをしたところ大反響を呼び、 “是非とも80年代のアンドリュース・シスターズとして、そのパフォーマンスを新録音で再現してほしい” という声に応えてレコード化されたのがこの「アンドリュース・シスターズ・メドレー」であり、そこに「マリリン・モンロー・メドレー」やボスウェル・シスターズ・スタイルで歌う「アレキサンダーズ・ラグタイム・バンド」といった懐かしのヒット曲を数曲加えてリリースされたCDが「フーレイ・フォー・ザ・スター・シスターズ」なのだ。
 他の曲もそれなりに雰囲気があってエエのだが、やはりスターズ・オン・スタイルで駆け抜けるアンドリュース・シスターズのノンストップ・スウィング・メドレーが最高だ。曲は「ブギウギ・ビューグル・ボーイ」、「サウス・アメリカン・ウェイ」、「素敵なあなた」、「イン・ザ・ムード」、「ラム・アンド・コカコーラ」、「ティコ・ティコ」、「セイ・シ・シ」、「ペンシルヴァニア65000」、「ジョセフ・ジョセフ」、「ティピ・ティン」、「真珠の首飾り」、「ホールド・タイト・ホールド・タイト」、「ビヤ樽ポルカ」、「二人の木陰」、「ムーンライト・セレナーデ」、「オー・ママ」、「タキシード・ジャンクション」、「ピストル・パッキン・ママ」、「ペンシルヴァニア・ポルカ」、「イエス・マイ・ダーリン・ドーター」、「ハッピー・デイズ・アー・ヒア・アゲイン」、「アメリカン・パトロール」、「チャタヌガ・チュー・チュー」、「イン・ザ・ムード」と、全24曲約17分にわたって繰り広げられるアンドリュース・シスターズ・ショーの再現は圧巻で、ノスタルジックでダンサブルなビッグバンド・コーラスを聴かせてくれる。
 モデルとなったアンドリュース・シスターズは第2次世界大戦時代に、数多くのヒット曲を残しており、当時彼女らが行った軍将兵慰問のためのツアーも大盛況だったという。そんな時代の雰囲気が伝わってくるようなビデオ・クリップも見ているだけで楽しくなってくる。
 最近の楽曲はどうも薄味で心に残る旋律性がないとお嘆きの我が同志のみなさんにぜひオススメしたいスター・シスターズ... やっぱりナツメロはエエなぁ... (≧▽≦)

The Star Sisters - Andrews Sisters Medley