昨日ダスティ・スプリングフィールドを取り上げた時に「二人だけのデート」絡みでベイ・シティー・ローラーズのことを思い出し、久々に彼らのCDを聴いてみた。いやぁ~、ホンマに懐かしいなぁ...(^.^) 好き嫌いに関わらず、私のように70年代半ばに中高生だった人間、つまり今の40代(アラフォーっていうんですか?)の音楽好きにとっては忘れられないグループの一つだろう。
初めて彼らを聴いたのは1975年の夏のこと、当時の彼らは飛ぶ鳥を落とす勢いで、フォー・シーズンズのカヴァー「バイ・バイ・ベイビー」が全英で6週連続№1となり、日本でもラジオの洋楽チャートを席捲していた。NHKの音楽番組「ヤング・ミュージック・ショー」でもライブが放送され(確かレスリーがカラフルな風船を蹴っ飛ばしながら歌っていたような記憶が...)、「サタデイ・ナイト」も念願の全米№1になり、日本にもタータン・チェックを身にまとったローラー・マニアと呼ばれる少女達が出現した。キャーキャー叫びながら彼らを追いかけ、失神する者まで現れるというそのヒステリックなまでの狂乱ぶりは確かに10年前のビートルズ熱を彷彿とさせるものがあったが、マトモな耳を持って聴けば彼らが “第2のビートルズ” なワケがないことは一聴瞭然だった。少なくとも “第2のモンキーズ” とでも言ってあげればよかったのだ。しかしメシのタネになるものは何でも利用したいマスゴミ連中はこぞって彼らを持ち上げるだけ持ち上げた。そして彼らの人気がピークに達すると今度は一転、やれ口パクだの、やれ演奏がヘタだのとこき下ろし始めたのだ。ここでハッキリ言っておきたいが、口パクのどこがそんなに悪いのだろう?彼らはクリームやレッド・ゼッペリンではないのだ。 “第2のビートルズ” というキャッチ・コピーだってマスゴミが勝手にそう呼んでただけで、 彼らが “第2のサージェント・ペパーを作ります!” とか “今やローラーズはキリストよりも人気がある” とか言ったわけではない。ビートルズはその溢れんばかりの才能で世紀を揺るがす大傑作を連発してそういったアホバカ・マスゴミを黙らせてしまったが、悲しいかな、ローラーズにはとてもそれだけの器量はなかった。しかも度重なるメンバー・チェンジやら、音楽性のブレやらで、2年もしないうちに彼らの人気は下火になり、自らが歌ったように「イエスタデイズ・ヒーロー」になってしまったのだ(>_<)
しかし私はそんなローラーズが結構好きだった。少なくともキャッチーなシングルを連発していた76年ぐらいまでは優れたポップ・グループとして気に入っていた。それから何十年か経ち、中古CDショップで彼らのベスト盤が捨て値同然で売られているのを見て思わず衝動買いしてしまった。それがこの「ベイ・シティ・ローラーズ・メモリアル」である。収録曲目を見れば当時の記憶が蘇ってくるような懐かしいタイトルが一杯だ。①「バイ・バイ・ベイビー」は今聴いても非常に質の高いポップ・ソングだし、彼らの代表曲と言っていい⑦「サタデイ・ナイト」も “優れた3分間ポップス” のお手本のようなキャッチーなナンバーだ。この2曲はモンキーズの「アイム・ア・ビリーバー」と「デイドリーム・ビリーバー」に匹敵するぐらいの名曲名演だと思う。これに先述のダスティ・スプリングフィールド・カヴァー⑩「二人だけのデート」(これはもう、イントロだけで名演の薫りがしてきますね!)を加えた3曲が私的ローラーズ・トップ3で、そのどれもが絵に描いたようなポップ・チューンだ。
リアルタイムで聴いていた頃はまだ中学生でお金が無かったので、シングル盤をパラパラと買って聴いていたが、⑪「ロックンロール・ラヴレター」は確か買った記憶があるぞ。彼らの楽曲の魅力はとにかく覚え易くて鼻歌で一緒に歌えるところなのだが、これはポップスにとって一番大切なことで、この曲もそういう点では実に良く出来ていた。⑨「ロックンローラー」と⑳「イエスタデイズ・ヒーロー」は確か両A面扱いのカップリング・シングルで出たような記憶があるが、彼らがポップな魅力全開でキラキラ輝いていたのはこの辺りまでだったのではないか。これ以降では全米10位まで上がった⑭「ユー・メイド・ミー・ビリーヴ・イン・マジック」(夢の中の恋)しか知らない。わずか2年弱という短い間だったが、彼らはこのように優れたポップ・シングルを量産し続けたのだった。
又、このCDには他にも「バイ・バイ・ベイビー」以前のイギリスでのヒット曲が収められており、ローラーズがブレイクするきっかけとなった73年のシングル⑥「リメンバー」、彼らのTVシリーズのテーマ曲で74年に全英2位まで上がった②「シャング・ア・ラング」(←この辺りの売り出し方もモンキーズしてますね)、②に続く74年の全英№3ヒット③「サマー・ラヴ・センセーション」(太陽の中の恋)と、良質ポップスのアメアラレである。シングル曲以外ではビーチ・ボーイズっぽいコーラス・ワークが楽しい④「マイ・ティーンエイジ・ハート」(ひとりぼっちの10代)やフィル・スペクター印のカスタネット波状攻撃が笑える⑤「エンジェル・ベイビー」なんかがエエ感じだ。
彼らの残してくれた楽曲の数々は今でも我々アラフォー世代の胸をときめかせ、あの頃の甘酸っぱい思い出と共に当時の空気まで運んでくるような気分にさせてくれる。それで十分ではないか!ローラーズは見事にポップ・グループとしての本懐を遂げたのだと思う。
I ONLY WANT TO BE WITH YOU
初めて彼らを聴いたのは1975年の夏のこと、当時の彼らは飛ぶ鳥を落とす勢いで、フォー・シーズンズのカヴァー「バイ・バイ・ベイビー」が全英で6週連続№1となり、日本でもラジオの洋楽チャートを席捲していた。NHKの音楽番組「ヤング・ミュージック・ショー」でもライブが放送され(確かレスリーがカラフルな風船を蹴っ飛ばしながら歌っていたような記憶が...)、「サタデイ・ナイト」も念願の全米№1になり、日本にもタータン・チェックを身にまとったローラー・マニアと呼ばれる少女達が出現した。キャーキャー叫びながら彼らを追いかけ、失神する者まで現れるというそのヒステリックなまでの狂乱ぶりは確かに10年前のビートルズ熱を彷彿とさせるものがあったが、マトモな耳を持って聴けば彼らが “第2のビートルズ” なワケがないことは一聴瞭然だった。少なくとも “第2のモンキーズ” とでも言ってあげればよかったのだ。しかしメシのタネになるものは何でも利用したいマスゴミ連中はこぞって彼らを持ち上げるだけ持ち上げた。そして彼らの人気がピークに達すると今度は一転、やれ口パクだの、やれ演奏がヘタだのとこき下ろし始めたのだ。ここでハッキリ言っておきたいが、口パクのどこがそんなに悪いのだろう?彼らはクリームやレッド・ゼッペリンではないのだ。 “第2のビートルズ” というキャッチ・コピーだってマスゴミが勝手にそう呼んでただけで、 彼らが “第2のサージェント・ペパーを作ります!” とか “今やローラーズはキリストよりも人気がある” とか言ったわけではない。ビートルズはその溢れんばかりの才能で世紀を揺るがす大傑作を連発してそういったアホバカ・マスゴミを黙らせてしまったが、悲しいかな、ローラーズにはとてもそれだけの器量はなかった。しかも度重なるメンバー・チェンジやら、音楽性のブレやらで、2年もしないうちに彼らの人気は下火になり、自らが歌ったように「イエスタデイズ・ヒーロー」になってしまったのだ(>_<)
しかし私はそんなローラーズが結構好きだった。少なくともキャッチーなシングルを連発していた76年ぐらいまでは優れたポップ・グループとして気に入っていた。それから何十年か経ち、中古CDショップで彼らのベスト盤が捨て値同然で売られているのを見て思わず衝動買いしてしまった。それがこの「ベイ・シティ・ローラーズ・メモリアル」である。収録曲目を見れば当時の記憶が蘇ってくるような懐かしいタイトルが一杯だ。①「バイ・バイ・ベイビー」は今聴いても非常に質の高いポップ・ソングだし、彼らの代表曲と言っていい⑦「サタデイ・ナイト」も “優れた3分間ポップス” のお手本のようなキャッチーなナンバーだ。この2曲はモンキーズの「アイム・ア・ビリーバー」と「デイドリーム・ビリーバー」に匹敵するぐらいの名曲名演だと思う。これに先述のダスティ・スプリングフィールド・カヴァー⑩「二人だけのデート」(これはもう、イントロだけで名演の薫りがしてきますね!)を加えた3曲が私的ローラーズ・トップ3で、そのどれもが絵に描いたようなポップ・チューンだ。
リアルタイムで聴いていた頃はまだ中学生でお金が無かったので、シングル盤をパラパラと買って聴いていたが、⑪「ロックンロール・ラヴレター」は確か買った記憶があるぞ。彼らの楽曲の魅力はとにかく覚え易くて鼻歌で一緒に歌えるところなのだが、これはポップスにとって一番大切なことで、この曲もそういう点では実に良く出来ていた。⑨「ロックンローラー」と⑳「イエスタデイズ・ヒーロー」は確か両A面扱いのカップリング・シングルで出たような記憶があるが、彼らがポップな魅力全開でキラキラ輝いていたのはこの辺りまでだったのではないか。これ以降では全米10位まで上がった⑭「ユー・メイド・ミー・ビリーヴ・イン・マジック」(夢の中の恋)しか知らない。わずか2年弱という短い間だったが、彼らはこのように優れたポップ・シングルを量産し続けたのだった。
又、このCDには他にも「バイ・バイ・ベイビー」以前のイギリスでのヒット曲が収められており、ローラーズがブレイクするきっかけとなった73年のシングル⑥「リメンバー」、彼らのTVシリーズのテーマ曲で74年に全英2位まで上がった②「シャング・ア・ラング」(←この辺りの売り出し方もモンキーズしてますね)、②に続く74年の全英№3ヒット③「サマー・ラヴ・センセーション」(太陽の中の恋)と、良質ポップスのアメアラレである。シングル曲以外ではビーチ・ボーイズっぽいコーラス・ワークが楽しい④「マイ・ティーンエイジ・ハート」(ひとりぼっちの10代)やフィル・スペクター印のカスタネット波状攻撃が笑える⑤「エンジェル・ベイビー」なんかがエエ感じだ。
彼らの残してくれた楽曲の数々は今でも我々アラフォー世代の胸をときめかせ、あの頃の甘酸っぱい思い出と共に当時の空気まで運んでくるような気分にさせてくれる。それで十分ではないか!ローラーズは見事にポップ・グループとしての本懐を遂げたのだと思う。
I ONLY WANT TO BE WITH YOU