転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
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HN「転勤族の妻よしこ」、筆名「山田亜葵」。家族は、転夫まーくん(またの名を「ツアコンころもん」)、転娘みーちゃん(1995年生まれ。首都圏在住。会社員)。
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最期の音
じーちゃん&ばーちゃん
/
2011年09月09日 13時48分10秒
昨日、半月ぶりくらいで実家に電話をしたら、
母が面白いことを言っていた。
数日前の昼下がり、体力のない母(82歳?)が、
例によってダイニング・テーブルのところに座って、
だらだらとテレビを観るともなしに見続けていたとき、
唐突に、背後から「
パーンン!!
」と強い音がした。
母は反射的に、「撃たれた!!やられた!!」と思ったそうだ。
だが勿論、狙撃されてなどいなかった。
母の背後には台所があって、窓も食器棚も何も異常がなく、
家の外から何かをされた痕跡などまったく見当たらなかった。
銃で撃たれたのなら、最低限、窓ガラスに穴があいていないとおかしい。
しかし確かに、背中側から何かが、かなり大きな音をたてたのだ。
外で遊んでいる近所の子供達が、ボール遊びをしている音か?
もしや、爆竹でイタズラでもしていたのだろうか?
そう思って、音のした台所の窓から外を見たが、
誰もいる気配などなく、家の外にも変わった様子はなかった。
母は全く釈然としなかったが、そのときはそれ以上どうしようもなく、
諦めて、それで終わった。
真相は翌朝になってわかった。
いつものように朝の味噌汁をつくろうとして、
ステンレスの鍋を流し台の上の棚から下ろしたら、
なんとその鍋の底に、15センチくらいに渡って一直線にヒビが入っていたのだそうだ。
『昨日のパーンは、これが割れたときの音だったのか……!』
母はつくづくと、鍋を手にとって眺めた。
それはかつて母が結婚するときに、母の母(つまり私の祖母だ)が
結婚祝いにと買ってくれたステンレス鍋だった。
当時としてはかなり良い品で、事実とても使いやすく、
母はそれを結婚以来、ほとんど毎日愛用して来たのだった。
私もその鍋でつくられた料理を、数え切れないほど何度も食べたはずだ。
父と母が神戸で結婚して、私が生まれ、一家で広島に来て、
パンスーの祖母
と同居になり、
私が高校を出て家から離れ、母の両親が亡くなり、パンスーの祖母も亡くなり、
……50数年間を母とともに過ごし続けた鍋は、朝に晩に母とともに働き、
そしてある日、パーン!と一声鳴いて別れを告げ、あの世に行ったのだった。
なくしたり、穴があいたり、パーツが取れて修理不能になって処分したり、
ということは誰しも調理器具に関して経験することだと思うのだが、
ステンレスで、まさに最後まで使い切られ、本体が自然に割れて終わった、
……などという瞬間に立ち会うことは、そんなに日常的にあるものではないだろう。
しかも素晴らしいことに、調理中の事故ではなかった。
この鍋は、割れる当日の朝まで、老夫婦のための味噌汁作りに役立った。
普通に朝ご飯が終わり、いつものようにスポンジで洗われて、
指定席の棚に乗った状態で、数時間後、突然に自分からコト切れたのだ。
「金属疲労って、ああいうことを言うんやね」
と母は感心していた。
確かに、半永久的に保つものにだって、必ず終わりはあるだろうし、
多くは目に見えないほどゆっくりと劣化が進行し、
限界が来たところで表面化するのだろう。
しかし、半世紀以上、毎日使い続けられたステンレス鍋が、
ある日あるとき、こうやって終わるなどと、私も、考えたことさえなかった。
母に歴史があったように、鍋にも歴史があった。
それがついに終わったのだ。
あっけなかったが、その分、清々しくさえあった。
まさに『使い終わり』の納得感があった。
今までありがとう。よくぞここまで、母と一緒に働いてくれた。
「それにしてもね~」
と母は笑った。
「なんで私、とっさに撃たれたと思たんやろね~(^_^;」
そりゃ、
こっちが訊きたい
。
あなたの商売は、なんですか。『やられた!』って、なんなんだよ。
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