転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



昨日が誕生日だったので、友達が何人か「おめでとう」メールをくれたのだが、
その中で、『御伽草子』から「一寸法師」を引用して、
「もう老境ね」と言ってきた友人がいた(爆)。
おい!ほんとに祝いか、それ!?

「姥四十に及ぶまで、子のなきことを悲しみ、住吉に参り、なき子を祈り申すに、
大明神あはれとおぼしめして、四十一と申すに、ただならずなりぬれば、
老翁、喜び限りなし。………」

おばーさんが、神様に祈った結果、齢41にしてニンプになったので、
夫のおじーさんは、めちゃくちゃ喜んだんだと。じーさん何歳だったのかな。
100歳のアブラハムと90歳のサラの間に生まれたイサク、
という旧約聖書の話よりは、なんぼか現実味あるかなと思うが、
室町時代に人生50年だったことを考れば、
やはり40代でというのは「ただならん」ことだっただろう、と想像は出来る。

当時と較べたら、今の日本人の寿命は「あともう一生」あるくらい長くなり、
41歳で初産という女性が身近に居ても、別段、珍しくもなくなった。
更に達観するならば、子を持つ幸せと同等に、
子供がいないからこそ手にすることの出来る幸せも現代にはあり、
人生も価値観も、随分と多様になったと思う。

御伽草子の翁や姥が、今の私の行動や服装を見たら、そして私の年齢を聞いたら、
いかばかりかあやしがりて、痴れ者と思ふらむ(←いや、実際そうなんだけど(^_^;)。

Trackback ( 0 )