すーさんの山日記

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八幡平の登山情報

大長根 3/2

2022-03-02 17:13:20 | 八幡平(積雪期)

柏台から松尾鉱山に向けて伸びる広く長い尾根。それが大長根。

温泉郷付近から望む大長根。旧八幡平スキー場のある御在所へ向けて、写真の左から右へ緩く続く尾根がそれ。

ふと思い立って出かけたので、出発が遅かった。スタート地点の選択も悪かった。大長根の取っ付きまではひたすら林道歩き。

キョロキョロしながら歩いていると、ウサギの巣穴と思しき穴。しかも足跡フレッシュ。ストックを突っ込んでみたら、何やら柔らかい反応!ギョッとして引っ込め、もう一度入れてみたら柔らかい反応はもうなし。

単調な林道歩きの後は、尾根の取っ付き。取っ付きは細かいブッシュがいっぱい。縫うようにジグザグと唯一の急登を登る。

取っ付いてしまえば、ひたすらダラダラ。昨日降った新雪が徐々に湿度を帯びてくる。

この尾根はあがりこの森。昭和の30年代ぐらいまでは山に分け入り、炭焼き、薪集めをして生計を立てていた方もいらっしゃったことでしょう。どうでしょう?そういう古人の息遣いを想像しながら歩くのもまた楽し。宮本常一の世界。

伐採された木の途中からまた枝を伸ばして成長すれば、こんな形になるんですね。萌芽更新。進行方向の景色はほとんど変わらず。あがりこ森の中を黙々と登ります。

東洋一の硫黄採掘量を誇り、栄華を極めた松尾鉱山も昭和47年に閉山し、それ以降この尾根を辿る人影疎らとなり、動物たちが蠢くのみ。スキーで滑っても面白いわけでもなし。よっぽど物好きなスキーヤー以外は、この地に足を踏み入れることもなくなったか。

松尾鉱山跡が近づいてくるとやっと視界が開てくる。

9時にスタートし、12時半に鉱山跡南端に到着。眼下には中和処理施設が俯瞰出来ます。今も出続ける酸性水に年間5億4千万円ほどの中和処理費用。中和処理に使用される石灰は、郷里一関の東山から運ばれてくる。

奥に大黒森から茶臼岳の山並み。温泉郷から車で上がって来れば15分程度で御在所ですが、歩いて来れば3時間半。

感慨に浸っている間もなくダウンヒル開始。

ダウンヒル出来るところばかりではありません。下りもけっこう歩きました。

標高が下がるにつれ、雪が腐ってベタベタ状態。

あっという間に下山とはいかず、登った割には下りも歩きがあります。そうして苦労して見に行った松尾鉱山中和処理施設で中和された水の流れる赤川。毎日作業に従事されている方には感謝ですが、いつまでこういう経費を払い続けないといけないのでしょうか?

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